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2021年03月05日

柏木由紀(AKB48)インタビュー『人と比べるより、自分自身を伸ばす方に気持ちを向けるようにしています』

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townworkAKB48の最年長メンバーであり、現役アイドルを宣言している柏木由紀さん。“楽しい”から始まった活動が仕事になるまでの心の葛藤や、上手に自分と向き合うための方法などを伺いました。3月3日には、ソロとしては7年5ヶ月ぶりとなるシングルをリリースしたばかり。制作エピソードについてもインタビュー!

 

アイドルであり歌をうたい続けたい――そんな思いがストレートに表現された楽曲

——WACK・渡辺淳之介さんプロデュースによる新曲「CAN YOU WALK WITH ME??」ですが、曲が上がってきた時の印象は?

候補曲として6曲ほど上がってきて、どれも良い曲で嬉しかったんですけど、この「CAN YOU WALK WITH ME??」が、私らしさとAKB48らしさとWACKらしさの良いところを集めた感じのサウンドだと感じて、“この曲がいい”と第一印象で思いました。

——歌詞もこれからの柏木さんご自身の思いが伝わってくるような世界ですね。

本当にそうなんです。私、今年で30歳になるんですけど、歌を歌い続けたい、という今の思いをストレートに曲にしてくださいました。自分の気持ちと少しもズレがなく、全部自分が本当に思ったことが歌詞になっていたので感動しました。

——シングルリリースという意味では7年5ヶ月ぶりです。

約8年前にソロデビューして、自分が想定してたより早く夢が叶ったな、というのはあったんですけど、そこからすごく空いてしまったので、ファンの方にはお待たせしましたっていう感覚です。「新曲楽しみにしてます」というのをもう7年間ぐらい言い続けてくれた方もたくさんいたんですよね。そういう方に届けられるというのが何より嬉しいです。

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townwork——そして今回のMVは、風や雨のシーンがあり印象的なものになっています。

大変でした(笑)。でも、出来上がったものを観て、よりこの曲が伝わるものになったな、と思いました。周りからの批判や厳しい声、炎上みたいなものを火で表していたり、前に進もうとする中で激しい風に立ち向かったり。それらが最後の綺麗な景色の中でのシーンにつながっていく展開で、すごく良い形に仕上がったなと思います。

——この曲でこんな思いが届けばいいなというのはありますか?

この「CAN YOU WALK WITH ME??」は、今後も歌を続けたい、アイドルを続けたいという自分自身の気持ちを乗せた曲ではあるんですけど、目標がある人、やりたいことがある多くの人にも通じるものがあるんじゃないかと思っています。この曲を通して、聴いている方を応援できたり、背中を押せたらいいなと思いますし、カップリングではまた違う世界観を届けているので、新しい一面を感じてもらえたら嬉しいです。

 

仕事になって自分の向き不向きが見えてきた時が一番悩辛い時期だった

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townwork——では、ここからは仕事との向き合い方をうかがえればと思います。柏木さんがこの世界に飛び込んで、壁を感じたり悩んだりした時、それをどう乗り越えましたか?

中3の終わりぐらいにAKB48に入って、もともとは「高校の3年間やれたらいいな」ぐらいの感覚だったので、仕事という意識はあまりなくて、日々楽しくて仕方ないという感じでした。それが20代半ばくらいになってきて、これは好きだけど、これは苦手だな、これは向いてないな、というような色んなことが見えて整理できた時に、じゃあこれからどうしたらいいんだろう、という感覚になって悩みました。目標が見えなくなったというような…。その頃が一番つらかったです。

——そこを乗り越えるきっかけは?

一番好きなこと、自分が一番やって楽しいのは何か、というのを考えた時にやっぱりステージに立つことだな、って思えて。じゃあ、それを続けるために、他のことも頑張ろう、ってシンプルに思えるようになったんです。

 

喜んでくれる人がいることで、仕事にやりがいを感じることが出来た

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townwork——好きなものを明確にするのが大事だと。

そうですね。あとはその中で、どれだけファンの人が楽しんでくれるか、というのを中心に考えると前に進めるな、と気づきました。自分ではできるかどうかわからないと思っても、見てくれる人、受け取ってくれる人が楽しんでくれたら、OKと。自分がやったことによって誰かが喜んでくれる、誰かを少しでも助けられると思うことで、仕事にやりがいを感じる気がします。やっぱり自分のためだけじゃ限界があるなって思うんですよね。

——その「人に喜んでもらいたい」という発想は、この世界に入ってからですか?

小学生の頃に吹奏楽の部長をやっていて、正直、向いてないなと思ってたんですけど、人をまとめることでみんなが喜んでくれたり、良い演奏をするとお客さんが喜んでくれるのが嬉しくて。そういう感覚はその頃から感じていたのかも、と思います。AKB48に入って最初の頃は、喜ばせるというよりもファンの人に支えてもらったり、応援してもらうことが多かったんですけど、ある程度年月が経って、こんなに応援してもらったから、次は自分が楽しませたり、喜んでもらうことをしたいなという思いが強まっていったというのはありますね。

 

新しいことを始める時は、「大失敗しなきゃいい」と思うようにしています

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townwork——お仕事が広がっていくと、新しいジャンルに挑むことも増えると思いますが、そういう時の心構えはありますか?

とにかく予習をします。初めての番組に出る時は過去の映像を観るとか、ゲストで来てくださる方がいたら細かく調べるとか、事前にできることはします。でも、いざ本番になったら、「大失敗しなきゃいい」と思うようにしています。「大成功する」とか「絶対に決めるぞ」というのは無理なので(笑)。人に迷惑をかけなかったら成功、というぐらいの感覚のほうが、落ち込まなくてすみますし、そのほうが結果的に良い形になってると思います。グループなので、自分が点を決められなくても、他の人が決めてくれればハッピー、という感覚もあると思うんですよね(笑)。なるべくそういうスタンスで臨むようにしています。

——これまで、周りの人のこんな言葉が力になっているというのはありますか?

母が昔から「よそはよそ、うちはうち」とよく言ってたんです。その言葉が自分の中に残ってて、今でも人が成功したことに、嫉妬とか、ひがみ、みたいなことはなく、その人と自分は別という考えを持つことができて、すごく自然でいられるなと思っています。

——芸能界は、どうしても人と比べられることも多いですよね。

そうですね。でも、すごい人はそもそも人間の作りが違うから別物だと捉えると、すごく楽になります(笑)。そうすると、自分の中だけで戦えるというか、過去の自分を超える、この前できなかったことをできるようにする、みたいな考え方になれると思うんです。

——自分の成長にアングルを向けられると。

やっぱり人と比べると、ちょっと視野が狭くなってしまうというか…。できるだけ自分を伸ばす方に気持ちを向けられれば、と思っています。

 

選択肢を増やすことは「逃げ道」でもいい。心に余裕を持つために必要なものだと思う

柏木由紀 ゆきりん AKB48 ソロ アイドル WACK 渡辺淳之介 じゅんじゅん CAN YOU WALK WITH ME??,タウンワーク townwork——新しいジャンルのお仕事という意味では、昨年からYouTubeもやられていますが、反響も大きいようですね。

すごく嬉しいです。YouTubeは、全部自分で考えてやっているので、責任も生まれますけど、本当にやりたいことをやっているので、楽しいですね。何より、共感してくださる人がたくさんいて、自分の心強い味方が増えた感じがします。どうしても、パーソナルな部分を知ってもらえる機会って少なくて、14年もやっているのに、ほとんどの人に柏木由紀という人間を知ってもらえてないのはめちゃくちゃもったいないなと感じていて、知ってもらうためにも大事なツールかなと思っています。

——発信の場が増えることがプラスに向いている?

そう思います。選択肢を増やすというのは大事だと思うんですよね。選択肢というか、私はある意味「逃げ道」という感覚なんですけど(笑)、別にそれでもいいと思うんです。逃げ道でもいいから、こっちのツールも持っているよ、と思えると気が楽で、気が楽になると、全部にある程度余裕を持って向き合えると思うので、良いことなんじゃないかなと思います。

 

■Profile
柏木由紀
(かしわぎ・ゆき)

2006年第3期、AKB48オーディションに合格、2007年4月8日にAKB48チームBメンバーとして劇場デビュー。ソロアーティストとしては、2013年に横浜アリーナ公演、2016年に全5都市を廻る全国ツアー、2018年には単独での初の海外公演も開催。昨年末には、ホテルニューオータニにて自身初となるディナーショーを成功させた。アイドル活動だけにとどまることなく、女優としても活動。主な出演作に「ミエリーノ柏木」(2013年)、「黒服物語」(2014年)、「この恋はツミなのか!?」(2018年)などがある。2018年には、大河ドラマ「西郷どん」で大河ドラマにも出演。

◆柏木由紀 Twitter:@Yukiriiiin__K

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:田部井徹

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