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2022年01月14日

タレント・峯岸みなみさんインタビュー 「一生懸命やっていることはまわりにも伝わらないともったいない」

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork約16年間在籍したAKB48を、昨年5月に卒業した峯岸みなみさん。そんな峯岸さんが新春、1973年の舞台初演から約50年を経ていまだカルト的な人気を誇るパルコ・プロデュース2022『ロッキー・ホラー・ショー』に出演します。アイドル時代からバラエティ番組で培ってきた度胸や瞬発力を武器に、どのような心境で話題作へ挑むのか、そして、普段どのような思いで仕事に臨んでいるのかを尋ねました。

 

稽古は「自分の中の羞恥心や理性を早く取り払えるようになりたい」という葛藤の日々

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork――2017年に上演された『ロッキー・ホラー・ショー』を観劇しているそうですが、当時の感想を聞かせてください。

ボンテージの姿をした古田新太さんのビジュアルに興味をもって観に行ったのですが、その時は「なんだ、これ⁉」みたいな(笑)。最後まで何なのかよくわかりませんでしたが、第一線で活躍されている俳優さんたちが楽しそうに歌って踊っている姿と、ディープな世界のカッコよさにシビれたことを覚えています。

――観客として出合った作品にカンパニーの一員として加わる心境はどのようなものですか?

稽古に入ってから、「なんで自分はこんなにもつまらないんだ」と悩んでばかりです。もっとはっちゃけたい、もっとふざけたい、もっと面白おかしくやりたいと思うのに、自分で自分にブレーキをかけてしまうようなところがあって、そのブレーキをなるべく踏まないよう、自分の中の羞恥心や理性を早く取り払えるようになりたいという葛藤の日々です。

――そんな大先輩の皆さんとの稽古の手ごたえを聞かせてください。

お芝居の引き出しの多さにまず驚きました。皆さんが本気で遊び、ふざけている姿を見て、一流(の俳優)である理由がわかったような気がしました。“ふざける”って言葉にすると軽く感じるかもしれませんが、決められた脚本、決められた演出がある中で遊ぶって、とても難しいんです。客席からは楽しく観ていたのに、中に入ってみたら計算された真剣なおふざけだったということがわかって、そのギャップに戸惑いながら自分と戦っています。

 

「峯岸みなみ、ヤバい!」と驚いていただけるぐらい、ハジけた姿をお見せしたい

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork――久しぶりにステージに立つ心境はいかがですか?

AKB48という名前が大きいがゆえに、良くも悪くも先入観をもたれてしまうと思うのですが、それをいい意味で利用して、期待を裏切りたいですね。「峯岸みなみ、ヤバい! 本当にAKB48だった人?」と驚いていただけるぐらいにハジけた姿をお見せしたいです。秋葉原の劇場に1000回以上立って、場数だけは踏んできたので、ホームで培った感覚を大事にしていれば、落ち着いて本番に臨めると思います。

――AKB48を卒業してから約8ヶ月が経ちましたが、この期間に感じたこと、考えたことについて聞かせてください。

卒業後は少しゆっくりすることになるだろうと思っていたところ、ありがたいことにお仕事をたくさんさせていただいて、目まぐるしい期間でした。ただ、バラエティはすごく楽しいんですけど、芸能のお仕事を長くやっていきたいので、「今、身を削りすぎてこの先大丈夫かな…」と迷路に迷い込んでいる自分もいて……。そんなときに、『ロッキー・ホラー・ショー』の演出家である河原雅彦さんから、私が出演しているバラエティを見てオファーしてくださったと伺って、何事も全力で頑張っていれば新しい道へつながるんだと実感できたことがとても嬉しかったです。2022年の幕開けがこのミュージカルなので、ステージに立つことで、また何かに繋がるかもしれないと考えるとワクワクします。

 

「AKB48の肩書がなくても声がかかるようにならないと先がない」という不安が、意識の変化につながった

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork――16年間のアイドル生活において、変化した部分があれば教えてください。

AKB48に入ったのが中1で、当時は目の前のものをこなすだけで精一杯でしたが、同期がどんどん卒業していくにあたって、「人から必要とされるには言われたことをやっているだけでは足りないんだ」と気づいたんです。それが20歳ぐらいの頃でした。自分が求められるようになるための道を見つけるのは難しいことでしたが、バラエティを頑張ろうと決意し、劇場公演ならMCでトークを回すなど、自分の役割を見つけてやっていく。それが現在の仕事につながったのだと思います。

――自身が変わらざるを得ないきっかけとなった出来事などあったのでしょうか?

AKB48が盛り上がっている頃はその中にいるだけでいろんなところから声がかかり、「AKB48の峯岸みなみ」としてテレビに出演することも多かったのですが、グループの人気が落ち着いたときに個人でも仕事が減っていっていることを実感して、AKB48という肩書にすごく助けられていたんだなと感じたんです。AKB48という肩書がなくても、声がかかるようにならなくては先がないと考え始めたことが、意識が変化するきっかけになったのだと思います。

 

原動力は自己肯定感の低さ。自分を認める理由がほしくて、仕事を頑張っているのかも

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork――普段、仕事をするうえで大事にしていることはありますか?

“一生懸命やる”。こう言うと「誰でもそうだよ」と思われるかもしれませんが、頑張っている姿ってまわりに見えたほうがいいと私は思うんです。「見せない美学」もわかるのですが、本気度が伝わらなければもったいないなって。作品をつくる側の方からしたら、タレントが作品に対してどれだけの熱量を注いでいるかで印象も変わってくると思いますし、「この作品で一生懸命やってくれた峯岸みなみに次回もオファーしたい」と思ってもらえたら。めちゃくちゃ頑張るし、その分しっかりアピールする(笑) 熱をもって仕事に取り組むことを大事にしています。

――峯岸さんの仕事ぶりを見ていると、一生懸命さがダイレクトに伝わってきます。では、日々の仕事に向き合う原動力となっているものは何ですか?

“コンプレックス”ですね。自分の自己肯定感の低さがすごく嫌で、「少しでも自分のことを好きになりたい、褒めてあげたい」という願望が力になっているのだと思います。でも、そんな私でも『ロッキー・ホラー・ショー』のオファーがくるんだと驚くようなことがありましたし、さらに、作品の中で存在感を残せたら自分のことをもっと好きになれるはずだと。そんなふうに自分を認める理由がほしくて、仕事を頑張っているのかもしれません。

――2022年の抱負を聞かせてください。

昨年の11月に29歳になったのですが、30歳になるまでの1年間はその後、好きなことをやるためにめちゃくちゃ頑張ろうと決めています。100%実現できるかわかりませんが、辛そうだなと思うこともたくさんやって種を撒いて、30代は好きなことに囲まれたバラ色の人生を送れるようにしたいです(笑)

――夢や目標に近づくために奮闘している若い世代へ、アドバイスやメッセージがあればお願いします。

頑張っている人ほど、失敗したときに落ち込むことが多いですよね。誰しも失敗はすると思うんですよ。だけど、その失敗を失敗のままで終わらせるのか、数年後に笑って話せるかは自分の頑張り次第だと、私自身の過去を通して感じています。失敗したらそこで挫けるのではなく、意識を未来へ向けて生きていればツラさも薄れるのかなって。私もかつて大失敗してしまったけれど、それがあったからこその出会いをたくさん経験したので、切り替える力を自分の中で養うことが大事なのだと思います。

峯岸みなみ インタビュー タウンワークマガジン townwork

■Profile
峯岸みなみ
(みねぎし・みなみ)

1992年11月15日、東京都生まれ。2005年「AKB48オープニングメンバーオーディション」に合格し、1期生としてデビュー後、2021年5月にAKB48を卒業。多くのバラエティ番組で活躍するほか、映画「終わりが始まり」、舞台「三文オペラ」、「ふたり阿国」などに出演。映画「大事なことほど小声でささやく」が2022年秋公開予定。

◆公式サイト:http://mamaandson.jp/talent/minamiminegishi/
◆公式Twitter:@chan__31
◆公式Instagram:@minegishi_31chan
◆公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCVedolgyNM3SM6rXORDDTgg

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文・荒垣信子

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