スマートフォン用サイトを表示

アルバイトや転職に役立つ情報が満載!最新のお仕事ニュースなら【タウンワークマガジン】

2022年05月10日

竹内朱莉(アンジュルム)インタビュー「目の前の試練をひとつずつ乗り越えていくのが夢への近道でした」

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townworkハロー!プロジェクトの中でモーニング娘。’22に次ぐ歴史を持つアンジュルムで、リーダーを務める竹内朱莉さん。前身のスマイレージに2期メンバーとして加入したときは13歳。以来、11年のアイドル活動は波乱に満ちていました。1年ぶりのトリプルA面シングル発売を前に語ってもらいます。

 

どん底時代の苦労は必要だったと思います

――スマイレージでは“どん底時代”があったと話されていますね。

加入して1年くらいはどん底でした。ハロプロの先輩たちみたいにキラキラした活躍ができるかと思ったら、そんなことはまったくなくて(笑)。新曲を出しても売れない、観覧無料のイベントにも人がいない、購入者限定イベントで中野サンプラザを用意してくださったのに、お客さんは前から3列までしかいなかったり。ライブも約1年できませんでした。

――当時13歳の佐々木莉佳子さんら3期メンバーが入ると、2期はお笑いに走ったようで。

1期と3期だけの仕事が多かったり、テレビの台本に2期だけ話すところがなかったり。「私たち要る?」と思っていたら、当時のマネージャーさんに「君たちはにぎやかしてくれたらいい」と言われて、何かがプチンと切れました(笑)。

それからは思い切りふざけ回して、怒られるギリギリまでぶっちゃけて、スタッフさんも「2期ならいいか」みたいになって(笑)。今でも「あの頃の2期は面白かったね」と言っていただけます。

――「辛い」「辞めたい」とは思わなかったと?

それはまったくなかったです。どん底の頃もグループ内の雰囲気は良くて、ファンの方も温かくて。「ハロプロでこんなに苦労した子はいないね」と言われますけど、たくさん成長できて確立させたものもありました。誇らしいことはしていなくても(笑)、必要な苦労だったと思います。

 

リーダーが1人で決めなくてもいいと気づいて

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townwork――いろいろあった中でも、竹内さんはずっと明るい印象でした。

昔から、あっけらかんとした性格です。怒られて沈むところまで沈んでも、寝て起きたら「終わったことはいいや」と切り替えられました(笑)。あとはずっと「元気だね」と言われてきたので、落ちていても表に出ると、無意識にスイッチが入るところがあります。

――2019年に2代目リーダーになったときも、重いものを背負った感じではなく?

そのときはめちゃめちゃ「どうしよう?」と思いました。初代のわだちょ(和田彩花)が完璧なリーダーで、1人で全部決めてくれて、選択が絶対間違ってなくて。私たちはただついていけば良かったんです。でも、私は「間違えたらどうしよう?」と決められませんでした。そのタイミングで3ヵ月ごとにメンバーの卒業が続いたりもして、悩みは多かったです。

――どこかの時点で、自分なりのリーダー像を見つけたんですか?

同期の勝田里奈ちゃんがサラッと「1人でやりすぎじゃない?」と言ってくれて。「全部自分がどうにかしなきゃ」と重く考えていたのが、「わだちょと同じにしなくていいんだ」と気づきました。

それからは何かあればみんなの意見を聞いて、「これで良ければそうするよ」というふうにしたら、だいぶ楽になりました。みんなで一緒にやるのが私には合っていて、今は考え込むことなく、やれています。

――この2年に加入した若手メンバーとは、遊びつつ指導しつつ……みたいな?

最近は10歳年下の松本わかなちゃんが「竹内さん、ゲームやりましょう」と誘ってくれて(笑)、一緒に遊んでます。教えるときは教えて、厳しいことを言ったりもしますけど、そのあとはすぐワチャワチャします。

年下の子たちも「先輩がいるから静かにしなきゃ」みたいなのがなくて、伸び伸びしているので、雰囲気はすごくいいです。パフォーマンスも短い期間で期待を上回るレベルまで来てくれて。こんなに早く10人体制の完成形ができるとは思いませんでした。

 

フェイクは声帯のどこを使うか瞬発力で決めます

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townwork――竹内さん自身のパフォーマンスにも、今回のシングルでより風格を感じました。力を入れてきたことはありますか?

最近だと、フェイクやハモリをやらせていただくことが多くなって。今までのアンジュルムになかったことで、スパイスになればと思っています。いつもレコーディング当日に「やってみようか?」と言われるので、2~3分で頭をフル回転させて、声帯のどこを使ったらきれいに出るか探す瞬発力が課題になっています。

――昔からきれいな高音をサラッと出しますよね。

「そんな高い声がよく出るね」と言っていただきますけど、私の高音はほぼ地声で、しゃべるように歌うと、みんなより1音くらい高いだけ。テクニックを使っているわけではなくて、特殊な声で生まれて良かったです。

歌でもダンスでもトークでも、平均点以上は取れないとムズムズします。それでも、全部好きなことなので。苦労して練習した記憶はなくて、楽しみながら学んできた感じです。

――アイドルとして大事にしていることはありますか?

私にアイドル感は全然なくて(笑)、自分でも仕事という意識が強いので、大事にしているのは“時間を守る”とか“あいさつをする”とか、当たり前のことですね。それは小学生でハロプロエッグ(研修生)になってから、ずっと親に言われてきました。父は他のことは緩いけど、「仕事はできなくても、あいさつだけはきちんとしなさい」と怖かったので、自然に身に付きました。

――今もそんな初心は忘れず?

入り時間がバラバラの現場で初めましてのメイクさんに「お願いします!」と言うと、まず「リーダーなの?」と驚かれます(笑)。「メンバーで一番元気だね」と。そういうあいさつができているみたいで良かったです。

 

短いフレーズにどれだけインパクトを残せるか

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townwork――トリプルA面の「愛・魔性」はタイトルから強烈ですね。

アンジュルムではラテンも初めてだし、最近は背中を押したり勇気づける曲が多くて、こんなに大人っぽい恋愛の曲は珍しくて。若いメンバーが増えた中で様になるか不安もありましたけど、すごくカッコ良く仕上がりました。年上メンバーたちはこういう曲が似合うようになって。

――歌割りでは若手メンバーがフィーチャーされつつ、ラスサビの竹内さんの<今夜を逃さないで>が耳につきます。

短いフレーズに変化を付けて、どれだけインパクトを残せるか。最後のところで失敗すると曲の締まりが悪くなるので、いろいろ試しつつ慎重に歌っています。

――アンジュルムファンの堂島孝平さん提供の「愛すべきべき Human Life」は、弾けるスカナンバーで真逆な感じです。

幸せオーラ全開です。私は個人イベントで堂島さんと弾き語りのセッションをやらせていただいたこともあって、いつか曲を書いてほしいと思っていたのが叶いました。今のアンジュルムの素の姿がわかる1曲を作っていただいて、すごく嬉しいです。

 

メンバーの中で一番変わったと思います

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townwork――「ハデにやっちゃいな!」には<変わって変わって変わったって それはそれで私のヒストリー>という詞がありますが、竹内さんもだいぶ変わってきました。

私は一番変わったと思います(笑)。加入したときは髪がショートで、「日本一スカートの短いアイドル」がキャッチフレーズだったのに1人だけパンツを穿いたり、ボーイッシュ担当でした。

今は髪が伸びましたし、数年前は髪色をコロコロ変えて「よくそんな色にするね」と言われたりもしました(笑)。だから、この曲の歌詞には共感するところがいっぱいあります。

――髪を伸ばしたときは、何か思うことが?

もともと事務所から「竹内はショート」と指定があって、5~6年経つと「そろそろ伸ばしても良くない?」という気持ちになって。こっそり地味に伸ばして、バレたら切ろうと思っていたら、何も言われないまま長くなったので、勝手にショートを解除しました(笑)。

――新メンバーの平山遊季さんがガナってる<黒歴史 大歓迎>も共感しますか(笑)?

グループ名がアンジュルムに変わった頃、2期メンバーはどうしたら印象に残るか、いろいろ試した結果、黒歴史がいっぱいできました(笑)。たくさん話を盛りましたし、謎に1回、私がすごく貧乏みたいな話になって。

――「財布に27円しか入ってない」という話がありました(笑)。

「1日300円までしか使いません」とか。本当にそういうことはしていましたけど、今考えると別に言う必要はないよねと(笑)。あと、ステージ上やファンの方と話すときに、めちゃくちゃ口が悪くなったり、本当に黒歴史だらけです(笑)。

失敗して気づいたこともあって、それはそれで思い出になっています。ただ、最近はYouTubeに一生残るので、消したい動画はいっぱいあります(笑)。

 

ライブハウスを埋められなければホール公演はできません

竹内朱莉 アンジュルム インタビュー タウンワークマガジン townwork――今後アンジュルムで目指していきたいことはありますか?

単独ツアーを再開できましたけど、(コロナ禍の後に加入して)お客さんの声援を聞いたことのないメンバーもたくさんいるんです。状況が戻ったら、アンジュルムの本来のライブはファンの方も含めて暑苦しいくらい楽しいことを、後輩たちに体感してもらいたいですね。

今の10人で臨む6月の日本武道館公演は、久しぶりにメンバーの卒業がない状況でやらせていただきます。そういう今のアンジュルムを見せられるライブを、たくさんやっていきたいです。その先に、もっと大きいアリーナとかのステージに立てたらいいなと。まだ見たことのない景色を、今のメンバーみんなで見たいので。

――そうした夢を叶えるために、大事なことは何だと思いますか?

大口を叩いたばかりですけど(笑)、目の前にあることをちゃんと成し遂げるのが、一番の近道だと思います。遠くの目標に行こうとする気持ちも必要としても、まずは今やるべきことを文句を言わずにやる。それが一番大事だと思います。

――そう実感した経験があったと?

何度もありました。「なぜ私たちはホールでコンサートができないんだろう?」と言ってましたけど、ライブハウスも埋まってないのに、できるわけがない(笑)。目の前のことをちょっとずつ乗り越えた先に、ホールツアーや日本武道館公演が待っていました。

「やらせてくれたらできるはず」みたいなことは絶対に言ったらダメです。とりあえず与えられた試練を100%着実にこなしてから、次に行く。それはきっと、どの仕事でも一緒だと思います。

 

■Profile
竹内朱莉
(たけうち・あかり)

1997年11月23日生まれ。埼玉県出身。2008年にハロプロエッグに加入して、2011年よりスマイレージの2期メンバーに昇格。グループがアンジュルムに改名後、2019年より2代目リーダーに就任。6月15日に日本武道館公演を開催。

◆竹内朱莉 OFFICIAL Blog:https://ameblo.jp/angerme-amerika/
◆竹内朱莉 OFFICIAL Instagram:@akari_takeuchi.official
◆アンジュルム OFFICIAL SITE:http://www.helloproject.com/angerme/
◆アンジュルム OFFICIAL Twitter:@angerme_upfront

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河野英喜 取材・文:斉藤貴志

早速バイトを探してみよう