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2023年02月01日

俳優・坂東龍汰さんインタビュー 「役者は日々戦いだけど、心の底から感動できる瞬間にめぐり合えることが幸せ」

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townworkドラマ「リバーサルオーケストラ」(日本テレビ系・水曜よる10時)で、児玉交響楽団のフルート首席・庄司蒼を演じている坂東龍汰さん。出演にあたって特訓を重ねたというフルートの演奏や音楽にまつわるエピソードを聞いたほか、現在25歳の坂東さんがどのような思いで俳優という仕事に向き合っているのかを尋ねました。

 

フルートの演奏は基礎から開始。最近、楽譜をスムーズに読めるようになってきました

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork――本格的な演奏シーンが話題ですが、フルートの練習はいつ頃から始めたのですか?

練習を開始したのは昨年の10月です。小学生の頃にヴァイオリンを習っていたので少し弾けるのですが、フルートはまったくの未経験。基礎からご指導いただいて、最近は新しい楽譜をスムーズに読めるようになるなど、かなりはかどるようになってきました。でも、回を追うごとに曲のレベルが上がっていくので、課題は最終回まで残っている状態ですね。

――出演が決まった時に「フルートの演奏は初体験だけど、新しいことを始めるのが大好きな僕には幸せな瞬間」とコメントしていましたね。

役者は練習しないとできない何かを求められるケースが多い職業で、それまで触れたことのない新たなものにチャレンジができるのはとても幸せです。新たな作品へと入るたびに、毎回感じています。

――未経験のことに飛び込む際、迷いなどはありませんか?

難しそうだなとは思いますけど、決して不可能なことではないので、迷いや不安な気持ちはまったくありません。どうあがいても本番は必ずきますし、やらざるを得ないので。ただ、ある程度のレベルまで上達しないといけないので、期限までに何ができるかは試練です。何事においても、できなかったことができるようになるという挑戦を、僕は楽しめるタイプ。今後も役を通して、未経験のことにどんどんチャレンジしていきたいです。

 

役柄に合った音楽を聴きながら、キャラクターを構築していくことも

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork――作品は素敵な音楽にあふれていますが、音楽の魅力について聞かせてください。

普段はカントリーやブルースなどチルな曲を聴いているので、今回久しぶりにクラシックへ触れてみて、改めてすごいパワーをもっていると感じましたね。バンドだったら、ギター、ベース、ドラム、そして、ボーカルがいれば何とかなるじゃないですか。でも、オーケストラはいくつものパートに分かれていて、その中でも第一、第二、首席など、それぞれに楽譜が違う。耳を澄ますと、弦や管など一つ一つの音色がしっかりと聴こえてきて、それが重なり合って一つの音楽を形成していることに感動します。

――玉響の団員たちが音楽に支えられながら生きているように、これまで音楽に助けられたエピソードはありますか?

役作りをするときに「この役柄にはこの音楽が合う」と思う瞬間があって、これまで演じてきたサイコパスっぽい役や犯罪者の役を資料などで調べることはできても、実際に体験するのは無理じゃないですか。そんな時に、歌詞やメロディから抽出して、役をつくり上げていく作業を一昨年ぐらいにやってみたことがあって、すごくスイッチが入ったんです。朝、その音楽を聴きながら現場へ行くだけで、役にスッと入っていけるといいますか、顔つきも変わってきている感じがしました。仕事以外でも、イヤフォンやヘッドフォンを忘れて家を出てしまった時は「あ、やっちゃった」となりますし、それぐらい音楽は僕にとって大事なものです。

 

人と会っている時間が何よりも幸せ

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork――主人公の初音(門脇麦)はヴァイオリニストとして一度挫折したものの、朝陽(田中圭)と出会い、再び音楽へ向き合うようになりましたが、挫折を経験したことはありますか?

役者をやっていると、日々戦いですよね。うまくいくことなんてめったになくて、失敗の毎日。その失敗から何かを学びとり、這い上がっていく。メンタルはグチャグチャです。それでも、ごくたまに心の底から感動できる瞬間が見つかれば、僕は幸せなんです。経験ってお金で買えるものではありませんし、ふとした瞬間に出合う感動を大切にしていけばいいんじゃないかな。どんな職業でも、“一生懸命”は当たり前のことなので。

――落ち込んだ時の対処法があれば聞かせてください。

一旦“無”になります。サウナでもいいし、走るでもいいし、歌うでも、友だちとお酒を飲むでも何でもいい。本当に落ちた時は一度ゼロになって、忘れたほうがいいと思うんです。考えたところで何も変わりませんし、好きな人たちと会って好きなことをするのが一番なんじゃないでしょうか。

――坂東さんが今、一番楽しいと感じるのはどんな時ですか?

最近は人と会っている時間が幸せです。役のことを考えるときは一人ですけど、人と会わないと何も生まれないと思うんですよ。友だちと会っているときの会話や、そこで起きた出来事はすべてプラスになるはず。コロナで会えない時期がしばらくありましたが、今は人と会って、いろんな話をして経験を重ねることが何よりも楽しいです。

 

自分の心が一番動く方向へと進んでいきたい

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork――仕事をするうえで大事にしているのはどのようなことでしょうか?

常に本物を追い続けることです。「これは違うかも」と感じている時に「まぁ、いいか」と流すのではなく、正解にめぐり合えるまで試行錯誤する。今の若い世代は主張をする人も多くいますが、「言わないほうがいいのかなぁ」と遠慮する人も見かけるので、自分が見せたいものや、やりたいことがあるのなら、僕は発信できる人でいたいです。

――そんな坂東さんの原動力は何ですか?

最近、すごく考えるんです、僕の原動力は何だろうって。何かはわからないけれど、バイタリティーは常に満ちあふれていて、それがどこから来ているのかわからないと認識できたことが原動力なのかな(笑)。原動力って、瞬発的に生じるものだと思うんです。何かハッピーなことがあったら「頑張ってよかった」と思うし、これからもこの感覚を経験するためにもっと頑張ろうと思える。家庭をもったら、感覚はまた変わってくると思うんですけどね。大切な人を守るために働くとか、何かのためにお金を稼ぐとか、守るものができたら価値観も変わってくるんでしょうね。

――夢や目標へ向かって奮闘する若い世代へメッセージをお願いします。

「躊躇せずに突っ込め」ですね。まわりから何を言われようが、決断するのも行動するのも自分。外を見渡すとものすごい数の人が働いていて、その全員に否定されたらさすがにどうしようと思うけど、一人や二人に否定されたぐらいで諦める必要なんてないし、何かを頑張ることでもっと多くの人に認められる場合だってある。僕は人前に出る仕事をしていて、誰かを感動させたり、元気を与えたりすることで幸せもお金も自分に返ってくると思っているので、未来の可能性を信じて突っ込んでいくべきではないでしょうか。

――今、躊躇せずに突っ込めていますか?

僕の第一突っ込み期は19、20歳の頃に終わりました(笑)。当時、やりたいことが多すぎて、自分の中でたくさんの選択肢を作ったんです。でも、舞台で経験した感動が忘れられなくて、俳優が最も魅力的だと感じたことからこの仕事を選択しました。

坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork

■Profile
坂東龍汰
(ばんどう・りょうた)

1997年5月24日、米ニューヨーク生まれの北海道育ち。2017年に俳優デビュー。主な出演作にドラマ「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(読売テレビ)、「にぶんのいち夫婦」(テレビ東京)、「ソロモンの偽証」(WOWOW)、「真犯人フラグ」(日本テレビ)、「未来への10カウント」(テレビ朝日)、「ユニコーンに乗って」(TBS)、映画「スパイの妻」、「ハニーレモンソーダ」、「フタリノセカイ」、「冬薔薇」、「峠 最後のサムライ」など。映画「春に散る」が今年公開予定。

◆Official Site: http://dongyu.co.jp/profile/ryotabando/
◆Official Twitter:@bando_ryota
◆Official Instagram:@ryota_bando

■作品情報
坂東龍汰 俳優 インタビュー タウンワークマガジン townwork
「リバーサルオーケストラ」(日本テレビ系)
毎週水曜・よる10時放送

かつては天才ヴァイオリニストと呼ばれた谷岡初音(門脇麦)だが、現在は表舞台から去り、地味な市役所職員として暮らしている。そこへ、市長の息子で変人と名高いマエストロの常盤朝陽(田中圭)が緊急帰国。“玉響”こと児玉交響楽団を一流オケに大改造すべく、初音をコンサートマスターとして玉響へ強引に参加させる。玉響には入団1年目のフルート首席・庄司蒼(坂東龍汰)や、クラシックオタクのセカンドヴァイオリン首席・土井琢郎(前野朋哉)、惚れやすいチェロ主席の佐々木玲緒(瀧内公美)など、ひと癖もふた癖もある団員たちが在籍。初音が参加したことで、玉響は徐々に変化していく。

公式サイト:https://www.ntv.co.jp/reveorche/
公式Twitter:@reveorche_ntv

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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