俳優・簡秀吉さんインタビュー 「スポーツで学んだ礼儀や礼節を忘れないことが信念。将来は説得力のある俳優に」
コテコテの関西弁を話す肉食系イケメンと、真面目なバツイチサラリーマンのもどかしい恋愛を描いたドラマ「好きやねんけどどうやろか」（2024年１月11日スタート・読売テレビ）で、主人公のひとり・松本栄枝に扮する簡秀吉さん。「仮面ライダーギーツ」（テレビ朝日）での主演を終え、新たな作品への意気込みやBL作品に挑む心境をインタビュー。また、21歳の簡さんが、どのような姿勢で仕事に臨んでいるのかフレッシュな素顔に迫りました。
待望だったBL作品への主演にワクワクしている
――演じる役柄について聞かせてください。
僕が演じるのは、大阪で小料理屋「たまえ」を営む松本栄枝という青年で、そこで出会った曽我久志（西山潤）に一目惚れし、猛アタックします。曽我くんと出会ったことでどんどん変化していく栄枝の様子を楽しんでいただきたいですし、ラブストーリーだけでなく、人間ドラマもふんだんに盛り込まれているので、BLドラマをまだ見たことがないという方にもハマっていただける作品なのではないかと期待しています。
――BL作品への出演は念願だったとか。
以前から「BLドラマに出たい！」と公言していたので、出演が決まった時はめちゃくちゃ嬉しくて、作品を見てくださる皆さんの心に刺さればいいなと思ってワクワクしています。
――京都出身の簡さんだけに、関西弁のセリフはナチュラルに演じられそうですね。
普段の僕は基本、関西弁ですが、栄枝が話すのはコテコテの大阪ことばなので、YouTubeで関西弁を話す方の動画を見て、ネイティヴの大阪弁を勉強しています。例えば、「100遍言うて」というセリフがあったのですが、普段「100遍」という言葉を口にする機会はほとんどありませんから、違和感なく喋れるように心がけています。
只今、料理の特訓中！動画を見ながらイメトレしています
――主演俳優としての心境を聞かせてください。
主演とはいえ、大先輩の西山さんとのW主演なので、西山さんの背中を見ながらたくさん勉強していきたいです。
――西山さんからはどんな印象を受けましたか？
眉毛の感じとか、顔の系統がめちゃくちゃ僕と似ているなと思っていまして、これまで約１年間、「仮面ライダーギーツ」に出演して、他の現場でお会いする初めての俳優さんだったので、どんなふうに接していけばいいのか最初はかなり不安でしたが、少し話しただけですぐに打ち解けてしまったぐらい、とてもやさしい方という印象です。
――栄枝は小料理屋の店主なので、料理シーンは見どころのひとつになりそうですね。
普段の僕は簡単な料理しかしないので、包丁で素早く野菜などを刻めるようになるのが今の目標です。収録に向けて自宅でも練習をしていますが、指を切ってしまうんじゃないかと思って怖くて、今は動画を見ながらイメージトレーニングをしています。本番までにはカッコよくできるようになりたいですね。
――得意料理は何ですか？
麻婆豆腐とカレーが得意です。カレーを作る時は、皆さんがあまり使わないような食材を入れたくて、ジャガイモが入っているのにも関わらず、サツマイモも加えてみました。ジャガイモとはまた違ったホクホク感があって、すごく美味しいのでおすすめです。
ラブストーリーだけでなく、料理や人情ドラマも楽しんでほしい
――原作は、栄枝と曽我のやりとりが“ムズキュン”すると評判の高い作品ですが、最近、“ムズキュン”したことはありましたか？
えーっ！ 難しいキュンキュンですよね？
――難しいではなく（笑）、ムズムズ、キュンキュンしてしまうことだそうです。
プライベートではないですね。今は、このドラマで曽我くんにキュンキュンすることが楽しみです（笑）。
――物語の序盤、曽我くんと出会いを栄枝は「黒船が来た」と表現しますが、簡さんも同様に感じた瞬間はありますか？
BL作品への出演でしょうか。ずっと「やりたい！」と言っていたので、ついに僕にも「黒船が来た！」と感激しました。
――いろいろと見どころの多い作品になりそうですね。
物語は、ちょっとガサツな栄枝が、丁寧な所作で食事をする曽我と出会って一目惚れをし、「好きやねんけどどうやろか」と突然の告白から始まるラブストーリーです。２話以降、ものすごいスピードで物語が展開していくので、２人の行く末を楽しく見守ってほしいです。小料理屋が舞台なので、美味しそうな料理や関西ならではの人情味あふれるやりとりにも注目してください。
ケガをし、ラグビーを断念したことがきっかけで芸能の道に
――デビューして３年目に入りましたが、仕事に臨むスタンスに変化はありましたか？
芸能界に入ったばかりの頃は、レッスン開始の３分前に現場に入るなど、時間に対してルーズで、そのたびにマネージャーさんから叱られていました。僕としては「間に合ったから、ええやん」という軽い気持ちでしたが、遅くとも10分前には入って、きちんと準備してから臨むことの大切さがわかってなかったんです。今はちゃんと意識をもって時間を守るようにしています。
――これまで挫折を経験したことがあれば、聞かせてください。
高校時代にラグビーをやっていたのですが、ケガをしてしまい、ラグビーを諦めざるを得なかったことが挫折です。そのケガをきっかけに恋愛リアリティー番組に出演し、そこで現在の所属事務所からスカウトを受けて芸能界入りしました。ふと、「あの時、ケガをしていなければ、今でもラグビーをやっていたのかな」と思うこともありますけど、それまで、俳優になるなんて想像もしていなかったので、これも運命やなと感じました。
――では、簡さんの転機は芸能界入りしたことでしょうか？
いろんなことが大きく変わったのは京都から上京したタイミングでしたね。ひとり暮らしなので、何事も自分でやるしかありませんし、家族やまわりの人たちのありがたみを実感して、感謝するようになりました。同時に、以前と比べて責任感も強くなったと思います。
「仮面ライダーギーツ」で共演した仲間の存在が原動力
――仕事をするうえで大切にしているのはどんなことですか？
学生時代にラグビーや空手をやっていたこともあり、上下関係などすごく厳しかったので、礼儀と礼節は重んじるようにしています。それがなっていない人はすべてが中途半端になってしまうと思うので、常に意識するようにしています。
――現在の原動力は何ですか？
約１年間、「仮面ライダーギーツ」で切磋琢磨してきたみんなの存在が僕にとっての大切なパワーで、同時に「彼らより絶対に芝居をうまくなってやろう」という気持ちも大きいです。番組が終わって半年近く経ちますが、みんなの活躍をみて、「めっちゃ頑張ってるんやな」と感心する一方、負けたくない気持ちも同時に芽生えてくる。負けじと僕も、目から刺激を受けることで吸収できるものも多いと思うので、映像作品を見て学ぶようにしています。
――将来の目標を聞かせてください。
これは西山さんがおっしゃってたことですが、20代のうちは食わず嫌いをせず、たくさん失敗をすることで、作品を見てくださる方に感動や影響を与えられる芝居ができるのではないかと。これから先、どんな役柄を演じても、説得力のある俳優になることが目標です。
――夢や目標に近づくため奮闘している同世代の皆さんへメッセージをお願いします。
誰かに甘えないよう、環境を変える行動力をもつことが大事なのではないかなと思います。そして、人の意見に流されない。「将来、○○になりたい」という夢があるのなら、地道に努力を重ねることが一番の近道だと思うので、一緒に頑張っていきましょう！
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— タウンワーク (@townworknet) January 10, 2024
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簡秀吉（かん・ひでよし）
2002年10月23日、京都府生まれ。恋愛リアリティー番組「今日、好きになりました」（Abema）に出演したことで事務所からスカウトを受け、芸能界入り。「仮面ライダーギーツ」（テレビ朝日）で主人公の浮世英寿を演じ、「仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル」で映画初主演。「簡秀吉カレンダー2024.3－2025.4」が発売中。
◆Official Site：http://www.box-corporation.com/hideyoshi_kan
◆Official X（旧Twitter）：@kan_hideyoshi
◆Official Instagram：@hideyoshi_kan_official
「好きやねんけどどうやろか」（読売テレビ）
2024年１月11日（木）深夜０時54分スタート
大阪の下町、路地裏にある小料理屋「たまえ」で働く若き店主・松本栄枝（簡秀吉）は、老若男女問わず、誰にでもフレンドリーな性格。居心地のいい店は、いつも常連客でにぎわっている。そんなある日、東京から大阪に転勤してきたバツイチサラリーマン・曽我久志（西山潤）が、上司に連れられて「たまえ」にやってくる。初めて店を訪れた曽我の一挙手一投足から目が離せない栄枝は、彼のとる行動にキュンとし、一目惚れをしてしまう。
公式サイト：https://www.ytv.co.jp/sukidoya/
公式X：@dramaDIVE_ytv
配信：TVer、ytv MyDo!にて見逃し配信あり
編集：ぽっくんワールド企画
撮影：井野友樹
ヘアメイク：大江一代、三田地菫
スタイリング：岡村春輝
取材・文：荒垣信子