アーティスト／俳優・長谷川慎（THE RAMPAGE from EXILE TRIBE）インタビュー「原動力は“for誰か”。ビジョンをイメージすることが成功につながる」

クセモノ大学准教授とビジネス誌編集者の再会を描いたラブストーリー「恋をするなら二度目が上等」（MBS/TBSドラマイズム枠）に出演している長谷川慎さん。W主演を務めた古屋呂敏さんとの撮影の日々を振り返ってもらったほか、俳優業、THE RAMPAGEのパフォーマーとして活動する長谷川さんが、どのような心境で仕事に向き合っているのかを聞きました。

甘い言葉をたくさん囁かれるのは気持ちよかった（笑）

――まずは作品の反響から聞かせてください。

ジワジワと広がっているようで、SNSのフォロワーが5000人ぐらい増えたんです。面白いのが一気に増えるのではなく、チッ、チッ、チッって時計みたいに、10秒ごとに１人というような。これは自分でもビックリで、増えていく様子を見ているのが楽しかったですね。それも日本の方だけではなく、タイや中国の方もいて。もちろん、RAMPAGEのファンの皆さんも「火曜日が待ち遠しい」ってキュンキュンしてくださっているようで、「やった！」という感じでした。

――宮田を演じるうえでどんなことを意識しましたか？

呂敏さん演じる大学准教授の崇と、僕が演じている宮田は高校生の頃にかけおちをしようとしたものの一度失敗していて、宮田はその経験がトラウマになっているので、セリフがない時の視線の動かし方や頷き方などを特に意識して演じていました。何より、崇の発言に対してきちんと心が動いていないと監督に見抜かれてしまうので、「好きだけど好きじゃない表情」や「嬉しいけど嬉しくない表情」など、曖昧な表現が難しかったです。

――呂敏さんが本気で長谷川さんを口説こうとしていたと明かしていましたが、そのたびに長谷川さんはニヤついていたとか。

崇が息をするように甘い言葉をささやいてくるので、僕も役とはいえ照れてしまって、つい表情が緩んでしまったんです。そんな時に監督が「好きになりすぎだから、もうちょっと抑えてください」って（笑）。甘い言葉をたくさん囁かれていい気持ちでした（笑）。

――ちなみに長谷川さん自身が、言われて嬉しい言葉とは？

「慎のおかげで○○を好きになれた」など、誰かの好きにつながる何かに貢献できた時かな。自分では意識しなかったことだけど、僕の何かで誰かの心が動いたなど伝えてもらった時は嬉しいですね。

僕的に“二度目の恋”はあり。一度離れたことで相手の良さに気づけるはず

――ラブシーンが話題となっていましたが、どんな気持ちで演じていましたか？

メンバーや両親からも聞かれたのですが、一度カメラがまわると宮田としてのゾーンに入っていたので、抵抗はまったくなかったです。

――宮田にとって崇は初恋でしたが、長谷川さん自身の初恋について聞かせてください。

幼稚園の頃にお泊まり会があって、隣りに寝ていた子を見てカワイイなって思ったんですよ。「好き」という感情であったかはわからないけれど、「隣りで寝る！？　この気持ち、何？」みたいな（笑）。その時の記憶がすごく残っています。

――最も印象に残っているシーンは？

3話の旅館でのシーンですね。それまで軽い感じできていた崇が本気で宮田を口説いてきた場面なのですが、演じるうえですごく悩みました。本番の前には監督が時間を特に割いてくださり、かなり話し合いましたし、すごくこだわって撮ったシーンです。

――長谷川さんにとって“二度目の恋”はありですか？　なしですか？

僕はありかな。二度目ということは互いに何かが違うとなって、一度別れたわけじゃないですか。あの時こうしてあげればよかったなど、離れて気づくことがたくさんあったはず。一度目と二度目の間に別の出会いがあって、やっぱりあの人のことが忘れられないというパターンだってあるだろうし、二度目はお互いのいい部分も悪い部分も把握しているから、うまくいくんじゃないかなって思います。

個々の自立がTHE RAMPAGEの成功につながると意識が変化

――THE RAMPAGEデビュー7周年を迎えましたが、どんな変化がありましたか？

ダンスも変わったし、自分が放つ空気など、変わったことだらけですね。何より自信をもてるようになりました。結成当初は、メンバーが16人もいるので隠れられるじゃないけど、誰かに任せておけばいいみたいな安心感があって。でも、それって甘えにも聞こえるので、メンバー間で話し合ったんです。「個々が自立することがグループの成功につながる」って。

――大所帯グループならではの壁ですね。当時の長谷川さんは15歳？

15歳か16歳の高校生でした。バイトの経験もありませんでしたから、LDHの中で上下関係や物事の良し悪しなど、社会を学んだという感じです。10年間、アーティストとしてステージに立ち、お芝居でもいろいろな経験をさせていただいた。群れの中から一人で現場に行くことの積み重ねでどんどん自分に自信がついていって、ステージにも活きていったと思いますし、醸し出す雰囲気も変わったのだと思います。

――活動においての転機について聞かせてください。

THE RAMPAGEのメンバー候補となってすぐ、合宿に行ったんです。候補となったことでどこか調子に乗っていた部分があって、自分たちが恵まれた環境にいることにも気づけず、このままとんとん拍子でデビューできるんじゃないかと心のどこかで思っていたんですが、合宿で環境に甘えずどうやったら本物のアーティストになれるか、そして、「from EXILE TRIBE」という看板を背負うことの難しさを知って、根性を叩き直されました。その頃の僕たちは、仲は良かったけれど集まって間もなかったし、仲間意識はまだ芽生えていなくて。お互いの本気度を確かめるためとことん話し合い、そこで精神的にも肉体的にも鍛えられました。

夢へのプロセスはごくシンプル！やればやるだけ自分のためになる

――普段、仕事をするうえで大事にしているのはどんなことですか？

まずは意識を高くもち、隙を見せない。中身がないと言葉や行動にも表れると思うので、いつか重みのある人になれるよう、高く意識をもつようにしています。そして、最も大事にしているのはイメージすること。これは高校生ぐらいから続けていて、20歳になったらこうなっていて、25歳になったらこういう人になっていたいとずっとイメージしてきました。今回のドラマもそうで、クランクインの前に、作品がバズった時の様子を自分の中で先にイメージしたんです。アーティストとしてはTHE RAMPAGEでドームのステージに立った時のイメージをする。そうすることで行動が自ずと成功に向かっていくような気がするんです。

――現在の原動力は？

ファンの皆さんの応援や家族の応援、おいしい食事やお酒……すべてですね。それも総括すると「for誰か」になるのかな。家族に家を建ててあげたいとか、自分も好きな洋服を買いたいし、おいしいごはんを食べたい。何よりメンバーの存在が心強くて、メンバーがいるから僕の力になるし、僕がいるから他の15人の夢の手助けもできる。そして、その先にはファンの皆さんの存在があって。僕たちがどんなにいいライブをしたところで、観に来てくださる皆さんがいないと成立しないので、ファンの皆さんのために全力で踊る。そのいい循環が僕のパワーになっています。

――最後に、夢や目標に向かって奮闘する若い世代の皆さんへメッセージをお願いします。

世の中うまくいかないこともたくさんありますが、本気で夢を叶えたいのならば、努力し続けることが大事だと思うんです。僕もアーティストになるため、子どもの頃からずっとダンスをしてきて、挫折しそうになった時もあったけれど、それでもアーティストになりたいという気持ちのほうが強かった。大事なのは人よりも努力すること。月に４回、ダンススクールへ行ったところで、他の４回通っている人とは変わらないし15回行けば、周りより遥かに踊っている時間が長くなる。夢を叶えるって難しいことに思えるけど、プロセスはごくシンプルだと思うんです。ちょっと語りすぎましたね（笑）。やればやるだけ自分のためになるので、夢のために突っ走ってください！

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— タウンワーク (@townworknet) April 9, 2024

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■作品情報

©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

MBS/TBSドラマイズム「恋をするなら二度目が上等」
4月9日（火）最終回　TVer、FODでも配信中

公式サイト：ttps://www.mbs.jp/koi_nido/h
公式X（旧twitter）：@koi_nido

編集：ぽっくんワールド企画
撮影：井野友樹
取材・文：荒垣信子