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2018年03月30日

【アノ人の学生時代】ライター・ 夏生さえりさんインタビュー「バイトで楽しく働く大人に出会えたことが自分の生き方に影響を与えた」

夏生さえり 妄想ツイート 胸キュン ライター 心理学 タウンワークマガジン

あらゆる視点から”今”を読み解き、新たなムーブメントを生み出していく、Web界隈のクリエイター達。その中でも、SNSを中心に活躍し、今の大学生にとって”気になる先輩世代”となる著名人にインタビュー。好きなことを仕事にするために、彼らはどのような道を歩んできたのか? この連載では、彼らの学生時代の話を通して夢を叶えるヒントを探っていきます。

第3回の“気になるアノ人”は、夏生さえりさん。ライターとして活躍する一方、Twitterでの“妄想ツイート”が注目を集め、タウンワークマガジンでも『胸キュン妄想ツイート漫画』を連載中。軽やかに紡ぎ出される言葉の数々は、多くの共感を呼び、1つのスタイルを確立。どうやって彼女はその道に辿りついたのか?学生時代の話からその素顔を紐解いていきます。

テーマパークでバイトがしたかったから上京!?

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――取材前にさえりさんのことをいろいろ調べさせていただいたのですが、大学時代は心理学を勉強されていたそうですね。

はい。中学生の頃から“大学生になったら心理学を勉強したい”と思っていて、その気持ちのまま青山学院大学の心理学部に入りました。でも、心理学って“統計”という数学的な考え方が必要で、難しいんですよ。数学は苦手だったので、私は完全に劣等生でしたね。遅刻ばっかりするし、テスト前になって焦って友達にノートを見せてもらうタイプのダメな学生でした。

――サークルなどはやっていましたか?

大学生のサークルって飲み会でワイワイするのが定番だと思うんですけど、その雰囲気にあんまり馴染めなくて、飲み会がほとんど開催されないオールラウンドスポーツというサークルに一応入っていました。ただ、飲み会もなければ活動もなかったので……(笑)。大学でできた友達も、実家暮らしであんまり遊べない子が多かったので、山口県から1人で上京してきた身としては寂しかったですね。当時は、1人暮らしをするのに必死でした。

――ということは、バイトに力を入れていたんでしょうか?

力を入れていたっていうほどではないですが、バイトをするのは楽しみにしていました。山口にいた時は、学校がバイト禁止だったからできなかったんですよ。自分が通っていた塾のチューター(相談役)をちょっとやったことがあるくらい。なので、最初に家庭教師をやってからは結構いろいろなバイトを経験しました。

とくに印象的だったのは、テーマパーク。私、テーマパークでバイトがしたくて東京に出てきた節があるくらい、そこで働きたかったんです。でも、シフトが土日祝日すべて出勤だったから、土曜日に授業が入っている間は、働くことができなくて……。

――家庭教師をやりながら、テーマパークのバイトも諦めきれなかったと。

はい。土曜日の授業がなくなったタイミングで、“今ならやれるぞ!”って(笑)。まぁ残念なことに、その後また授業が入ってしまって、半年しか働けなかったんですけど……。そこでのバイトはすごく印象に残っていますね。

そのあとは、焼肉屋さんやもつ鍋屋さん、おもちゃ屋さん、それからアメリカに行くための貯金が足りなくて“あと2万円だけほしい!”ってなった時には、ガールズバーに体験入店したこともありました(笑)。

大学3年、ラジオパーソナリティーの現場で理想の働き方を見つける

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――当時を振り返ってみて、バイト経験が今に活きているなって思うことは何かありますか?

一番大きいのは、“私、働くの好きだな!”って思えたことですね。あと、働く上での自分の性格が垣間見えたのも大きかったと思います。たとえば、“なんのためにやるべき仕事なのか?”がわからないとストレスが溜まる……とか。“もっとこうしたらいいのに”と思って上司に聞いても“わからないけど、とりあえずやって”って言われると、モヤモヤしてしまって、効率もどんどん落ちるんです。“どうやったら上手く働けるかな?”とか“こうやってモチベーションを維持できるのはなんでだろう?”ってことも、バイトをしながらよく考えていたし、そういう風に“よりよく働くために”を考えるのが好きだというのがよくわかりましたね。同時に、“あ、大きな組織で働くのは向いていないかも?”ということにも気づきました。働くことの第1歩はバイトから学んだなって思います。

――そして、大学3年の時にラジオパーソナリティーを始めることになるそうですが……。

焼肉屋のバイトをしていた時にお客さんのおじさんに声をかけてもらったのがキッカケなんですけど……。お客さんから声をかけられるなんて、めちゃくちゃ怪しいじゃないですか(笑)。でも、いただいた名刺を調べたら大きい会社の偉い方だったんです。ちょうど就職活動に迷っているときだったので、不安もありつつメールしてみて。おじさんに就活の相談に乗ってもらう中で、趣味でストップモーションアニメを作っている話をしたら“今、ラジオを作っているからそのWebCMを作ってよ”と言われて。そのうえ“声もいいから、ラジオのコーナー持って話しなよ。今からラジオの打ち合わせに行くから、一緒に行こう”って言われて。

――急展開!

ヒエ~って感じですよね(笑)。私も最初は“ストップモーションは、あくまでも趣味でやってることなのでクオリティも低いし、声だってもっといい人がいるし……”って言っていました。だけど、“才能は人に見つけてもらうものだから、自分にとってはとるに足らないものでも人にとっては価値のあるものだったりするんだよ。もっと人の話を聞いたほうがいい”って言われて。たしかに、自分の価値は自分で決めるものではないのかも、と思いました。

で、最終的には、WebCMも作り、ラジオの中で5分コーナーを持たせてもらい、パーソナリティーとして妄想で海外旅行に行った話などをしていました。この頃、楽しそうに働く大人達と出会えたっていうのは、今の自分の生き方にかなり影響を与えていると思います。こんな風に、のびのびと、楽しく働くスタイルがあるんだって、あの時はじめて知りました。

自分の好きなことや興味のあることをアピールすることが大事

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――それにしても、焼肉屋でそういう出会いがあるのはすごいですね。ガールズバーなら、名刺をもらっても不思議じゃないですけど。

うん、珍しいですよね。もちろん不思議な縁があったからですが、それだけではなく“自分でできること”は最大限していたと思います。私の場合、バイト中も“1日何回ありがとうを言われるかゲーム”とか“喜んでもらえる会話を出来るかゲーム”とか、自分の中でゲーム要素を設けながら働いていたので、そのおじさんに対しても果てしない笑顔で接客していて“明るくていいね!”と声をかけてもらったのが最初だったので(笑)。それに、もし名刺をもらっても“怪しいな”と縁を閉ざしてしまうこともあったと思うんです。自分なりに一生懸命工夫して働いて、つながったわずかな縁を無駄にしなくてよかったなと心から思っています。

――実際に編集者・ライターの道を歩き始めたのも、大学時代に出版社の社長に声をかけられて就職したことがキッカケのようですし、引き寄せの法則でもあるんでしょうか?(笑)

引き寄せの法則……どうでしょうか?(笑)危ないこともあるからあんまり勧められないですけど、インターネットを使って知らない人と出会うとか、思い立ってヒッチハイクをしてみるとか、起業家が集まるようなパーティーに行くとか、そういうことにあんまり抵抗がなかったのは大きかったかもしれません。で、そこで出会う人には、自分の好きなことや興味のあること、やっていることをどんどんアピールしていました。そうすると“じゃあこうしてみなよ”“あの人紹介してあげるよ”って、大人たちが協力してくれたんですよね。自分だけではわからなかった世界が、人と出会うことによって膨らんでいったと思っています。

でも、当然中には危ない人もいます。特に女性の場合は、下心を持って近寄ってくる人もたくさんいるので。私自身も、自分の女性性を武器にするような近付き方をしたらダメだと思っていたので、そういう雰囲気を感じたらどれだけ素敵な話であっても近づかないようにしていました。外の世界と触れ合う上では、そういうライン引きはちゃんとしたほうがいいと思います。

人との接触を拒否する時期を経て、出版社に就職

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――そんな行動派で順風満帆に見えるさえりさんですが、挫折の経験はありますか?

1度心身ともに元気をなくし、実家に戻って療養していた時期がありました。ラジオの現場で出会った人達みたいに“楽しく働きたい”という夢が見つかったものの、その時点ですでに就活の波には乗り遅れていたし、就活せずに学生起業家を目指す知人みたいにギラギラした野心もなかったから、どこにも居場所がなくなってしまって……。居場所はないし、でも時間は進むしで、焦っていて。そのうち本当に元気がなくなって、大学を休学し、実家の部屋から出なくなりました。

文章を書くのだけは好きだったので、実家にいる間もブログやポエムをずっと書いていたんですよ。そしたら、大学3年の時に知り合った出版社の社長さんがそれをずっと見てくれていて、復学したタイミングで“Webマガジンを立ち上げるから、ライターを募集してるんだけど”って声をかけてくれて。発信を続けていたことがキッカケとなって、その出版社にお世話になることになりました。
結局、そのWebマガジンの話はなくなってしまったんですが、書籍の編集者として就職することになりました。

――今の仕事への第一歩を踏み出したわけですね。

ただ、はじまってみたら、書籍のジャンルが30〜40代向けのビジネス本だったんです。上司と2人きりの部署だったし、“新しい企画できたんだけど!”って嬉しそうにビジネス本の企画を見せられても、あまりにもわからない世界だったので……。このまま教えていただいても、会社にとっても私にとってもプラスの道はないような気がして、1年で転職を決めました。

編集に携わったのはわずかでしたが、でも“ライターさんってすごいなぁ”と思っていました。文章を書く、ということに憧れてはいたけれど、私には無理だなぁとも思いましたね。
同時に編集の仕事は面白いなと思っていたので、次も編集の仕事がしたいと思っていました。紙の編集者は3年以上の経験者しか雇ってもらえないことが多いので、Webの編集部に入れてもらおう、と。

独立しても、人と共に働くことが楽しい

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――でも、その編集部も退社されて、今はライターとして活躍されていますよね。ライターとして独立する決意ができたのはなぜですか?

編集部にいた頃、社員は400~500万PVくらいある自社ブログで、月1本記事を書くように言われていました。せっかくそれだけ多くの人が見てくれているなら、ちゃんと読まれる記事を書いてみたいと思って、企画を頑張ったり、取材へ出かけたり、読者をかなり意識して書くようになったんです。そしたら、副業がOKな会社だったこともあって、書くほうの仕事が増えてきて……。編集の仕事も大好きだったのですが、新しい仕事を断りたくない気持ちのほうが大きくなって、ぬるっと書くほうに移行しました(笑)。

出版社を辞めた時もそうなんですけど、あんまり先のことを見越して行動できるタイプじゃないんです。とにかく、いてもたってもいられなくなった時が行動する時だと思っていて。大事なのは未来を計画的に描くことより行動すること……なんて理由をつけて行き当たりばったりを繰り返してきましたね(笑)。
独立するときも、“絶対フリーになりたい”みたいな気持ちがあったわけじゃないし、今でも、“面白そうな会社があれば入りたい”とか“カフェとかでバイトしながらライターやるのもいいな”という気楽な感覚でいて(笑)。決意らしい決意はとくにしないまま独立しましたが、いつのまにか3年目に入ろうとしています。私にはこういうスタートのほうが合っているみたいです。

――その生き方、羨ましいです。『胸キュン妄想ツイート漫画』にしても、楽しそうなお仕事だなぁと憧れる方は多いでしょうね。

実際は、コツコツ記事を書くような地味な仕事ですよ。『胸キュン妄想ツイート漫画』に関しても、お題が結構難しいんですよ(笑)。バイト×卒業シーズンとか、バイト×バレンタインデーとかならわかるんですけど、“バイト×銀杏並木でお願いします”とかオーダーされるから、結構大変なんです!(笑)楽しくやらせてもらってはいますが、華やかなイメージをもたれると“違うんだけどなぁ”と思いますね。

自分1人で企画して、自分1人で書いて、自分1人で拡散して……っていう自分1人で完結する仕事は、誰かに何かを厳しく言われるよりは気楽ですが、広がりが少ないのも事実です。こういうふうに誰かからお題をもらえるとか、企画を提案してもらえるとやりがいを感じますし、やっぱり人と仕事をするのは楽しいなって思いますね。

最近は映像の手前のシナリオや原案の仕事が増えていますが、“映像にする上で映える描写はどういうものか?”っていうのを、経験者の方から教わりながらできていて。こういう仕事もたくさん挑戦していきたいなと思っています。

――では改めて、読者に向けてメッセージをお願いします。

学生時代にバイトをはじめとしていろんな大人との出会いがあったことこそが、今の私につながっていると思います。今学生に戻っても、同じように手探りで悩みながら、途中倒れこみながら(笑)、進んできたと思います。やりたいことを仕事にしたいけれどどうしたらいいかわからないという人や、今後のことで悩んでいる人がいれば、外へ外へと出て行ってほしいです。そのうえで、「焦らずに、目の前のことを頑張りながら、ゆっくり進んだらいいんじゃない?」と伝えたいですね。

■Profile
夏生さえり

山口県生まれ。青山学院大学卒。出版社勤務を経て、2015年にLIGに入社。2016年3月、LIGを退社して独立。現在はフリーライター、エッセイストなど、文筆業を中心に活躍している。Twitterで時折つぶやく胸キュン必至の“140文字の妄想ツイート”が人気で、それを山科ティナ(漫画家)が漫画にした『胸キュン妄想ツイート漫画』を連載中。

編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:斉藤碧

 

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