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2020年03月24日

VTuber・樋口楓インタビュー『VTuberの存在を多くの人に知ってもらいたい。いつか三次元のアーティストさんと一緒に歌ったりパフォーマンスをすることが夢です!』

Vtuber_樋口楓

YouTubeのチャンネル登録者数 約28万人。2018年2月よりVTuberとしての活動を開始した、VR関西に住む高校2年生の樋口楓さん。VTuberを知ったキッカケや、活動をするうえで大切にしていることなどについてインタビュー。さらに3月25日にリリースするデビューシングル「MARBLE」の制作エピソードについても伺いました。

デビュー曲「MARBLE」は、大切にしてきたワードが詰まった自己紹介ソング!

Vtuber_樋口楓
——CDデビューおめでとうございます!

ありがとうございます。歌うことは好きでしたが、まさか自分がCDデビューをするとは思ってもいなかったので、本当に夢のような気持ちです。

——「MARBLE」を受け取った時の印象を教えてください。

配信デビューをして2年になるのですが、今までの私の軌跡や、これからの覚悟が詰まった曲になっているので、ストレートに思いが届けばいいなと思って歌いました。歌詞に関しても、今までファンの方に作っていただいた曲の歌詞の一部が入っていたり、去年の1月に大阪で行なったワンマンライブのタイトル『KANA-DERO』に掛けて、『奏でろ』というワードがあったりと、大切な言葉がたくさん入った樋口楓の自己紹介の曲になりました。

——歌詞からは、好きなことや大事なものを精一杯に貫く強さを感じました。

VTuber(バーチャルYouTuber/リアルタイムで動画配信を行う2DCGや3DCGのキャラクター)という文化を知らない方も多いと思うので、このCDデビューを通して、存在を知ってもらいたいという思いを込めています。

二次元のキャラクターに抵抗がある方や、三次元のリアルな世界でコミュニケーションをとるのが苦手な方もいると思うのですが、その間にいるのが、『二次元の体』と『三次元の意思』を持ったVTuberの強みでもあると思うので、自分たちが大好きでやっている世界を広めていきたいなと思っています。

――2曲目の「Sugar Shack」はライブ映えしそうな曲ですね。

この曲はみんなと一緒に進んでいきたいという気持ちを込めて、ライブを意識して作っていただきました。レコーディングも、“かっこいい、可愛い、テンション高め”など、いろいろなテイストで収録しました。ライブをイメージしてハイテンションで歌えたので楽しく挑戦することが出来ました!

――続く、「For you」は、作詞者の表記が『樋口楓とみんな』になっていますね。

リスナーさんに送ってもらったワードを元に作詞しました。元気な私や、恋をしている私、ナイーヴな私など、リスナーさんが感じている色々な樋口楓の一面が知れて楽しかったです。今回はその中でも“ありがとう”の気持ちを根底に言葉を選んでいきました。

——曲調からも優しさを感じます。

はい。しっとりとした曲ですが、みなさんに支えられてここまで来られたという気持ちを描いているので、光溢れる楽曲になったと思いますし、小学校からトランペットをやっているので、そういった要素を取り入れたアレンジで仕上げていただきました。

——1つの作品になってみていかがですか?

今回のデビューや、歌を通して興味を持ってくださる方が増えたら嬉しいです。それと、二次元でも『普通に生きているみんなと何も変わらない』と感じてもらえたら嬉しいです。

リアルタイムでキャラクターが話すVTuberの存在を知った時は、衝撃を受けた

Vtuber_樋口楓
――では、ここからはお仕事について伺いたいと思います。VTuberになったキッカケは?

YouTuberの動画を見ていて、VTuberの存在を知ったのが始まりです。人格があってリアルタイムでキャラクターが話していることに衝撃を受けて、VTuberというワードを検索したら、たまたま『にじさんじ』(*現在の所属グループ)がオーディションを開催していたので応募しました。最初は“高校に行きながら寝る前にリスナーさんとお話できたらいいな”くらいに思っていました。

――興味の対象から、仕事になったと認識したエピソードはありますか?

デビューして3ヵ月くらい経った時に、幕張でのイベント(ニコニコ超会議2018)に呼んでいただきました。それまでは、楽しいこと・ワクワクするものという感覚でしたが、企業さんから指名をいただいて参加した時に、お仕事だという認識に変わりました。

物事の感じ方はどんどん変化していくからこそ、17才の今感じていることを素直に届けたい

Vtuber_樋口楓

©2017 Ichikara Inc.

――活動をするうえで心がけていることはありますか?

17才なりに、その時に思ったことを言葉にしていきたいと思っています。年代と共に物事の感じ方もどんどん変わっていくと思うので、その時々に感じていることを素直に話していきたいんです。なので、毎日の生活の延長線上に配信があって、素直な自分でいることを心がけています。

――現在『にじさんじ』には多数のVTuberさんが所属されていますが、個性で悩むことはありませんでしたか?

『にじさんじ』には個性的な人がたくさんいて、私の“歌をうたう・関西弁・高校生”という個性だけでは、埋もれてしまうという危機感がありました。でも、今の私の一番の強みはファンの方に作っていただいた曲を歌っているということだと思うので、それはずっと続けていきたいです!

曲を作ってくれるファンにお礼がしたくて誕生した“ファンメイド曲”

Vtuber_樋口楓
――ファンの方たちが作った曲を歌うようになったキッカケは?

創作活動が活発な業界なので、ファンの方たちがイラストや小説を描いたり、樋口楓をイメージした曲を作ってくださるんです。私はそれを『ファンメイド曲』と呼んでいるのですが、“その気持ちにどうしたらお礼が出来るだろう”というところから始まって、もともと音楽や歌うことも好きだったので“その曲を歌おう!”という発想に至りました。歌ったものを作者さんに送ったら、さらにミックスをしてくれて、それをYouTubeに公開したことで活動として広がっていきました。

――その気持ちがステキですね。

めちゃくちゃ嬉しいんです! 曲を作ってくださる方たちが、私の普段の配信を見て創作してくれているのが伝わってくるので、むしろ“歌いたい”という気持ちのほうが大きくなっていました。もう、“ぜひ歌わせてください!”という感じですね(笑)。

――これまで2年の活動を通して変化したことはありますか?

2年目に入って変わってきたのは、『ファンメイド曲』を作ってくださる方との関係性ですね。曲を送ってくれるのは、ファンやリスナーさんではありますが、ちゃんと1クリエイターさんとして接したいんです。なので、最初は遠慮していた部分も、お互いに曲に対してはちゃんと意見を交換して、ブラッシュアップをしていくということが出来るようになってきました。

1年目は、『ファンメイド曲』という文化もなかったですし、曲を作ったファンの方たちにも「歌ってくれるだけで満足です」と言われたこともあるんですけど、一緒により濃いものを作りたいという意味でも、率直な意見交換が出来るようになったのは変化だと思っています。

信頼できる仲間に本音を話すことで楽になれた

Vtuber_樋口楓

――周囲の方からのアドバイスや言葉で印象に残っているものがあれば教えてください。

活動を始めて1年目の夏休み明けに、学生生活が忙しくなってしまって、VTuberを辞めようか悩んだことがあるんです。「事務所に第二の樋口楓オーディションをしてもらおうかな」とポソッと言ってしまった時に、同期の月ノ美兎さんと、静凛さんにめちゃくちゃ怒られました。

「今の楓ちゃんだから、“JK組”をやっているのであって、違う楓ちゃんだったら出来ない」と言ってもらって。その時は、“樋口楓としてこの個性を受け入れてもらっているんだ”と思えてすごく救われました。

――仲間に支えられたわけですね。

はい。“ちょっと失敗しちゃったな”という時や、落ち込んだ時は、同期の子に話を聞いてもらうことが多いです。1人で抱え込み過ぎず、信用出来る人に話をする。それで気持ちが楽になるということを、この活動を通して初めて感じました。

――では最後に、今後やってみたいことを教えてください。

VTuber という世界を、メジャーという場所に広めていきたいんです。いつか、三次元のアーティストさんの隣に立って、一緒に歌ったりパフォーマンスをすることが夢です。まだどこがゴールかも分からないですし、VTuberという業界自体も始まったばかりだからこそ、チャレンジする価値もあると思っているので、1つずつ出来ることをやっていきたいと思っています!

■Profile
樋口楓
(ひぐち かえで)
『にじさんじプロジェクト』に所属するバーチャルライバー(VTuber)。2018年2月より活動開始。VR関西に住む高校2年生。長身でスタイルも抜群。 幼い頃からトランペットが好きで、現在は吹奏楽部に所属している。オシャレをすること、猫と暮らすことが生きがい。 好きなものについてもっと知ってほしくて、ライバー活動を始めた。”でろーん”の愛称で親しまれており、 バーチャル界でもいま注目のクリエイター。

◆にじさんじ Official HP:https://nijisanji.ichikara.co.jp
◆樋口楓 Twitter:@HiguchiKaede
◆樋口楓 YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCsg-YqdqQ-KFF0LNk23BY4A

撮影・取材・文:原 千夏(ぽっくんワールド企画)

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