ホームヘルパー(訪問介護等)の職務経歴書の書き方と見本
ホームヘルパー(訪問介護等)の職務経歴書の書き方のポイントと見本(サンプル)を紹介します。自己PRの書き方や保有しているとよい資格、未経験の仕事へ転職したい場合の書き方のコツなども参考にしてください。
ホームヘルパー(訪問介護等)の仕事とは
ホームヘルパー(訪問介護等)は、利用者(要介護者)の日々の暮らしをサポートするために、主に身体介護・生活援助・通院介助を行う仕事です。身体介護には、食事、入浴、着替えや排泄などの介助があります。生活援助では、掃除、洗濯、調理、買い物などの家事の援助や、処方された薬の受け取り(院外処方の場合)などを行います。通院介助には、利用者を病院に連れて行くための送迎、受診の受付や会計、病院内の移動の介助などがあります。ホームヘルパーとして働くには介護資格が必要ですが、転職先によっては働きならが資格取得を目指す方法もあります。さらに介護福祉士の資格があれば、基本的な介護に加え、責任者、指導者として働くことができます。ホームヘルパーに求められるのは、訪問介護に関する専門性と、利用者やそのご家族との人間関係構築力です。
職務経歴書の書き方のコツ
実務内容や経験年数、これまでの実績をアピールする
ホームヘルパーとして行ってきた実務内容や経験年数を記載します。介護業務だけでなく、日報や月報の作成、レクリエーション企画、新人指導など経験した業務を書きましょう。さらに、「できるだけご要望に沿った介助を行ったことで、利用者さまのご家族からも信頼していると言っていただけた」のように、「どんなことをした結果、誰にどんなよい影響を与えられたか」を実績として伝えられるとよいです。利用者、あるいは利用者のご家族にいただいた感謝の言葉など、よい関係を築けていたことがわかるエピソードもあれば強みになります。
訪問介護の専門知識・スキルや記載する
専門知識としては、利用者の疾病と身体状態がどのように関連するか理解していることで、医師や看護師に適切に情報共有することができます。利用者の変化に気づく観察力や常に知識をアップデートする向上心なども求められます。喀痰吸引や経管栄養の研修を受け、実施できることもアピールポイントになります。喀痰吸引や経験栄養の経験がある場合は、どれくらい行ってきたか記載できるとよいです。
心がけてきたことから「ホスピタリティ」をアピールする
利用者の表情や言動に気を配り、利用者が気持ちよく過ごせるホスピタリティがあること、安心・安全でいられるための配慮や工夫ができることも重要です。「利用者さまとご家族の両方に寄り添い、橋渡し役になれるようなコミュニケーションを意識している」のように、業務で心がけていることがわかるエピソードがあれば記載しましょう。
ストレスに対処できる力や前向きな姿勢が大切になる
利用者やご家族、職員同士などさまざまな人との関わりがある分、ストレスを感じる場面もそれなりにあるでしょう。そのため、ストレスに対処できる力や前向きに改善できる姿勢が求められます。これまでの業務経験などから、このようなスキルや姿勢が伝わるエピソードを具体的にアピールするとよいです。
ホームヘルパー(訪問介護等)で役立つ資格
ホームヘルパーになるための必須資格です。
通院介助などで自動車を使う場合は必須です。
介護ニーズの多様化に伴った知識や技術を有していることがアピールできます。
介護福祉士の国家資格をもっていれば、ホームヘルパーが行う業務に加え、ヘルパーやほかのスタッフに指示や指導をする現場責任者になることも可能です。
ホームヘルパー(訪問介護等)の職務経歴書の見本(サンプル)
田雲花子(氏名)
■職務要約
専門学校を卒業後、ホームヘルパーを6年間経験してきました。〇〇エリアで要介護度1~3 の利用者様のご自宅へ伺い、主に食事や排泄の介助、デイサービス準備・送り出しのサポートを行っています。1日の訪問軒数は約2~3軒です。4年目に社内資格のトレーナーに認定され、新人向けの勉強会を毎月主催しています。
■職務経歴
○○○○株式会社 20XX年0X月~現在
事業内容:各種介護サービスの提供(介護予防、生活支援、在宅介護支援、ケアプラン作成、訪問入浴、訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス)
資本金:***百万円 売上高:***百万円(20xx年)従業員数:***名 雇用形態:正社員
【職務内容】
・訪問介護(食事・排泄・入浴の介助、デイサービス準備・送り出し)
・担当者会議参加(他事業所や他職種との情報共有・利用者様とご家族の意向確認など)
・利用者様の日報、月報の作成
・イベント、レクリレーションの企画・運営
・新人ヘルパーの教育
・新人ヘルパー向け勉強会主催
■保有資格
・介護職員初任者研修課程修了(20XX年XX月)
・普通自動車第一種運転免許取得(20XX年XX月)
■自己PR
【実践してきたこと】
利用者さま、ご家族の気持ちに寄り添うことを大切にしつつも、計画通りにサービスが提供できるよう、効率的に動くことを意識しています。また、利用者さまとご家族の橋渡し役になれるようなコミュニケーションを心がけています。ある利用者様が、「食事介助を受けるのは抵抗がある」とのことだったので、お声掛けや介助の際に、いかにも「介助されている」と感じられないよう工夫しました。そのうちに心を開いてくださり、二人きりのときにご家族への想いなども語られるようになりました。その想いをご家族に共有すると、「普段、無口な人だから本音が知れて嬉しい」と喜んでくださいました。より専門的な知識・技術を身につけるために、介護福祉士の国家資格取得を目指して、半年前から自主学習をしています。仕事で反省する点もありますが、経験を積み学習を続けることで、よりよいホームヘルパーになれると思い、日々精進しております。
【実績・成果】
・喀痰吸引等研修を修了し(20XX年XX月)、毎週2回ほど実施しています。
・社内資格のトレーナーに認定されました(20XX年XX月)。
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未経験の仕事へ転職したい場合は?
ホームヘルパー(訪問介護等)から未経験の仕事へ転職したい場合、職務経歴書の「自己PR」に、転職希望先で役に立ちそうな経験やスキルを書きましょう。
ホームヘルパーの仕事は、利用者やご家族と密接に関わるため、信頼関係を構築・維持する力やホスピタリティの精神が磨かれます。そのため、特にサービス・販売職や営業職などの接遇を伴う仕事で、経験を活かすことができます。ホームヘルパーの仕事を通して身につけた、状況に応じて柔軟な対応ができること、計画的に短時間で決められた仕事をこなせることなどは、多くの職種でアピールポイントになります。
竹内 和美(キャリアカウンセラー)
正解がない業務に躓き、自己満足な仕事になっていないかと不安に陥る転職希望の皆さんの心に寄り添うカウンセリングや、コーチングをしながら転職の支援を行っている。話したあとのすっきりした笑顔を引き出すカウンセリングと転職の支援における成功実績は高く、友人や知人で転職したい人のご紹介をいただくことが多々ある。専門性を磨いて、人材としての付加価値を高める支援には定評がある。