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2017年03月08日

【悩み相談】理不尽に耐えられない性格を何とかしたい(石田衣良)

石田衣良 悩み相談

理不尽なことを許せない性格を何とかしたい…、そんなお悩みに、作家の石田衣良さん(@ishida_ira)が答えてくれました。

Q.がんばりが報われないこととか、些細なことで心が荒んでしまいます

21歳女子大学生です。私には変えたい自分の性格があります。それはうまく説明できないのですが、理不尽に耐えられないところです。たとえば「私はこんなにもがんばっているのに報われないのはおかしい」とか「私はこんなに好きなのに」といった、自分の行動や気持ちに相手からの対価を求めてしまうのです。

すべてが平等になるなんてことはないことはわかっているし、自分がただワガママなだけだということもわかっているのですが、時折ささいなことが許せなくて心が荒んでしまいます。落ち着くと、「どうしてこんなささいなことが気になってしまうんだろう」と自分を責めてしまいます。うまく発想を転換して、自分のこの性格と付き合っていくためにはどうしたら良いでしょうか。

A.「怒り」は生きる上での力にもなる

いや~。正直言ってね、そういう「不正義が許せない」とか、「自分と同じだけの価値のものを返してくれないと許せない」という思いが強い人は一生変わらないですね。ただ、21歳で自分の性格の難しさにちゃんと気がついているっていうのはいいですよね。でもそういうのって、治らない。残念だけど、もう今まで何十回も同じことがあったんだよね。

ただ、どんなものでも、認識すると抑制することができます。たとえば、彼氏ができたときに、「自分はこういう人間なんだ」っていうのをきちんと面と向かって言うだけで、その人との関係では「怒り」の感情がなくなります。それでも性格の傾向としては残るし、完全に卒業することはできないよ。

それを踏まえた上で、「自分はどうしてこういう性格になったか」という原因を、もう一回突き詰めて考えてみたらどうかな。たとえば、兄弟がいると、親は子どもたちに強弱をつけて子育てしたりするじゃないですか。そういう理不尽な目にあって怒りがたまっていることもあるんです。自分がなぜ不正義や不公平に怒りを感じるのかという「怒りの根」にあるものを見つけ出して、そちらに対処するといいかもしれませんね。

でも、そういう「怒り」も生きる上での力になるんですよ。たとえば、社会的な不公正に対する活動や、格差の下のほうの人たちを守る運動をしているNPOで働いたりすると、自分の持っている「怒り」を社会に向けて使えます。うまく利用すると生きる上でのエネルギーにも変えられるから、悪いことばかりではないんだよね。その両サイドを見るといいかも知れないね。

 
※この記事は公式メルマガ「小説家と過ごす日曜日」よりお届けします。

企画:夜間飛行

ira_ishida のコピー石田衣良(いしだいら)
1960年、東京都生まれ。‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。‘97年「池袋ウエストゲートパーク」で、第36回オール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。‘03年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞受賞。 ‘06年「眠れぬ真珠」で第13回島清恋愛文学賞受賞。 ‘13年「北斗 ある殺人者の回心」で第8回中央公論文芸賞受賞。 「アキハバラ@DEEP」「美丘」など著書多数。 最新刊「オネスティ」(集英社) 公式サイト http://ishidaira.com/