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2021年06月25日

コミュ力養成講座 第18回「丸投げパイセン」(企画:トキオ・ナレッジ 漫画:カマタミワ)

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ベストセラーを多数生み出すクリエイティブユニット・トキオ・ナレッジと、大人気漫画家カマタミワさんによる新シリーズ。

人見知りや超体育会系、忙しぶる人など、迷惑まではいかないまでも、なんとなくコミュニケーションがとりづらい人たちっていますよね。そんな一筋縄ではいかない人たちともお近づきになれる攻略法をご紹介!

●今回の登場人物

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好井亜里(すくい・あり)

22歳。彼氏いない歴=年齢の新卒OL。
人間観察が得意で、社会人になって改めて「いろんな人がいるんだなぁ」と思い悩み、コミュ障をこじらせ気味。それでも、社会人として「ちゃんとしなきゃ」と思っている。とりあえずの目標は「目指せ仲良し100人!」。

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丸奈家強(まるなげ・つよし)

丸投げする先輩。30代。

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気弱そうな新人の後輩。20代前半。

第18回:丸投げパイセン

<丸投げする先輩の特徴>

 

①「これやっといて」が多すぎる

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②“丸投げ”と“任せる”の違いをわかっていない

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③丸投げしすぎて、スキルが退化

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④後輩を自分の秘書だと思っている

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優秀で大人しいタイプは要注意。面倒くさいことをどんどん振ってくる先輩・上司

下に付きたくない上司・先輩ランキングをやったらおそらく上位にランクインするだろうタイプが、今回の丸投げパイセンです。こちらの状況などお構いなし、息を吸って吐くかのように「これやっといて」と業務を丸投げしてくるため、軽い苛立ちを覚えることもしばしば。いけない感情を抱いたことによる自己嫌悪に陥る隙を与えまいとするかのように、丸投げしてくるのが特徴です。

彼ら彼女たちのもっともやっかいな点は、「やる前提」で話を振ってくる点にあります。そして、気軽に投げてくるわりに「キャパという言葉を知っているのか?」というくらい重い点も気になるところです。「部下から経験を奪う、経験泥棒にはなりたくない!」といった、部下の育成論やマネジメント論があるわけでもなく、ただただ自分がやりたくない、めんどくさいというのが透けて見えるため、投げられたほうもモチベーションは上がりません。

さらに気になるのは、彼ら彼女たちが誰にでも丸投げしているわけではない、ということ。しっかり人を選んでいます。
丸投げパイセンが存在できるのは、丸投げしてもやってくれる優秀な部下や後輩がいるからこそ。ターゲットは、そこそこ優秀かつ、大人しいタイプです。優秀すぎる人材は注目度も高いため、丸投げが明るみに出やすいので敬遠。反発が面倒なため、気が強い人とは基本的に距離を置くのがセオリー。そのあたりの徹底ぶりはズバ抜けています。

彼ら彼女たちの「これ、やっといてくれる?」をこなすと、「これも! これも‼」と、ありとあらゆる業務が降ってきます。自分の都合しか考えていないので、こちらのスケジュールなんておかまいなし。少しでも遅れると、催促の嵐です。
さらに、常とう文句は「任せようと思う」ですが、実態は丸投げです。具体的なイメージもなければ、質問や相談にも応えられません。もちろん仕事と丸投げ要員の適性もジャッジ不能。頼まれた仕事が「なんで私に!?」と思うようなものだったら、それは任されたのではなく、適当に丸投げされたものでしょう。

彼ら彼女たちも、最初から丸投げボーイ&ガールだったわけではありません。いつしか部下に丸投げする楽さを覚えてしまい、すっかり自分では何もできない人になってしまっただけなのです。リモート会議の設定ができないのはもちろん、かつてはできていたこともできなくなっていくため、部下や後輩への依存度は年を追うごとに増していきます。
末期になると、部下や後輩を秘書、あるいは子分や付き人と勘違いしはじめます。頼みごとが仕事のみならず、個人的なことにまでスライドしてくることもあります。

以上を踏まえたうえで、対処法を見ていきましょう。

 

<お近づきになるための4ステップ>

 

1歩目:どうやったらできるか相談する

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2歩目:自力でなんとかしない

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3歩目:大きめの声でヘルプを頼む

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4歩目:第三者の声で“当たり前”をリセット

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【解説】

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チームプレーで、頼まれ事の事前事後に対処しよう

 
新人の頃なら断りづらい前提とはいえ、上司や先輩から頼みごとをされたら多少なりともうれしく思えることでしょう。
とはいえ、なんでもかんでも「承知しました」では、丸投げパイセンに「格好の餌食」認定されてしまうことウケアイです。そうならないためにも、まず、丸投げしてくる先輩や上司には、自分のスケジュールを把握してもらう必要があります。具体的には、デスクにTODOリストをわかりやすく貼り、気軽に頼めなさそうな状況だということを目視でわからせるとよいでしょう。
丸投げパイセンも、伊達に社歴が長いわけではありません。自分では瞬間的に「無理だろ…」と思ったとしても、「どうやったらできるか」を一緒に考えてもらうことで、意外な打開策が見えてくることもあるはずです。

丸投げパイセンが、「やりたくないから丸投げしてきた」という場合は、「どうやったらできるか」も何も、仕事内容を理解していないので、そもそも伴走は不可能です。
それでも丸投げしてくるということは、「あなたならなんとかやってくれるだろう」という甘えがあるからでしょう。能力を高く評価されているとポジティブに受け取ることもできますが、彼ら彼女たちは「楽をしたい」以外に大して考えてはいません。
まずは、丸投げしようとしている業務内容を理解してもらうこと。そのうえで、「どうやったらできるか」を一緒に考えるべきです。「面倒だけど、パパッとやっちゃうか~」と自己解決するパターンも、そこそこ望めます。

丸投げしすぎて、基礎能力が著しく低下してしまった彼ら彼女たちには、少しハッパをかけてあげるのも有効です。
リモートでのミーティング設定など、彼らができないことをやってあげる際には、その先輩や上司とはあまり接点のない同僚にヘルプをお願いしましょう。
この時、「○△さん、これできないらしいから、やってあげてくれない?」と周りに聞こえるようにアピールするのがポイント。できないことを周りに知られる恥ずかしさ、あまり知らない人の手を煩わせている申し訳なさから、「ちょっとは自分でもできるようになろう」と思わせるのです。
後から「おまえのせいで恥かいただろう!」と怒られるという、“知らんがな案件”に発展してしまったら、「?? あぁ〜、そうなんですかね……サーセンした…」と、すっとぼけたうえで、「恥をかかせてしまったのか…申し訳ないことをしました……」という顔をしておけば大丈夫です。

頼み事が常態化しすぎて個人的なことまで丸投げしてくる場合も、客観的な視点を提示してあげるとよいでしょう。
例えば「この時間になったら教えて」という頼み事は、まさに「お母さん! 明日、8時に起こして!!」と同じ構造。やってもらう感謝の気持ちより、「やってもらって当たり前」のほうが大きくなっているところまで同じです。いい歳したビジネスパーソンが、歳の離れた後輩相手に母のように甘えている――これを恥ずかしいと思わない人はいないでしょう。
「私、○○さんの母親みたいですね」と言ってしまうと角しか立たないので、指摘は必ず第三者から。いくら偉そうにしても、“傍からはそう見えている”と思わせられれば、頼み事も自然と減るはずです。

丸投げパイセン対策は、個ではなくチームで行うのがベスト。彼ら彼女たちは常に投げつける相手を探しているので、自分が逃れてもターゲットが変わるだけ、誰かが逃れてもほかの誰かに白羽の矢が立つだけです。そうならないためにも、上司や先輩に丸投げ癖をつけさせない、癖づいてたら改善させていくことを職場全体でやっていきましょう。

 

▼過去のシリーズはこちら▼

「メンドウな女のトリセツ」第2回

●漫画:カマタミワ

東京都在住。一人暮らし歴20年のイラストレーター・漫画家。ブログ『一人暮らしカマタミワの半径3メートルのカオス』が人気。livedoor blog公式ブロガー

HP: http://www.miwah.com/
twitter: @kamatamiwa

●最新著書


『ひとりぐらしこそ我が人生』 発売中!

KADOKAWA 刊
1,100円(税込)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4040654544/

●構成・文:トキオ・ナレッジ

弁護士、放送作家、大手メーカー工場長、デザイナー、茶人、フリーライター、シンクタンクSE、イラストレーター、カメラマン、新聞記者、ノンキャリア官僚、フリーターらで構成される雑談集団。著書に『めんどうな女のトリセツ』のほか、『正しいブスのほめ方』『正しい太鼓のもち方』『スルーする技術』『盛り合わせを選んだらお店のカモ! 大人の経済学常識』など多数。

●最新著書

トキオナレッジ おとな キレイ 養成講座 タウンワークマガジン
「イケメントレーナーpresents ずぼら女子のためのおとなキレイ養成講座」
2017年12月19日発売!

ジービー 刊
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●著書

メンドウな女のトリセツ タウンワーク
「めんどうな女のトリセツ」

宝島社 刊
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