会話が長続きしない人にオススメ!すぐ実践できるたったひとつの会話術とは
会話を長続きさせるコツは「否定禁止」
こんにちは、ライターのたかやです。僕は人と話すことが苦手です。
「会話は言葉のキャッチボール」と言われます。しかし僕は、相手からのボールをキャッチしても脳の処理が追い付かず、「あ…あ…」と情けない返球しかできません。そして盛り上がることもなく会話が終了してしまいます。
言うまでもなく、会話術のスキルは日常生活や学校、アルバイト先などあらゆる場面で求められます。
会話が長続きする一つの方法として、「『否定禁止』を意識する」といったものがあるそうです。
相手の発言を否定しなければ会話も広がり、また、自分が否定をしなければ同調行動により相手も自分を否定をしなくなるのだとか。
会話術のビジネス書としてヒットを呼んだ『人は話し方が9割』にも同様の記述があったので、まず間違いないハズ。
つまり、僕も誰かと「否定禁止の会話」をすれば、話し方が上手くなるのかもしれません。やってみましょう。
まずは練習:身近な人と会話をしてみる
まずは会話のハードルも低い友達と練習をしてみます。

※練習は緊急事態宣言前の2020年12月に行ないました。
協力してくれるのは、ライター仲間の野田せいぞさんです。
たかや:野田さんも話すのが苦手なんですか?
野田さん:そうですね…。
野田さん:口下手なのもそうですけど、僕は表情筋を全く使わない生活をしているので、どうしても笑顔がぎこちなくなるんですよ。
たかや:試しに笑顔を作って貰えますか?

………。

ニコッ…
たかや:あぁ…。
野田さん:笑顔を見せて「あぁ…」で終わることあるんですね。
まずはお互いの会話スキルを測るために、「否定禁止を意識せず」、普通に1分間の雑談をしてみます。雑談するだけなのに異様な緊張が走っています。コイツら今から殴り合いでもすんのか?
雑談のテーマはこちら。
その人の味覚へのこだわりが分かるので、普通なら盛り上がるテーマですが…。
たかや:……。
野田さん:……。
野田さん:た…たかやさんは何をかけるんですか?
たかや:僕は目玉焼きには醤油とマヨネーズと…お好み焼きソースをかけます。
野田さん:目玉焼きにお好み焼きソースですか? 味、濃くなりすぎません?
たかや:う…。
たかや:ぼ、僕は毎日お好み焼きを食べたいんですよ。でもお金がないから、苦肉の策でそれっぽい要素だけ詰め込んでみようかな、と。
野田さん:な、なるほど。そういうことでしたか。
たかや:……。
野田さん:……。
たかや:野田さんはなにをかけるんですか?
野田さん:僕は「塩+胡椒+醤油」ですね。
たかや:ベタというか、よくあるヤツですね。
野田さん:たしかに……。
たかや:あ、すみません…。
たかや:……。
野田さん:……。
「嘘だろ」ってぐらい盛り上がりませんでした。
記事って普通、実際の会話をある程度切り取って文章に起こすものなんですが、2人の会話濃度があまりにも薄すぎるため、「そっくりそのまま」書き出してしまう始末です。1分間中、会話よりも沈黙の方が多かったです。こいつら本当に友達か?
▽2人の感想はこんな感じ▽
・会話下手にとって、ほんの些細な否定でも、こっちは一気に全否定された感になるから怖くなる
・「あっ、今の否定しちゃったかも」と自分の言動に気づいたら余計に口をつぐんでしまう
・表情筋が言う事聞いてくれない…
・ただでさえありきたりなテーマに普通の返しをされたら、もうどうしていいのかわからん
・とりあえず「うんうん」と相槌で誤魔化したけど、頷き“過ぎる”と、逆に相手に「あっ、この人話聞いてないんだな~」と思われてるんじゃないか?と考え出したら頷きも出来なくなった
会話は盛り上がらないくせに、言い訳になると途端に饒舌になる2人。会話ベタの習性が如実に表れています。
では、ここからは「否定禁止」を意識しながら同様のテーマで雑談をします。先ほどの反省から、若干誇張気味で「否定禁止」をしてみた方がいいことにも気づきました。
たかや:僕は毎日お好み焼きを食べたいので、目玉焼きには「醤油∔マヨネーズ+お好み焼きソース」をかけます。
野田さん:なるほど…。
野田さん:関西人の僕としては、その意見、エクセレントです。
たかや:ありがとうございます。
野田さん:素晴らしいので、もう少し詳しくお聞かせ願えますか?
たかや:つまり、「因数分解」なんですよ。
野田さん:因数分解?
たかや:お好み焼きの要素を一つ一つ分解していったとき、一番クセの強い味は醤油とマヨネーズとソースですよね。そして生地の元である卵。つまりこの要素さえ揃えば、最低限お好み焼きになるんです!
野田さん:……たかやさん。
野田さん:アナタは目玉焼き界のアルキメデスだ。
たかや:エグいほど褒めてくれる。
たかや:野田さんは何をかけますか?
野田さん:僕は「塩+胡椒+醤油」ですね。
たかや:出た。必勝の法則。王道こそ覇道。そんなの絶対美味しい。
野田さん:半熟状態の黄身を割り、そこに醤油を垂らして吸うのが好きですね。これが一番いいんですよ。
たかや:…ん? ちょっと待ってください。「吸う」ってなんですか?
野田さん:半熟の黄身を箸で崩して、そこに醤油を一滴垂らします。
野田さん:それを…
野田さん:チュッ…と
たかや:う…ぐ……。
野田さん:流石に引きましたか?
たかや:その食べ方、100年後に流行る…ッ!
野田さん:これは褒められてないですよね。
「否定禁止」を意識した雑談終了。先ほどよりは盛り上がったか…?
たかや:喋りましたね。
野田さん:はい。2日分ぐらい喋った気がします。
▽その他の2人の感想を総括するとこんな感じ▽
・「吸う」が一般的じゃなかったとは…。それに気づけたのは大きな収穫です
・否定しないと話がぶつ切りにならず、その人が言いたかったことがもう一段深堀りできる
・「否定禁止」にすると、相手が勝手にどんどん喋ってくれるから、こっちは楽
・否定されなければ(+褒めてくれる)とこっちも延々と会話ができる
・口下手でも「否定禁止」+「軽く頷く」のコンボを決めてれば大体なんとかなる
・僕たちと話すとき、アナタも僕たちのことを否定しないで(会話が弾むから)
たかや:心なしか「話すのが楽しい」とは思えましたね。
野田さん:表情筋は改善しなかったけど、それは別の方法で修練していきます。
若干の自己肯定感アップとともに、なんとなくコツを掴めました。この記事を読んでいる人と話すのが苦手な人も、「否定禁止」を意識しながら会話すれば、その場をやり過ごせるかもしれません。
あと、こっちの話も否定しないでください。会話下手にとって、些細な否定でもそれだけでGAME OVERになるからです。
本番:初対面の人と会話をしてみよ
…が、これで終わりではありません。ここまではある程度気心の知れた「友人」との会話です。ハードルの低い相手と会話をしても、それで上達したと言えるのでしょうか。
そこで、最後に全くの「初対面」と会話をしてみます!
ご協力いただくのは、畔柳奨さん(22歳)。弟の友人ヅテに紹介して貰いました。正真正銘、たかやとは今回が初対面です。
畔柳奨さんは、海外のフットサルチーム『YFA Warrix Srirach』所属の選手として活躍されています(弟のツテもどうなってんの?)
「現役のスポーツ選手」「イケメン」と、運動音痴でヲタなたかやとは真逆の存在です。正直、これまでの僕だったら確実に接点を持つことがなかったでしょう(タイプが違い過ぎて)。
しかし、会話への苦手意識がなくなった今の僕なら、会話も弾むかもしれません。
畔柳さん:初めまして! よろしくお願いします!
たかや:よ…………す…
畔柳さん:?
たかや:よろしくお願いします……
普通に緊張して会話どころじゃありません。僕特有の「初対面の人にはやたらと腰が低くなる」が発動する始末です。顔赤っ。
それでも、少しだけ雑談をしてみます。
現役のスポーツ選手を掴まえてこんなしょうもない質問マジで申し訳ないんですが、練習と同様のテーマで話してみます。
畔柳さん:僕はオリーブオイルをかけますね。
たかや:オリーブオイル?! え~~~~~?
たかや:合わなくないですか?!
緊張しすぎてさっそく「否定」をかましてしまった。「否定禁止」、普通に頭の中から消えてた…。
たかや:話をぶった切ってしまいました…。すみません。
畔柳さん:いえいえ。でも、オリーブオイルってなんでも合うんですよ。
たかや:え~?うそ~? ……あ、いや。それは素晴らしい!
畔柳さん:なんならオリーブオイルをそのまま飲むこともあります。
たかや:え~?! 最高だなぁ!
畔柳さん:どっち?
「初対面の人との会話」「否定禁止を意識」で混乱する…。それでも、いつもよりは会話が広がっている気がします。
いや、すみません嘘です。向こうがすごく気を遣ってくれたからです。俺の方が五歳も年上なのに…。
そして一分間の雑談が終了しました。
まとめ
▽総括▽
②コミュニケーションにおいて「否定禁止」はすごく大切
冒頭にも書きましたが、「会話術のスキル」はアルバイト先や学校・日常生活で求められます。まずは「否定をしない・されない」空間に身を置けば会話下手が若干改善されるかもしれませんよ。
まぁ、多少改善されたとはいえ僕はまだまだです。家にあるアニメのフィギュアとかに話しかけて訓練していきます。
今回ご協力いただいた畔柳奨さん、本当にありがとうございました! っていうか、折角お呼びしたのにフットサルのこと全然聞けなかったな。すみません…。
▼畔柳奨さんのinstagram▼
@verdy_sho12
▼野田せいぞさんのTwitter▼
@nodanosei
(おわり)