ミユキエンジェル(豆柴の大群)インタビュー『立ち止まっていた時期に、自分を救ってくれたのがアイドルという存在だった』
TBS系バラエティ『水曜日のダウンタウン』内のアイドルオーディション企画から誕生し、安田大サーカスのクロちゃんがアドバイザーとして就任していることでも注目を集める“豆柴の大群”。メンバーのミユキエンジェルさんに、貴重なバイト経験を含め、アイドルを目指したキッカケや、メジャーデビューへの想いを伺いました。10月7日には、メジャーデビューシングル「AAA」をリリース!
デビューシングル「AAA」は、新しい挑戦を詰め込んだ自信作!
——シングル「AAA」でメジャーデビューとなりますが、収録曲について聞かせてください。
「サマバリ」は最初に受け取った時から、今までの可愛らしい雰囲気とは違い、カッコイイという印象を強く感じました。作詞をしたクロちゃんは「堕天使をテーマに書いた」と言っていたので、歌詞にも少し荒っぽいワードがあったりと私たちにとっても新鮮でした。しかも、なぜかそういう部分を割り振られることが多くて(笑)。“テメェ”というフレーズは私が歌っていますが、リズムに乗せて聴くと印象が違うと思うので、歌詞カードで“こういうことを言っていたんだ”と見てもらえるのも楽しいと思います!
——グループ名の“豆柴”というワードも効果的に入っていて耳に残りました。
すごくクセがありますよね(笑)。レコーディングの時に、松隈ケンタさん(サウンドプロデューサー)に、とあるアーティストを降臨させて歌うようにアドバイスしていただきました。クリアに歌うだけでなく、いろいろな歌い方をこれから学んでいけたらと思います。
それと、以前リリースした「豆柴の大群-お送りするのは人生劇場-」という曲にも“豆柴”というワードが入っていて、私たちの代表曲だと思っていますが、今回はデビュータイミングで、改めて自己紹介にもなる曲をいただけたので、これから大切に歌っていきたいと思っています。
——では、「恋のかけ算 ABCDEFG」について。
ミュージックビデオでは水着も着ていますし、“ザ・夏曲”に仕上がりました。歌詞も可愛らしくて、この曲はクロちゃんワールド全開です(笑)。“徳川幕府”とか、ちょっと不思議な言葉も出てきますけど、アップテンポな曲なので、夏が来るたびに気分をあげてくれる曲です!
——そして「今」はバラードですが、ガラッと雰囲気が変わりますね。
メッセージ性の強い“今の私たち”を表現してもらえた曲だと感じました。“こういうエモーショナルなものも歌えるんだ!”と知ってもらえる曲になったと思います。今までは、応援してくれる方たちの中でも、“かわいい豆柴がいい”とか“かっこいいほうの豆柴が好き”と意見が分かれていたのですが、今作の「AAA」は、また新しい一面を感じていただける自信作になったので、ぜひ手にしていただけると嬉しいです。
自分を変えるために始めたバイト——行動を起こしたことで気づけたことは多かった
——では、ここからはバイト経験についてお伺いしたいと思います。
派遣のバイトを3回した後、オーディションに集中するために辞めてしまったので経験が少ないのが申し訳ないのですが、3回とも朝から夕方までのお仕事でした。1つ目は、渡されたリストにある日用品などを倉庫で集める仕事、2つ目は指定された紙を集めて束にする仕事、3つ目は梱包の仕事をしました。
——その頃は、もうアイドルを目指していたと。
はい。最初は女優になりたいと思っていましたが、高校生の頃に見たアイドルに魅力を感じて自分もそうなりたいと思いました。実は、高校に行かず閉じこもっていた時期が少しあったんです。自分には何もないと感じて不安だった時に、キラキラしているアイドルを見ることで気持ちが救われました。私自身も小さい頃からピアノやバレエを習っていたり、歌を聴くことも好きだったので、自然とアイドルへの憧れが大きくなっていきました。
——その時期に、バイトを始めるキッカケがあったのでしょうか?
アイドルの姿を見ているうちに、立ち止まっている自分を変えたくなって……。それで何か新しいことを始めようと思った時に、最初に浮かんだのがバイトだったんです。最初はどんな職種を選んでいいのか分からなかったので、まずはすぐに働けそうな派遣会社に連絡しました。
バイトをしたことで人間関係への苦手意識が少し克服された
——不安はありませんでしたか?
思い立った時の行動力だけはあったので、バイトをしようと決めた翌日には動き出しました。行くまでは怖いと感じる部分もありましたが、その時は“何かをやらなきゃ”という気持ちのほうが強かったんだと思います。
——実際にバイトをしてみて、いかがでしたか?
バイトでは初めて会う方たちとお仕事をするので、人と関わることへの苦手意識が少し克服できました。思いきってバイトをして良かったと思いますし、人と関わるうえで、言葉にして伝えることの大切さも学びました。それはこの仕事を始めた今もすごく強く感じていることです。
後悔をしないために、1つ1つの出会いを大切にしていきたい
——言葉にして伝えることの大切さは、具体的にどんな時に感じますか?
番組収録でお会いする他のアーティストさんや、現場ごとのスタッフさん、それに応援してくれるファンの方たちとはコミュニケーションをとる時間が限られているので、後で“あの時にもっとお話すればよかった”という後悔をしたくないんです。1つ1つの出会いを大切にするためにも、会話・コミュニケーションの必要性を感じるようになりました。
——オーディション番組では、“伝えたいことをうまく言葉にするのが苦手”だと話されていましたが。
そうなんです。何かを表現するとか、伝えないといけない場面になると、考えすぎて言葉が出なくなってしまって。それが悔しくてオーディション中はよく泣いていました。こういったインタビューも最初の頃は、全然話せませんでした。考えてはいるし、メモもするのですが、その瞬間になると頭が真っ白になってしまうんです。
——すごくしっかりお話いただいているので意外です。
今日はいつも頼ってしまうメンバーがいないので不安でしたが、思った事を素直に話そうと思って来たので嬉しいです、ありがとうございます!
失敗しても立ち止まることなく、次の機会に活かそうと考えられるようになった
——では、これまで上手くいかないことがあった時は、どうやって乗り越えてきましたか?
思うように出来なかった日の夜は、すごく凹みます。昔から寝る前のルーティンとして1日を振り返るクセがあって、特に何もない日でも、布団に入ると、“朝起きて⚪⚪をして”とか、“町で見た⚪⚪が気になったな”とか、自然と思い返しているんです。何気ないことも多いのですが、後悔がある日は一人反省会です(苦笑)。そこで、“次はこうしよう”と考えて、それを実践しての繰り返しです。
——いつも前向きに考えられますか?
以前は、何をどう頑張ったらいいのかが分からなくて、上手くイメージを切り替えられず、辛い気持ちを引きずることも多かったのですが、グループが結成されてメジャーデビューという目標が出来た頃から変わってきました。
小さくても具体的な目標を作ることで“頑張り方”が見えてくる
——それは、どういった変化だったのでしょうか?
何も出来ずに焦っていた頃に比べると、目標を持てたことで変化していきました。どうしていいのか分からない時こそ、小さくても具体的な目標を決めることで頑張り方が見えてくると思うので、一歩ずつでも前に進んでいけたらと思っています。
——経験したからこその言葉ですね。
“どんな時も次に繋げていこう”と切り替えられるのは豆柴の大群があるからだと思っています。私自身も立ち止まっていた時期に、アイドルの姿を見ることで救われてきました。だから今、辛い気持ちや寂しい気持ちでいる方たちにも、私たちの頑張る姿を見て少しでも楽しいと思ってもらえたら嬉しいですし、そんな存在になれるように一生懸命に頑張ります!
ミユキエンジェル(豆柴の大群)
TBS系バラエティ『水曜のダウンタウン』内のアイドルオーディション企画『MONSTER IDOL』から生まれ、アイカ・ザ・スカイ、ナオ・オブ・ナオ、ミユキエンジェル、ハナエモンスター、カエデフェニックスからなる5人組アイドル・グループ。BiSH等が所属するWACKプロデュースでも注目を集める。2019年12月18日にグループ結成し、1週間後の12月25日にはデビュー曲「りスタート」をリリースし、オリコン週間ランキングで1位を獲得。10月7日にavexより念願のメジャーデビューが決定!
◆豆柴の大群 OFFCIAL SITE: https://mameshiba-no-taigun.jp/
◆ミユキエンジェル Official Twitter:@MiYUKiMAMESHiBA
企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影・河井彩美 取材・文:原 千夏
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。