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2021年03月02日

アーティスト・宮川愛李インタビュー『不安や恐れは誰にでもあるけれど、どんな経験も捉え方次第で意味のあるものに変わる』

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork変幻自在の歌声を持ち、アニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマを歌うことでも注目を集める宮川愛李さん。都心部に引っ越してきたばかりの頃(高校時代)に、自分を変えたいと始めたカフェでのバイト経験について伺いました。3月3日には、1st Full Album『Reboot』をリリース。制作エピソードについてインタビュー!

 

アルバム『Reboot』が示す再起動。不安をリセットして新しい世界へ!

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork――1st Full Album『Reboot』がリリースされますが、どんな作品にしたいと考えていましたか?

昨年は世界的にも大変な年で、私も思うような活動が出来なかったこともあり、様々なことを考えた期間でした。アルバムを作るうえで、不安だったり後ろ向きな思いをリセットして進んでいきたいという気持ちが強かったので、再起動=『Reboot』というタイトルをつけました。

――再起動にふさわしく、多彩なテイストの楽曲が収録されていますね。

自分の中の新しい一面にもトライしたくて、楽曲のテイストはあえて統一せず、ロック調のものからバラードまで幅広いジャンルのものを選んでいます。特に、表題曲の「Reboot」は、andropの内澤祟仁さん(Vo/Gt)に楽曲提供をしていただいて、私にとってはここまでロック要素の強い楽曲は初めてなので新しい挑戦ができました。この曲は、アニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマとして起用していただいていますが、初めて放送で流れた時はすごくドキドキしましたね。

――アニメ放送はご覧になりましたか?

はい! 1st Single「Sissy Sky」(2019年11月リリース)で初めてエンディングを担当させていただいて、今回は2度目になるので、あの時よりも成長した自分を見せられるのかという不安がありました。でも、アニメファンの方たちからも温かい声をいただけたので、新しい挑戦が出来てよかったと思いました。音楽活動を報告していなかった友だちからも、放送を見て「歌ってるんだね」という連絡がきたりと、アニメの存在の大きさを改めて感じました。

――作詞も担当されていますが、曲数があり大変だったのではないでしょうか?

歌詞やジャケ写のイメージなど、アイディアが浮かんだ時は普段からメモをするようにしています。でも、そこから全てをピックアップするわけではなく、曲を聴いた瞬間に歌詞のイメージが頭の中に浮かぶこともあって、今回は「Reboot」がそうだったので運命的なものを感じました!

――音や歌詞も含め、アルバム全体から凛とした力強さを感じました。

今回も、素晴らしいミュージシャンの方たちに参加していただき、バンドサウンドが強調されたことが、凛としたイメージにつながっているんだと思います。プロフェッショナルなみなさんのパワーに負けないように、楽曲を自分のモノにするまで歌い込んでから歌入れをしたり、少しでも何かを吸収したくて身を引き締めてレコーディングに挑みました。1曲ずつ同じくらいの愛情と時間をかけた作品なので、その思いが伝わると嬉しいです。

 

新しい環境に慣れるため、自分を変えたくて始めたカフェのバイト

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork――ここからはバイトについて伺いたいのですが、バイト経験はありますか?

高校生1年の時にカフェで働きました。週に3日〜4日くらいで、期間は半年ほどでした。

――始めたきっかけは?

高校生の時に地元の式根島から都心部に引っ越してきたのですが、引っ越してすぐはなかなか都会の空気に馴染めなかったんです。自分を変えるきっかけを探した時に、一番身近にあった“新しい環境”というのがバイトでした。社会勉強にもなるし、両親の元を離れてお金の管理を自分でするようにもなったので、働くことでお金の大切さを知れたらという思いもありました。

――バイト先では、どのような作業がありましたか?

飲食スペースも多少ありましたが、基本的にはカウンター内にいて、注文を受けたりドリンクを作っていました。

――働いてみてどうでしたか?

接客はすごく大変でした。上手く対応出来なくてお客さんに叱られたり、たくさん失敗をしました。全然、思い通りにいかなくて“社会って厳しいな”と感じて。でも、それはお客さんのせいというわけではなく、すべては私自身に自信がなかった結果だと思うんです。

 

人見知りで、バイト先での心の開き方が分からなかった

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork――自信がなかったというのは?

当時はすごく人見知りで、都会に馴染もうと思ってバイトを始めたはずなのに、周囲の方たちにも全然心が開けませんでした。バイト先の高校生は私だけで、他の方は大人ばかりだったので、先輩たちにはすごく親切にしてもらったのに、なかなか仲良くなれなかったんです。自分の感情を上手く言葉に出来ないストレスで、いつもバイトに行く前は飼っていたハムスターのゲージを抱えて「行きたくないよぉ」と泣いていました(苦笑)。

――その後、バイトは辞めることにしたんですよね?

はい、自分自身のしんどさもあったのですが、気負うほど萎縮してミスが増えてしまって、お店やスタッフさんに“これ以上は迷惑をかけられない”と思いました。辞めることを話した頃は、バイトに入る日数も極端に減っていたので、店長はうすうす気づいていたと思います。でも、最後はみなさんがプレゼントまで用意してくれて…申し訳なさで言葉にならなかったです。

――そういった送り出し方をしてもらえると、人への対応の仕方も変わりそうですね。

そうですね。周囲の方への気遣いもですが、特にこれから経験を重ねて、いつか先輩の側になった時に自分がしてもらったような接し方で恩返しが出来ればと思いました。きっと、相談にのることや指導も大変だったと思うので、先輩たちには感謝しかありません。

 

バイト時代は大人になっていくための必要な準備期間だったと思える

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork――宮川さんの中ではバイト経験は後悔として残っているのでしょうか?

迷惑をかけてしまったという思いはありますが、後悔とは少し違います。正直にお話すると、人見知りで人間関係が築けなかった孤独や、失敗を繰り返してしまったという意味では、バイトは苦い思い出です。このインタビューがなかったら、たぶん自分から話すことはなかったかもしれません。でも今、社会に出てみて感じるのは、大人になっていくための準備期間として必要な時間だったと思うんです。今だから分かることもたくさんありますし、心の成長という部分ですごく大切な経験をさせてもらったと思います。

――今の宮川さんだったらバイトも楽しめるかもしれませんね。敢えてもう一度経験するならどんなバイトを選びますか?

1つは、お世話になったバイト先にもう一度行って恩返しが出来たらいいなと思います。あとは、声が大きいと言われるので声を張る場所、たとえばラーメン店の接客とか(笑)。今なら、めっちゃ大きな声で“いらっしゃいませ!”の対応が出来そうなので。

 

自分次第――自信を持って取り組むことで環境も変えていける

宮川愛李 インタビュー タウンワークマガジン townwork――当時と比べて最も変化したのはどんなところでしょうか?

自分に自信がついたことで、人見知りが少し改善されました。変化したのがいつかを断定するのは難しいのですが、兄(宮川大聖)が音楽活動を始めて、兄のライブでゲストとしてステージで歌った時に、会場にいた方たちのたくさんの笑顔を見られたことは大きなターニングポイントです。そこから少しずつ自分も変われたのだと思います。

――最後にこれからバイトを始める方にアドバイスをいただけますか?

バイトは私にとっては苦い経験でしたが、人によってはバイト先で好きなものを見つけたり、将来に繋がる出会いのきっかけになったりする。自分の取り組み方次第で可能性が広げられる場だと思います。

 

■ Profile
宮川愛李
(みやかわ・あいり)

2000年12月28日生まれ、東京都式根島出身。
“妹子”名義でSNSでの活動をする次世代クリエイター。兄の宮川大聖(みやかわくん)のステージにゲスト出演したことをきっかけに、本格的にアーティストへの道を目指す。本名の“宮川愛李”としてアーティスト活動をスタートし、2019年6月にミニアルバム『スマホ映えの向こうの世界』でメジャーデビュー。同年、1st Single「Sissy Sky」が、アニメ『名探偵コナン』のエンディングテーマに抜擢されたことで注目を集める。

◆宮川愛李 OFFCIAL SITE:https://mykwai.net/
◆宮川愛李 OFFCIAL Twitter:@imoko_____

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原 千夏

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