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2024年07月26日

声優・黒沢ともよインタビュー「現場にいくまでの生き方を大切に――学ぶことは自分を安心させたり守ることにつながる」

黒沢ともよ 声優 俳優 劇場版 モノノ怪 唐傘 アルバイト townwork タウンワークマガジン
幼少期から子役として活動し、2010年に声優デビュー。「アイカツ!」「BanG Dream!」など話題作に出演し活躍を続ける黒沢ともよさん。7月26日に公開される『劇場版モノノ怪 唐傘』では、大奥で働くアサ役を演じています。アサとの共通点やアフレコでの制作エピソードを伺ったほか、作品のテーマに沿って黒沢さんご自身の仕事との向き合い方についてお話を伺いました。

「この居場所で生きる」という選択をしたアサの気持ちを大切に演じました

黒沢ともよ 声優 俳優 劇場版 モノノ怪 唐傘 アルバイト townwork タウンワークマガジン
――人々の情念が渦巻く大奥を舞台に、薬売りが怪異と対峙する『劇場版モノノ怪 唐傘』ですが、どのような作品だと受け止めましたか。

監督からいただいた事前資料が膨大で、台本にもセリフ量の3〜4倍はある説明が書かれていたんです(笑)。それほど監督の表現しようとするテーマは明確で、その中の1つに、多くの人たちが集まって暮らすことで生まれる同調圧力や、そこで生まれる軋みといったものがありました。

大奥という集団生活に染まることを強いられて、自分の感情を押し殺して役職に忠実に生きる人がいれば、自分を貫く人もいる。生き辛さという普遍的でありつつ抽象的なテーマを、「モノノ怪」という具体的なモチーフを用いて描かれた作品だと感じました。

――黒沢さんは、大奥でキャリアアップを図る新人女中のアサを演じていますが、ご自身が似ていると感じる部分はありますか?

アサは合理的な思考と優れた判断力を持っていて、周囲からも早い段階で認められる存在ですが、対となる同期のカメは、天真爛漫がゆえに周りから反感をかったり物事が上手くいかずに葛藤することが多いキャラクターなんです。おそらく私の本質はカメに近いんじゃないかなと(笑)。だからこそ余計に、アサに対しては憧れの眼差しというか、自分が素敵だなと憧れてきた先輩たちを重ねることで人物像を描いていきました。

――アサを演じるうえで特に大切にしたことを教えてください。

彼女の人格を演じるうえで大事にしたのは、「ここ(大奥)でうまくやる」ということでした。物語の中で、先輩から「ここは君の正義を貫く場所ではない。組織のために働くのだ」といった教えを受けた時に、アサが同意をするシーンがあるんです。そこで、アサは自我を出すことより、この居場所で生きる選択をしたという芯の部分を感じたので、その思いを大事にしたいと思いました。

声優としては、監督の望む方向性を踏まえたうえで、あえて違和感を作りたいと思っていて。ちょっと気になる仕掛け(表現)をすることで、監督がどう受け止めてくださるのかが楽しみでしたね。音や映像と上手く調和させて演出してもらえたのは嬉しかったです。真面目で忠実なアサを演じているのに、なんてカメっぽいやり方をしたんだろうと自分でも思いますが、自分の中の正義(正解)を貫きました(笑)。

――人間模様に加えて、モノノ怪の迫力や映像美といった世界観にも引き込まれました。

登場人物それぞれの視点から楽しんでもらえると思いますし、映像美も中村監督ならではの魅力が溢れているので、ぜひ映画館で観ていただけたらと思います。近年は、映像作品が手軽に観られるようになって、映画館のチケット料金についても問われる風潮があるエンタメ業界ですが、絶対に高いとは感じさせない作品だと思っています!

仕事をした相手に「次も一緒にやろうよ」と声をかけてもらえることが何より嬉しい

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――ここからは映画の内容とも絡めつつ、黒沢さんのお仕事観についても伺えればと思います。作品の中では「他人に認められる」という部分もテーマになっていますが、仕事を通して認められたと思えるのはどんな時でしょうか?

脳内物質がドバドバ出てしまう喜びでいうと、クリエイターの方に「次も一緒にやろうよ」と、お声がけをいただけた時に〝はぁ〜、なんて嬉しいんだろう!〟と思いますね(笑)。その意図が「力を貸してくれ」なのか、「もっとやれるだろ!?」なのかは時と場合によって違いますが、自分の中の何かを見てくれたということがすごく嬉しくて、仕事をここまで続けてこられたのも、それがあったからだと思います。

――逆に、認められたいと切望していた時期もあったと思うのですが。

小さい頃から役者として活動を始めましたが、あまりオーディションが得意ではなくて…。一番辛かったのは、年間で200本くらいのオーディションを受けて、受かるのが2つとか。その役柄に合うかどうかの審査だとしても、だんだん自己否定をされている気持ちになって自分のことが嫌いになりそうな時期はありました。

――その時にご自身を支えたものは何だったのでしょうか?

オーディションに合格した先を考えて、選んでもらえたら〝絶対に後悔はさせない!〟という強い気持ちを持つようにしていました。あとは、ガムシャラでしたね。10代の頃は自分なりの信念があって、夢と希望に溢れていたという点でも、本当に今作のカメに似た部分が強かったと思います(笑)。

日頃から基礎的な教養を身につけることが、仕事の引き出しを増やすことにもつながる

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――経験を重ねてキャリアを積んで変化した部分はありますか?

〝選んで良かったと言わせたい〟という気持ちは変わりませんが、新人だった頃よりは期待していただける部分も増えて、初めての現場に行った時のスタッフさんたちの純粋な期待感に〝ヤバイヤバイ〟みたいなプレッシャーを感じることはあります(笑)。

――そのプレッシャーに打ち勝つためにしていていることは?

作品ごとに何かをするというよりは、日頃から基礎的な教養を身につけるように心がけています。小さい頃に、母親から「俳優のギャランティは現場に来るまでの積み重ねに支払われているから、次のお仕事を受けた時に誇りを持てるような生き方をしなさい」と言われたんです。その時に「一生、勉強なんだな」と思い、それを実践することで自信に繋げています。

――具体的にはどのようなことを?

本を読むことが多いですね。堅苦しい本を読みがちなので、頭デッカチに思われたりしますけど(笑)。でも、思考を整理することで冷静になれたり、演じるキャラクターへの新しい捉え方が出来るようになったりするので、その引き出しを増やしている最中です。日々の勉強を頑張れていると、胸を張って現場に行けますし、学ぶことは自分を安心させたり、自分を守ることにも繋がっていると感じています。

全く同じ人間はいないから、自分の持っているものを全力で出し切る

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――映画のテーマにも重なると思うのですが、人と比べてしまうことはありますか?

昔はありました。その時期を振り返ると、「自分軸で生き過ぎていたな」と思うんです。でも、「どんな仕事をする時も1人ではないし、1人で出来ることはない」と視野を広げて考えるようになったことで、それぞれのポジションがあるから比べる必要はないと思えるようになりました。それと、「この人に出来て私に出来ないことがあるなら、この人には出来なくて私に出来ることがある」といった考え方をするようにしています。

――自分に出来ることを伸ばせばいいと!

そうですね。オーディションだと、他の参加者が実技をしているのを聞いて、自分と同じ解釈で演じているなと思うこともあるんです。でも、そういう時も「全く同じ人間はいないから、自分の持っているものを丁寧に全力で出してこよう」と。全力でやってダメな時は、求められているものが違ったんだと考えることで、自分を責めることもなくなりました。

若い頃の情熱と、経験を重ねて変化してきたものーーどちらも大切にしたい

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――インタビューの冒頭で、アサを演じる際に「憧れてきた先輩たちと重ねた」と話されていましたが、先輩や仲間から受けたアドバイスで印象に残っていることはありますか?

アドバイスではないのですが、まだ10代の頃に、先輩から「現場にキラキラを運んできてくれるのはありがたい。存在に救われる」といった言葉をかけていただいたのは印象に残っています。分からないことだらけでガムシャラだった時期に、そう言ってもらえたことはすごく嬉しかったですね。

それから年齢を重ねて、自分も後輩と仕事をする機会が増えて、若い方たちのエネルギーに触れることで感化される瞬間があるんです。そう思うと、経験を重ねてきたことで、先輩を重ねて演じたアサと近い部分が、いつの間にか自分の中にも存在しているのかなと思えますし、若い頃の情熱と、経験で得たもの、どちらも大切にしていけたらと思っています。

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2024年7月26日(金)〜2024年8月1日(木)23:59 まで

 

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■Profile
黒沢ともよ

埼玉県出身。東宝芸能所属。
幼少時より子役として活躍し、2010年に劇場アニメ『宇宙ショーへようこそ』(小山夏紀役)で声優デビュー。2018年に『第12回声優アワード主演女優賞』受賞。声優としての代表作に『宝石の国』『劇場版 響け!ユーフォニアム』『アイドルマスター シンデレラガールズ』、『響け!ユーフォニアム』、『アイカツ!』、『BanG Dream!』などがある。

◆黒沢ともよ OFFICIAL SITE:https://kurosawa-tomoyo.com/
◆黒沢ともよ X(旧Twitter):@TomoyoKurosawa

■映画情報

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©ツインエンジン


『劇場版モノノ怪 唐傘』

2024年7月26日(金) 全国公開
配給 ツインエンジン ギグリーボックス
キャスト:神谷浩史、黒沢ともよ、悠木碧、花澤香菜、小山茉美 ほか
監督:中村健治

【ストーリー】
舞台は大奥。独自の掟が敷かれた“社会”でもある異質な空間に、新人女中のアサ(黒沢ともよ)とカメ(悠木碧)が足を踏み入れる。キャリアアップを図る才色兼備のアサ、憧れの大奥に居場所を求めるカメ。正反対の二人は初日から、大奥で信仰される“御水様”に「自分の大切なもの」を捧げるという、集団に染まるための“儀式”に参加させられる。そこで起きた出来事をきっかけに、二人の間には絆が生まれてゆくが、少しずつ彼女たちを覆っていく“何か”により決定的な悲劇が起こり…。この世で、唯一「モノノ怪」を斬り祓うことが出来る“退魔の剣”を携えた薬売り(神谷浩史)が、大奥に隠された恐ろしくも切ない真実に迫り、退魔と救済の儀が始まる──。

『劇場版モノノ怪 唐傘』 公式HP:https://www.mononoke-movie.com/
『劇場版モノノ怪 唐傘』 公式X(旧Twitter):@anime_mononoke

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影・河井彩美 取材・文:原 千夏

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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