スマートフォン用サイトを表示

アルバイトや転職に役立つ情報が満載!最新のお仕事ニュースなら【タウンワークマガジン】

2018年07月17日

【アノ人の学生時代】ライター・トイアンナさんインタビュー「“好きな仕事”ではなく“好きな業務”に目を向ければ、楽しめる仕事はたくさんある」

トイアンナ アノ人の学生時代 タウンワークマガジン

あらゆる視点から“今”を読み解き、新たなムーブメントを生み出していく、Web界隈のクリエイター達。その中でも、SNSを中心に活躍し、今の大学生にとって“気になる先輩世代”となる著名人にインタビュー。好きなことを仕事にするために、彼らはどのような道を歩んできたのか? この連載では、彼らの学生時代の話を通して夢を叶えるヒントを探っていきます。

第7回の“気になるアノ人”は、トイアンナさん。ライターとして、マーケティングに基づいた恋愛コラムや就職活動に関する連載を持ちながら、次世代のライターを育てることにも意欲的に活動されています。もともとは外資系の会社で働いていた彼女が、どのような経緯でライターとして働くようになったのか? “好きな仕事”ではなく、“自分にできる仕事”を選んだという彼女に、学生時代のバイト経験や今の仕事について語ってもらいました。

初めてのバイト先は、イギリスの日本料理屋のホールスタッフ

――高学歴ライターとして有名なトイさんですが、大学ではどういった勉強をしていたんですか?

高学歴、の底辺にいましたが(笑)、学生時代は国際政治の勉強をしていました。高校時代はイギリスに住んでいて、現地の高校に通っていたんですけど、イギリスって、高校になると、好きな科目だけ、それも3科目しか選ばなくてよくなるんです。しかも、課目がすごく細分化されているから、たとえば“歴史”だったら、原始時代について2年間勉強している人がいれば、近代の戦争ばっかり調べている人もいるんです。そんな中、私は現代史……20世紀の歴史を2年間勉強していました。ですから大学の学部選択も歴史から派生したものがいいなと思っていて。歴史学か、倫理学か、政治学か、っていう3択から政治学を選びました。

もともとは院生志望だったんですけど、その当時のバイト代を全額男に貢いで、お金がなくなり行けなくなった……っていうしょうもない話があって(笑)。なので、バイトもいっぱいしていました!

――そのへんのお話もじっくり聞かせてください(笑)。でもまずは、初めてのバイト経験から。最初にバイトをしたのはいつ頃ですか?

人生初のバイトは、高校2年生の夏休みですね。

――ということは、初バイトはイギリスで?

そうです。イギリスって、夏休みは宿題が出ない上に2~3ヵ月も休みがあるんですよ。でも、私はそこで真面目に勉強するような人間ではなかったので、お金を稼ぎたくて(笑)。最初は、日本料理屋さんでホールのバイトをさせてもらって。その後、別のお寿司屋さんでもホールのバイトをしていました。

――なんでそこで働こうと思ったんですか?

コネがあったからです(笑)。友達のお父さんがやっているお店だったので。日本料理屋は、英語を話せなくても働ける場所だから日本人が応募しやすいんです。ただ、同じように思っている日本人の方がこぞって応募するので、バイトの競争率がすごく高いんですよ。そういうところに友達のコネで入ったので、入ってからも肩身が狭かったですね(笑)。なおかつ、当時はほとんど英語が話せない状態だったので、日本語を話せない人とコミュニケーションをとるのに苦戦しました。

ライターに必要なマルチタスクは、ドラッグストアのバイトで学んだ

トイアンナ アノ人の学生時代 タウンワークマガジン
――そこでバイトをしてみて、今の仕事に繋がるような学びはありましたか?

正直、バイトから何かを得ようと考え始めたのは、大学生になってからですね。大学時代は帰国して5~6種類バイトをしていたんですけど、とくにいろいろ教えていただいたのは、ドラッグストアのバイトでした。ドラッグストアの業務って、多岐に渡るんですよ。私が働いていたドラッグストアの場合は、処方せんを持ってきた患者さんを薬剤師さんへ案内する、レジで会計をする、商品を出す、在庫管理をする、発注する、賞味期限切れのモノを廃棄する……と。そこでマルチタスクをする方法を教えてもらったなと思っています。

ライターの仕事は、メールの返信1つをとっても、バンバンメールが来て、数時間以内に要返信っていうことがよくあります。その上で原稿を書いたり、取材をしたり……っていうマルチタスキングを求められるので、それらをスムーズにこなせているのは、ドラッグストアでのバイト経験のおかげだなと思います。

あとは、資格ですね。薬の販売は、登録販売者資格もしくは薬剤師資格がないとできないので、私は食品やお酒のコーナーをご案内していました。「登録販売者」という第二類医薬品まで売れる資格がアルバイトでも勤務時間が長くて実務経験にカウントしていただければ受験できたんですよ。それを取りたくて、働く際のやる気に繋がっていました。結局受けなかった上に、いまは実務経験ナシでも受験できるようになったんですが(笑)。

人間、お金の使い道がわかっていると頑張れるんですよ!

トイアンナ アノ人の学生時代 タウンワークマガジン
――でも、他にもバイトを掛け持ちしていたんですよね?

そうですね。家庭教師を同時に3件見ながら、ドラッグストアで働いて。土日は単発で菓子パン工場での袋詰めのバイトをしたり、ネット通販や通信教育で起業をしたり 、Webサイトを人の代わりに作ったりもしていました。大学で勉強したい気持ちも強かったので、結構大変でした。

でも、さっきも言ったように、男に貢いでいたので頑張れたというか……(笑)。人間、お金の使い道がわかっていると頑張れるんですよ! みなさんが漫然と稼げないのは、その使い道が決まってないからだと思うんです。でも、「めちゃくちゃブランドモノが好きで、それのためなら死ねる!」って思っているとか、「絶対このレストランに行く!」とか、「このワインを買う!」とか、「男!」とか、明確な目的があれば稼げるんです。

……というわけで全部男に注ぎ込んじゃったので、いまも貯金はないんです(苦笑)。

――そんなに入れ込んでいた彼との別れが来た時、どうやってモチベーションを保っていたのかも気になります。

あの頃はもうぶっ壊れていたので、ドラッグストアで泣きながら発注していましたね。「患者さんより私にお薬が必要です」みたいな感じでした(笑)けれどアルバイトがあったからこそ、つらいときも仕事で無理やり体を動かせて、心をリセットできたと思います。無心でレジ打ちしたり、宿題の採点をしていると失恋も忘れられました。

――突っ込んだことを聞いてすみません……(笑)。では、さまざまなバイトを経験した中でやり甲斐を感じるのは、どういう時でしたか?

ドラッグストアだったら、発注が好きでしたね。適切なタイミングで頼んだからこれだけ綺麗に捌けて、欠品も生まず、でも在庫は少なく抑えたぞ!みたいな時が一番嬉しかったです。家庭教師のバイトだったら、生徒の成績がきちんと伸びたとき。塾なら生徒さんの成績がガッツリ上がったとき。そういうふうに数字で成果を出した時や、クライアントの期待値を上回る成果を出せた時の達成感っていうのは、今仕事をしている中でも感じています。

売上や生徒の成績アップなど「数字で出る成果」が楽しいのはもちろんですが、パンの袋詰めのように単発でルーティーンワークのアルバイトをしたときもあります。そういうときは「さっきの仕分けは完璧だったわぁ……もはや惚れるわ……よっ、パン仕分けのプロ!」と自分なりの“完璧”を達成できたときに自画自賛していました(笑)。

イギリスへの渡航を機に、フリーライターの道へ

トイアンナ アノ人の学生時代 タウンワークマガジン
――大学卒業後は、外資系の企業でマーケティングの仕事をしていたトイさん。フリーランスになり、本格的にライターとして働こうと思ったキッカケはなんだったんでしょうか?

“やりたいと思った”というよりは、“やらざるを得なかった”というほうが近いです。私は今年離婚をしたんですけど、ある時、元夫が海外転勤になり、2人でイギリスに行くことになったんです。当時私は外資系の企業に勤めていたんですが、いくら外資系とはいえ、“イギリスにポジションを空けてください”とはならないので、どうしても退職するしかなくなってしまって。どうやってキャリアを作るか? もしくは、仕事を完全に辞めて駐在員の妻をやるか? っていうことを考えた結果、どう考えても駐在員の妻にはなれないタイプだろ、と思ったんです(笑)。

――仕事がないとダメなタイプだったんですね。

キレイな言い方ですとそうですが、ようは協調性がなさすぎて。駐在員の奥様達とお茶会なんかしたら、奥様方に申し訳ないトラブルを起こすだろうな、と(笑)。となると、自営業で、なおかつどこでも働ける仕事……ということでライターの仕事をすることになりました。

もともと会社に勤めていた頃から趣味のブログを書いていて、そこから度々お仕事の依頼をいただいていたので、ツテはあったんですよ。当時は、働いていた会社の都合で、ほとんど依頼を受けられず。受けても、タダでやるから納期は守れません!みたいな状態だったんですけど。その時にお話をいただいていた会社に“お仕事をご紹介ください”とか“飲み会に連れて行ってください”とお願いをさせてもらって、ライターとして安定した基盤を作ってから渡航しました。

――そして、マーケティングに基づいた恋愛コラムが話題を呼び、現在は、月に40~50本の原稿を書いていらっしゃるほどの売れっ子ライターに。現在は、常に〆切に追われているような感覚なんでしょうか?

いえ、私の場合はあんまりそういう考え方はしたことがなくて、会社で事務をされている方の1日と同じ感じなんですよね。事務の方は、午前中にメールを返して、午後にルーティーンのお仕事があって、気づけば17時……みたいな流れだと思うんですけど。私も同じように、午前中にメール返して、午後に1件取材に行って、15時~20時くらいまで原稿を書く……みたいな流れです。

“好きな仕事”よりも“好きな作業”を仕事にしたほうが幸せになれると思う

トイアンナ アノ人の学生時代 タウンワークマガジン
――恋愛コラムを書く方は自分の人生を切り売りしている方が多いと思いますし、トイさんも、ご自身の婚活情報をTwitterで発信したりしていますが、そこに対してはどう感じていますか?

自身の体験談をもとに恋愛コラムを書き始めると、傷つくことも多いと思うんです。まだ解決していない悩みだからですね。私の場合はデータをもとにしてヒアリング調査を重ねる分析型のライティングが多いので、そういう傷つきはあまりないと感じています。リクルートブライダル総研さんのデータを見ながら、最近のトレンドを見出したり、厚労省のデータで人口比がどうなっているかを見たり。それに実際にヒアリングしたデータを加えて、記事にまとめさせていただくタイプなので。どんなジャンルであってもターゲット読者がいて、そこに刺さる記事を考えています。ですから作家としての執筆というよりも、マーケティング業務のひとつとして執筆させていただいている感じです。

――では、そんなトイさんが、好きなことを仕事にしたいと思っている人へ向けて、あえて伝えたいことはなんでしょう?

個人的には、“好きな仕事”よりも“好きな作業”を仕事にしたほうが幸せになれるんじゃないかなと思いますね。たとえば“出版社で絶対働きたい!”とか、“この業種で絶対働きたい!”と思いながら、燃え尽きていく人達ってたくさんいますけど。じゃあ今、出版社で働いている人が、誰よりも出版の仕事を愛しているか?って言ったらそうではないと思うし、その仕事に一番適した人が残っていると思うんです。

そう考えると、“出版社で働く”ではなく、“短期間で自分の裁量権で手がけたものが世に出て、しかも、一般消費者の目に届くのが気持ちがいい”っていうほうに目を向けたほうがいいんじゃないかな?と。そういうふうに作業ベースで業務を分析してみると、意外とたくさん仕事はあって、どこでも楽しめるんじゃないかなって思います。

■Profile
トイアンナ

慶應義塾大学卒。 P&GやLVMHなどの外資系企業でマーケターとして働いた後、フリーライターに。現在は恋愛コラムや就職活動に関する多数の連載を持つほか、ライター講座に登壇するなど、次世代ライターの育成にも力を入れている。自身が執筆した書籍『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』が2万部突破!

Twitter:@10anj10

編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:斉藤碧

 

▼こちらも読みたい▼

アノ人の学生時代 けんすう インタビュー タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】古川健介(けんすう)さんインタビュー「これだ!と思えるものに出会うために、行動量を増やすことが大事」

第6回の“気になるアノ人”は、古川健介(けんすう)さん。19歳の時に学生コミュニティ「ミルクカフェ」を立ち上げ、大学在学中には「したらばJBBS」を運営する会社の社長に就任。現在はSupership株式会社で役員を務める傍ら、自身の経験を活かし、講演なども行っています。10代のころからインターネットの面白さを体感し、次々に新たなWebサイトを生み出してきたけんすうさんに、学生時代の話や仕事との向き合い方について語ってもらいました。

やしろあずき 漫画 マンガ インタビュー タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】漫画家・やしろあずきさんインタビュー「日常で感じる“好き”を“夢”にすれば、きっと楽しく働けるはず」

第5回の“気になるアノ人”は、やしろあずきさん。実体験をもとにしたコミカルな漫画や、PR漫画などを描いている人気Web漫画家です。また、ライターや外部プロデューサー、昨年からは株式会社wwwaap(SNSで拡散力を持つ漫画家・イラストレーターのマネジメント会社)の執行役員にも就任。現在はトークイベントなどにも引っ張りだこのやしろさんに、学生時代の話やフリーランスとして働く際の心得について、語ってもらいました。

もりすけ 残念 イケメン LIG インフルエンサー クリエイター インタビュー タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】残念なイケメン・もりすけさんインタビュー「お客さんの少ないカフェでのバイトが、マーケティングに興味を持つキッカケになった」

第4回の“気になるアノ人”は、残念なイケメン(もりすけ)さん。会社員として働く一方、その端正な顔立ちからは想像つかない爆笑6秒動画(Vine)を投稿して一躍有名に。現在は、Twitterで約30万人ものフォロワーをもつ有名インフルエンサーです。会社員・モデル・動画クリエイターなど、さまざまな顔を持つもりすけさんに、学生時代のバイト経験や今の仕事のやり甲斐について語っていただきました。

夏生さえり 妄想ツイート 胸キュン ライター 心理学 タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】ライター・ 夏生さえりさんインタビュー「バイトで楽しく働く大人に出会えたことが自分の生き方に影響を与えた」

第3回の“気になるアノ人”は、夏生さえりさん。ライターとして活躍する一方、Twitterでの“妄想ツイート”が注目を集め、タウンワークマガジンでも『胸キュン妄想ツイート漫画』を連載中。軽やかに紡ぎ出される言葉の数々は、多くの共感を呼び、1つのスタイルを確立。どうやって彼女はその道に辿りついたのか?

伊佐知美 灯台もと暮らし 編集長 ライター 旅 タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】灯台もと暮らし編集長・伊佐知美さんインタビュー「20代中盤からでも夢は叶えられる」

第2回の気になるアノ人は、伊佐知美さん。27歳から本格的にライターとして働き始め、現在はWebメディア『灯台もと暮らし』で編集長を務める他、個人名義での執筆や司会業など幅広く活躍されています。

塩谷舞 milieu 編集長 Web マガジン 美術 デザイン タウンワーク タウンワークマガジン【アノ人の学生時代】milieu編集長・塩谷舞さんインタビュー『今って、私のような人が働きやすい環境になってきていると思う』

第1回の“気になるアノ人”は、塩谷舞さん。20代で独立してオピニオンメディア『milieu』を立ち上げ、Twitterで話題になっていた南三陸の#buzzcamp(多くのクリエイターを集めて南三陸に赴き、現地の情報を発信したり、課題解決のためのアイデアを出し合う合宿)を主催するなど、精力的に活躍するWeb界注目のクリエイターです。