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2018年08月02日

アニメーション監督・竹内良貴さんインタビュー「周辺にも視野を広げることで選択肢は広がっていく」


名作『君の名は。』を生んだコミックス・ウェーブ・フィルムの最新作『詩季織々』。中国の3都市を舞台に描かれたアンソロジー作品の中の1本「小さなファッションショー」でオリジナル作品の監督デビューをはたした竹内良貴さんに、今作の制作秘話やアニメ業界へと入ったきっかけを伺いました。長年にわたり、新海誠作品を支え続けてきた竹内さんならではの仕事観とは?

衣食住行をテーマに日中の監督で制作


――「小さなファッションショー」はどんなふうにストーリーを構築していったのでしょうか?

まず“衣食住行”という大きなテーマがあって、それぞれの監督がテーマごとに物語を制作しました。僕が担当した「小さなファッションショー」は衣=服がテーマとなっていて、モデルの姉と、その姉を陰で支えながらデザイナーを目指す妹のやりとりを主軸に描いています。姉妹、そして、家族の心温まるストーリーにしたいと思って作り上げました。

――制作にあたって、中国・広州の街を歩きまわったとお聞きしました。

2回ロケハンに行ったんですけど、中国はやはり変化が早いというか、すごいスピードで発展している国だなと感じました。1回目と2回目のロケハンでは同じ場所でも見える景色が変わっていたので、勢いのある街という印象でしたね。どことなく、バブル期の日本の雰囲気と似ていました。

プレッシャーもあるけど、注目されることが嬉しい


――中国のクリエイターとタッグを組んだことも話題ですが、あちらのスタッフと仕事をしてどんなことを感じましたか?

日本のクリエイターとはこだわるポイントが違っていました。具体的にこれという事例は挙げづらいんですけど、僕たちがこだわる箇所に中国のスタッフはこだわらなかったりするんです。逆に向こうがこだわる箇所は、僕らにしてみたら「別にそれはいいんじゃない?」というような……。

――文化の違いも関係しているんでしょうね。そして、いよいよ公開です。

今は観てくださった方の反応が気になって戦々恐々としています。コミックス・ウェーブ・フィルムの公開作品としては『君の名は。』の次の作品なので、プレッシャーもあります。『君の名は。』とどうしても比較されてしまうので、作品としてどこまでもっていけたのか、楽しみ半分、恐怖半分。でも、注目されることはとても嬉しいです。

新海さんの考えは僕の体にも浸透しています


――ここからは監督のこれまでについて聞かせてください。アニメに興味をもったきっかけは何だったんでしょう?

昔からモノを作ることが好きで、トランジスタなどいじってみたり、そこからパソコンに興味をもって映像に移行していきました。アニメは絵をすべて作らないといけないですし、そこにはいろんな技術的な要素がたくさんあって、面白くてどんどんのめり込んでいきました。そして、アニメの自主制作をやってみたりしていて、気が付いたらこの仕事についていた、という感じです。

――コミックス・ウェーブ・フィルムさんとはどのような経緯で出会われたのでしょう?

専門学校でCGを専攻している時に、講師として来ていた方が『雲のむこう、約束の場所』の美術を担当されていたんです。それで、声をかけていただいて、コミックス・ウェーブ・フィルムの仕事をするようになりました。

――その方との出会いは大きかったですね。そして、そこで新海誠監督との出会いもあり……。

新海さんはお客さんのことを真っ先に考えて作品を作られている方で、そういうところは僕の体にも浸透していますし、かなり影響を受けました。最初は新海作品のファンとして出会い、仕事で接するうちに尊敬する人へと変化していきました。

観てくださる方の反応を常に考えている


――では、普段の作品づくりにおいてどんなことを大切にしていますか?モノづくりは苦労も多いと思いますが…。

“独りよがりにならない”ということでしょうか。作品を観てくださる方がどういう反応をするかを常に考えています。何かにこだわるのは良いことですが、そのこだわりがちゃんと作品に活きてくるのかというのはとても大切で、そこは客観的に判断しようと心がけていますね。うちのスタジオは、じっくり考えてから作品を制作するので、毎回「本当にこのアイデアは実現できるのか?」という不安は付いてきます。大変な部分ではあるけど、逆にそこが楽しかったりもします。

――苦労したぶん、達成感も大きいんでしょうね。自分が関わっていない作品を観た時に、単純に観客として楽しめるのか気になるのですが……。

どうやって作っているんだろうとか技術的なことは気になります。でも、それはそれとして、やはりアニメが好きなので、普通にいちファンとして作品を楽しむこともできるんですよ。ただ、映像のミスを見つけてしまうと、もう気になって仕方がありません(苦笑)。

――「ここのCGあまいな」とか(笑)。

そうですね。もう職業病みたいなものかもしれません(笑)。

本当に好きなことならばやり続けてほしい


――「小さなファッションショー」でも好きなことを仕事にする大変さを描いていましたが、若い世代に向けてアドバイスを送るとしたら?

学校を卒業して2、3年は好きにやればいいんじゃないのかな。いろいろ試してみても、まだやり直しのきく年ごろですから。そうして、ゆっくり将来について考えればいいと思います。僕だっていつ仕事がなくなるかわかりませんから(笑)、あまり深刻にならなくてもいいと思います。

――失敗してもやり直せるのは若い人たちの特権ですからね。夢を叶えるため、目標に近づくために頑張っている皆さんへメッセージをお願いします。

月並みですけど、諦めないことが大事です。何かしらやっていれば、憧れの職種に近いところにはいられると思うので、本当に好きなことならばやり続けてほしいです。「続けること」って実は意外に大変なんですよ。例えば、アイドルになりたかった人が結局なれなかったけどマネジャーになるという関わり方もあるので、アニメ界でも絵を作る人だけじゃなくて、マネージメントする人、プロデュースする人、いろんな職種がある。何か一つに固執するのではなく、その周辺にも視野を広げることでさらに選択肢は広がっていくと思います。

 

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■Profile
竹内良貴(たけうち よしたか)

1985年、長野県生まれ。東京工科大学メディア学部卒業。映画『秒速5センチメートル』より、すべての新海作品に背景美術・CGスタッフとして参加。『星を追う子ども』、『言の葉の庭』、『君の名は。』では3DCGチーフとして各種3Dカットを担当し、新海作品には欠かせないひとりとして支えてきた。自信でもアニメーション作品やCМなどに演出、監督として携わり、今回の「小さなファッションショー」でオリジナル作品の監督デビューを飾った。

■映画情報
『詩季織々』

©『詩季織々』フィルムパートナーズ

<8月4日(土)テアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかで公開>

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「陽だまりの朝食」(監督:イ・シャオシン)
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公式サイト:shikioriori.jp
公式Twitter:@shikioriori2018

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子