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2018年10月02日

yonige(牛丸ありさ、ごっきん)インタビュー『大変なことも全部、経験したことはいつか笑い話になる』

yonige house 牛丸ありさ ごっきん バンド タウンワークマガジン
本音で描かれた歌詞と、多彩なロックサウンドが魅力のガールズロックバンドyonige。ヴォーカル&ギターの牛丸ありささん、ベース&コーラスのごっきんさんのお二人に青春時代のバイト経験を中心に、新作『HOUSE』についてまでお話しを伺いました。

風景とか匂いがあるような作品にしたいと思った

——ミニアルバム『HOUSE』は1年ぶりの作品となりますね。

牛丸:前回のアルバムがメジャー初の作品だったので“人に聞いてもらう曲を作らなきゃ”っていうプレッシャーを感じていたんです。でも、この1年で、“それじゃあ身がもたんな”と思って、今回は完全に自分のために曲を書きました。歌詞の書き方にも少し変化があって、キャッチーさより、文章を書くことに重点をおいたので、自分でも納得のいく作品ができました。

ごっきん:いつもは、ほぼメロディーがないコードをもらって、イメージを膨らませながらベースを録っているんですけど、今回はメロのある状態の曲もあったし、歌詞も今までだと“この人のことを歌ってる”とかが分かったんですけど、今回は絶妙にそういうのがないのも牛丸の変化なのかなと思いました。

牛丸:以前は特定の人の悪口とか、フラストレーションから生まれる歌詞ばっかり書いていたんですけど、今回は風景とか匂いがあるような曲にしたいと思えたのが大きかったのかもしれないです。

——「リボルバー」の歌詞にある“悲しいことは名前をつけよう”という言葉が印象的でした。

牛丸:なんにも気力が湧かない時とか、自分でも何にイラついてるのか分からないことがよくあって、それにちゃんと理由や名前があったら楽になれるのにと思ったんです。

——すごく音楽性の幅も広いと思うのですが「ベランダ」は独特ですね。

牛丸:初めてのアコースティック調の曲です。3年前からあったメロディなんですけど、どうしても忘れられなくて今回新しくアレンジしました。暖かい午前中の陽射しから夕方になって、最後は星が出てくる映像が浮かんで、景色が流れていくのを感じたので、タイトルも「ベランダ」にしました。

——レコーディングはいかがでしたか?

ごっきん:今回は全曲違うベースを使いました。普段はジャズベースを使っているんですけど、普通に生きていたら触れないような年代物のベースとかを貸していただいて。手に馴染むようになるまで、めちゃくちゃ弾きにくかったですけど(笑)。アルバムの中で、一番入り込んで弾けたのは「顔で虫が死ぬ」ですね。普段は、曲のコンセプトを牛丸は言わないんですけど、この曲は珍しく“チャリの歌ができた”って言われたので、疾走感を出すために、あえてシンプルなルートを弾いています。簡単だしコピーしやすいタイプの曲だけど、ベーシストにとってルート弾きがカッコイイのは大事なので。

——ライヴでも映えそうですし、11月からのツアーも楽しみです。

ごっきん:モッシュとか、激しくて怖そうなイメージを持つ方もいると思うんですけど、意外とみんなジッと聞き入ってくれていたりするので、ラフな感じで来ていただけたらと思います。

初めてづくしの居酒屋でのバイトと、たこ焼き店で学んだTPO!?

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——ここからはバイトについて。これまでにどんなバイト経験がありますか?

牛丸:私はあまり長く続いたことがないんですけど、居酒屋・コンビニ・ラーメン&たこ焼き店・テレアポとかですね。

ごっきん:私はたこ焼き店と居酒屋です。

——初めてのバイトはなんでしたか?

牛丸:個人経営の小さな居酒屋に面接に行きました。高校生だったので居酒屋には行ったことがなかったし、ビールの注ぎ方も分からなくて、何もかもが初めての状態だったのに、ベテランの人が辞めた直後だったらしくて“忙し過ぎるから辞めてくれ”って言われて2日で辞めました。

ごっきん:えっ、なんか悪さした!?(笑)

牛丸:いや、本人としては頑張ってたんですけどね(笑)。でも基本的に作業のスピードが速い方ではないから、頑張ってないように見られてたかも(苦笑)。しかも店主がすごく強気で「ここでバイトしたやつらは、みんなマトモな大人になっていく」って言っていたので、ショックでしたね。そこでは、ビールの注ぎ方を覚えました(笑)。

——いきなり切ない経験をしましたね。

ごっきん:私はスーパーの中にあるたこ焼き店で、たこ焼きと明石焼きを作って販売していました。ただ店長が“声が大きいのが正義”って思っているような人で、声がデカすぎて隣のお惣菜屋のおばちゃんに嫌われていて。声を出すのは大事だけど、TPOの大切さもそこで学びました(笑)。

手渡しの小銭の重みと、初めて作った通帳

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——初めての給料は覚えていますか?

牛丸:2日分だったから5000円にも満たない額だったけどワクワクしたし、手渡しだったので、小銭の重みも嬉しかったです(笑)。

ごっきん:私は振り込みだったので初めて口座を作ったんです。その通帳を見た時はめっちゃ嬉しくて、“本当に私のお金だ!”って思ったし、そこで数字が増えていくっていう快感に目覚めました(笑)。

——当時から音楽活動はしていたんでしょうか?

牛丸:yonigeではないですけど、音楽はしていたのでライヴのためのノルマでほとんどお金はなくなっていました。私は貯金が苦手で、もらった分は全部、音楽と遊ぶのに消えていましたね。

ごっきん:ノルマにはめっちゃお金を使いましたね。それでもライヴがしたかったし、(他のアーティストの)ライヴも見たかった。なので居酒屋のバイトは、yonigeとしてやっていけるようになるまではずっと続けていました。

ありえへん量の卵を割って、卵焼きを作る作業が楽しかった

——その居酒屋を選んだのは?

ごっきん:出来上がっているコミュニティの中に入るより、イチからスタートするオープニングスタッフがよかったんです。でも「高校生は大人より働ける時間が短いから、あまり人数はとらない」って言われたことで、逆に“ぜったい受かったろ!”って火がつきました(笑)。

——担当していたのはホールですか?

ごっきん:最初はホールだったんですけど、途中からキッチンも手伝うようになりました。ずっと抵抗していたんですけど、人が足りなくて“しゃーない!”って(笑)。居酒屋は常に時間に追われていたんですけど、食材の仕込みの時だけは自分のペースで出来たので、それは楽しかったですね。だし巻き卵を作るのに、家庭ではありえへん量の卵をひたすら割り続けて、ありえへん量の卵焼きを作る作業は好きやったし、最後はめっちゃ綺麗に作れるようになりました! 

——牛丸さんの楽しかった作業というと?

牛丸:コンビニでタバコを補充するのはめっちゃ好きでした(笑)。高校生だから大人への憧れもあったし、普段触れる機会がないから銘柄を覚えたり。あと、補充するところがバネになっていて押し込む感触が気持ちよかったんですよ(笑)。あとは、ラーメンとたこやきの店は一緒の店舗で、どっちも美味しいところだったから、まかないが食べられるのも嬉しかったし、たこやきは上手に焼けるようになりました。

テンパりそうな時は“強気でいったらなんとかなる!”の精神

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——逆に大変だったことは?

ごっきん:団体さんが来るとやっぱり大変でしたね。新人の頃はテンパっていましたけど、慣れてきたら経験が自分の力になっているのを信じて“強気でいったらなんとかなる!”と思っていました。

牛丸:ラーメンを2つ持っていくのがめちゃ大変でした。重くて手が震えまくって、お客さんが「あぁ、やるやる」って気を使ってくれて。同じタイミングで持っていったほうがいいと思うから2杯で頑張るんですけど、逆に時間がかかる。お客さんたちが優しかったですね(笑)。でも、そこも長くは続かなかったんですけど……。

今なら分かる経験することの大切さ

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——続かなかった理由を分析すると?

牛丸:将来的にラーメン屋になりたかったわけじゃないし、週に何日もそこに全力と時間を費やすことの意味が分からなくなっちゃって。“こづかい稼げたらええだけやのに、なんでそんな入らないと怒られるの!?”って。今はバイトをしたことが自分の経験値になったり、仕事としての責任も大事だと思えるんですけど、当時はそこまでの視野で考えられなかったんです。

——それでもバイトはいくつかされていますよね?

牛丸:ノルマのためにお金を稼がないといけなかったので(笑)。バンドと遊ぶために稼がなきゃって!

——必要に応じてですね。これからバイトを始めようと思っている方にアドバイスをいただけますか?

牛丸:私は、どれも半年以内に辞めているので言いづらいんですけど、嫌になったらどうせバイトやから……って、こんなこと言ったら悪いな(笑)。でも、そこに一生身を投じるわけじゃないから、経験として色々やれる楽しさがあると思います。それと、私は苦手な人が多いから、自分が好きな人としか接していなかったんですけど、バイトだといろんな人がいて、コミュニケーションをとるので、それを経験したのは良かったことだと思います。

ごっきん:バイト先って、めちゃめちゃ変な同僚がいたり、奇想天外のことが起こるんですよ。でも、それがのちのち全部笑い話になるので、それも楽しんでもらえたらいいなと思います。

 

■Profile
yonige(よにげ)

牛丸ありさ(Vo/Gt)
ごっきん(Ba/Cho)

大阪寝屋川出身。2013年結成。牛丸ありさ(Vo&Gt)、ごっきん(Ba&Cho)の2人からなる日本語ロックバンド。10~20代を中心に口コミとSNSで大きな支持を広げ、YouTubeでもMVの総再生回数が1,300万回を突破、同世代から大きな注目を集める。年間100本以上に上るライヴを全国各地で行う。昨年9月に1st full album『girls like girls』でメジャーデビュー。数々の大型フェスにも出演。今年は、au “三太郎シリーズ”「笑おう」篇のTVCMソングに『笑おう』が抜擢され、さらなる注目を集めている。

◆yonige OFFICIAL SITE:http://www.yonige.net
◆yonige Official Twitter:@_yonige
◆yonige Official Instagram:@yonige_official

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原千夏

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