渡辺美優紀インタビュー『楽しいと思えるかどうかは自分次第。学べる楽しさを大事にしたい』
NMB48を卒業後、昨年9月に約2年ぶりとなるステージで復帰を果たした渡辺美優紀さん。仕事=プロとしての意識が芽生えた時期や、ステージへの想いなど、仕事観についてお伺いしました。4月3日にリリースされるオリジナルアルバム『17%』についてもインタビュー!
作詞に挑戦。言葉が曲として仕上がっていくステキな時間を過ごせました
——4月3日にアルバム『17%』がリリースされますね。
昨年の9月に行ったソロライブで活動を再開したんですけど、ライブをするにあたってたくさんの曲を作っていただいたんです。ライブ以外ではファンのみなさんに聴いていただける機会がなかったのと、「アルバムを出してほしい」という声をいただいたのがきっかけでアルバムとしてリリースすることになりました。
——最初は、ライブありきで進んでいったんですね。
はい。なので、アルバムとしてコンセプトを立てたというよりは、今歌いたい曲、自分が表現したい曲たちを集めた形になりました。特典として、ライブの映像もつくので、それも是非見てほしいです。
——キュートなものから、かっこいいテイストのものまで、様々なジャンルの曲が入っていますね。
ライブをイメージしていたので、いろいろなテイストの曲があります。かわいい感じの曲は衣装も振り付けもキュートにしてみたり、「Myself」や「Perfect Girl」みたいなかっこいいテイストのものは、ちょっとセクシーにいつもと違う感じで歌ってみようとか、ステージ上でもレコーディングでも、曲が持つ世界観を大切することを意識しました。
——アルバムを通して、声に透明感があるなと感じました。
本当ですか!? 自分の歌声があまり好きではないので、そう感じていただけたのは嬉しいです。
——タイトルの『17%』に込めたのは?
言葉で説明しづらいんですけど、今の自分の完成度を数字で表現した時に、まだ“17%だな”と思ったので、そのままアルバムタイトルにしました。
——歌詞には、ファンへの思いや未来を感じさせるものが多いように感じたのですが、今の思いとリンクするのでしょうか?
そうですね。作詞家の方たちが、今の私をイメージして書いてくださったので、リンクする部分は多いです。特に「Milky Land」は、活動を再開するにあたっての初ライブで披露するために作った曲でもあるし、レコーディングも一番初めにしたので自分の気持ちが表現されているなと思います。
——ライブでもオーディンスとの掛け合いが生まれる曲ですね。
レコーディングでも(だよね)の部分は、ライブでの掛け合いをイメージして歌いました。実際のライブでは、オーディエンスのみなさんが(だよね)の声をくれて、かわいい雰囲気もありながら盛り上がれる楽しい曲になりました。
——そして、ご自身で作詞をされた「Love story」も収録されています。
タイトルは一番最後につけたんですけど、作詞をすることになった時にラブソングを書いてみたいなと思いました。テーマをスタッフさんに伝えて、曲の雰囲気も打ち合わせて、あがってきた曲に歌詞を入れていったんです。曲を聴いてストーリーをイメージしながら浮かんできた言葉をつなげていきました。
——作詞は大変でしたか?
難しいとか楽しいというよりも、言葉が曲として仕上がっていくステキな時間を過ごせたなと思っています。伝えたいことや、描いてみたいことが他にもあるので、また機会があれば作詞はしてみたいです。
——そして4月からは東名阪でのツアーも始まりますね。
色んな要素をギュっとつめこんで、みんなが楽しめるエンターテインメントにしたいなと思っているので、一緒に楽しい時間を過ごしてもらいたいです!
ステージに立つのは“プロとしてのお仕事”という意識は最初からあった
——では、仕事観についても伺いたいのですが、まずはこの世界に入ったキッカケから教えてください。
元々、将来は助産師になりたかったんです。ダンスが好きで習ってはいたんですけど、その頃は、歌やダンスが仕事になるとは思っていなかったですね。でも高校の担任の先生に、オーディションを薦められたのがきっかけでこの世界に入りました。
——好きだったものが、仕事になったと感じた瞬間はありますか?
特別なエピソードはなくて、オーディションに受かってお仕事を最初にいただいた時から、ずっと“お仕事だ”という感覚はあります。ステージに立つのはプロとしての仕事だからこそ“ちゃんとしたものを見せないといけない”というのは初期の頃から思っていました。
自信をつけるためには、ひたすら練習を重ねます
——練習で気をつけているのはどんなことですか?
練習では“出来ないことをひたすら続けていく”感じですね。本番では、普段やっていることをそのままやるという意識でいるので、変に緊張したり不安にならないように自分で納得できるまで練習をします。
“カッコつけたり普段より良いものを見せようとするから緊張する”というのは、よく言われていることだと思うんですけど、本番でいきなり特別な力が出るわけじゃないので、何度も練習を重ねて自信をつけて、普段通りのことをやるように心がけています。
——そうやって積み重ねてきた歌に対しての思いに変化はありますか?
音楽は聴くのも歌うのも楽しくて大好きなんですけど、歌自体はそんなに得意な方ではないので、まだまだ課題だなと思っています。
——これまでいろいろなお仕事をされていると思いますが、新しいことに挑戦するのは好きですか?
それがどんな仕事かによるんですけど、自分の得意そうなことだったら楽しみだし、本当に初めてで分からないことだったら不安ですね。
——たとえば、ツアー初日はどんな心境でいることが多いですか?
それも同じで、ライブの中で新しい挑戦があるとドキドキしますけど、前準備がちゃんとできていれば楽しめるタイプです。
現場で積極的にコミュニケーションをとることで自分自身も楽しくいられる
——仕事をする中で“楽しい”を見つける方法はありますか?
楽しくないと思ってしまったら、どんなことも楽しめないと思うんです。だから自分の気持ち次第なのかな。
誰でも得手不得手はあるし、状況によってはしんどい事もあると思うけど、どこでも何かを感じることはできるはずだから、学べるという楽しさは大事にしたいと思っています。
――一緒に仕事をするスタッフさんや関係者の方とはどんなふうに接していますか?
あまり人見知りはしないので、なるべく自分から声をかけるようにはしています。人見知りの要素って少なからずみんなが持っていると思うんです。私もプライベートでは、そこまで自分から話しかけるほうではないんですけど、お仕事はコミュニケーションをとって進めていくものだから、そこで引っ込み思案になっても仕方がないというか……。現場でコミュニケーションをとれたほうが自分自身も楽しくできると思うので。
経験していくことでいつの間にか気持ちが強くなっていった
——楽しく仕事をするために日々工夫されているのがうかがえます。反対に、仕事がうまくいかなかったり、気持ちが沈んだ時の回復法はありますか?
方法なんてあるのかな……。打たれて失敗して、色々な経験をしていくうちに気づいたら強くなっていくのかなって。今でも、落ち込んだ時の具体的な解決方法は分からないんですけど、その時その時を一生懸命に取り組もうと思っています。
復帰まで活動を休止させていただいていた期間も、語学留学やダンス留学も含めて貴重な時間を過ごしました。意識として変わった部分もあるし、メンタル面でも強くなれたと思うので、それをこれから活動の中で見せていきたいと思います!
——では最後に、もしバイトをするとしたら?
今までバイト経験はないんですけど、やってみたいのはペットショップの店員です。動物が好きだから、大好きなわんちゃんたちに囲まれて幸せだなと思います。レジとかは難しいかもしれないですけど(笑)。
渡辺 美優紀(わたなべ みゆき)
1993年9月19日生まれ・奈良県出身。通称:みるきー。NMB48第1期オーディションに合格し活動を開始。NMB48のデビューシングル「絶滅黒髪少女」でセンターを務める。2012年からAKB48チームBを兼任。2014年にAKB48グループじゃんけん大会で優勝し、シングル「やさしくするよりキスをして」を発売しソロデビューを果たす。2016年8月にNMB48を卒業。2018年9月、東京・大阪で『1st LIVE TOUR 2018 〜Milky Landだよね〜』を開催、約2年ぶりのステージ復帰を果たした。
◆渡辺美優紀 OFFCIAL SITE:https://milky.world/
◆渡辺美優紀OFFCIAL TWITTER:@miyukiofficial9
企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原 千夏
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。