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2019年06月26日

【名越康文×しいたけ. 《対談》】君たちはなぜ「やりたいこと」が見つからないのか~vol.4~

名越康文 しいたけ 対談 占い タウンワーク townwork

将来どんな仕事をしたいのか。どんな働き方が幸せなのか。今、自分の「やりたいこと」がわからない若者が増えていると言われています。今なぜ、若者は「やりたいこと」が見つからないのか。精神科医・名越康文先生と人気占い師、しいたけ.さんが、自分のやりたいことが見つからない人たちに向けて、仕事、人生について全4回の対談形式でお送りします。第4回のテーマは「”やりたいこと”を見つけるために大切なこと」

 
vol.4
「やりたいこと」を見つけるために大切なこと

怒られたってきにしない

名越康文 しいたけ 対談 占い タウンワーク townwork
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しいたけ.:新聞か何かで読んだんですけど、大学で、就職に備えて「怒られる授業」っていうのをやっているとこがあるらしくて。怒られても心が折れないようにしておくと、それが就職に役立つ、ということらしいんですけど、すごいなあってちょっとびっくりしたんです。

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名越:たぶん、その大学では、会社組織に順応する練習みたいな意味でやっているんでしょうね。それはちょっとどうか、と僕も思います。

ただね、その文脈とは全く別なんですけど、「怒られるのに慣れること」って、一周回って、全く意味がないわけじゃないかな、って思っていて。

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しいたけ.:へえ、それはどういうことですか?

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名越:本当に自分のやりたいこと、新しいことをやっていたら、既存の価値観に囚われた上司から怒られるのは当然のことじゃないですか。そういう意味では、「ちょっと怒られたぐらいで、シュンとする必要はないよ」ということを学んでおくのって、けっこう現実的なのかなって。

組織の中で、自分がやりたいことをやろうと思えば、必ず怒られる。だから、別に「怒られる」ことを気にしないでいいよ、ということだと思います。

 

本当に自分のやりたいことは怒られても諦めないもの

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名越:あとね、これは今さら言うのは恥ずかしいんですけど、よく「部下を勇気づける上司になれ」「部下がやっていることを自分の枠にはめて評価しない」「上司が理解できない仕事を認めよ」みたいなことを、お題目としてよく言うじゃないですか。ビジネス本のタイトルとか帯に書いてありますよね。

でもね、こう言う「物分かりのいい上司になる」っていう努力は、現実的にはあまり効果が出ないんです。というのも、部下が本当に「新しいもの」を生み出す瞬間って、実は「上司の期待を裏切った瞬間」とほとんどイコールだから。

いくら物分かりのいい上司であったとしても、無意識レベルでは「でも、この範囲から外には出ないでね」と言う枠組みを持っています。そして、本当に意味のある「新しいこと」っていうのは、往々にして、上司の理解の枠組みを超えたものなんです。

つまり、本当に「新しいこと」に取り組んだら、十中八九、上司からは否定されるし、それはそれで、別に問題ないんです。それが本当に自分のやりたいことだという確信がその人の中にあれば、何度怒られて、否定されても、諦めないはずです。

そうこうして取り組んでいるうちに、内容はさらに改善されていくだろうし、たとえばお客さんとか、別の会社から評価を受けるようになり、上司も認めざるを得なくなる。組織の中でやりたいことをやる、新しいことをやるっていうのは、そういうことだと思うんですね。

逆に言えば、心の中に「上司に叱られたくない」「ほめられたい」「認められたい」という気持ちがどれくらいあるか、というのはある程度、自分でモニタリングしておいたほうがいいですよね。そういう気持ちが先に立っていれば、上司よりも小さな人間にならざるをえないわけですから。

 

自分解放する時間や場所を見つける

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しいたけ.:今、思ったんですけど、今の日本って自己実現ブームじゃないですか。今日のテーマみたいに「やりたいことをやる」っていうのもそうですけど、ちょっとそういうことが、ある種の強迫観念になっている部分もあるんじゃないかって。

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名越:それは確実にあるでしょうね。

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しいたけ.:それで、この「強迫的に自己実現しなきゃいけない」って思いこんじゃうのって、もしかすると、幼児退行できる場が足りないこともあるんじゃないかって。

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名越:幼児退行って?

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しいたけ.:占いでお話を伺っていると、ベテランで、社会でも活躍されている立派な人が、夜はぬいぐるみと寝ていたりすることが結構あって。社会のなかで普段着ている「鎧」みたいなものを、脱いでリラックスできる場所って、人には必要で、活躍している人はちゃんと、そういう「隠し部屋」みたいなのを自分のなかに持っているみたいなんです。

だから、そういうのが足りないと、強迫的に自己実現にのめり込んじゃうところがあるのかなって。

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名越:ああ、僕もある大会社の社長さんが、自宅とは別に部屋を借りていて、その部屋を全部鉄道模型で埋め尽くしているという話を聞いたことがあります。

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しいたけ.:時々、ツイッターとかで、幼児性が漏れ出ちゃう人が出てくるのも、そういう背景があるのかなって。自分だけの秘密部屋があればそこで発散できたのに、そういう場所がなくなってしまって、ああいうパブリックな場で吹き出ちゃうというか。男の子でも、ぬいぐるみ抱いて「バブー」ってできる場所があったほうがいいと思うんです。

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名越:「大人」にならなきゃいけないっていうのが、ちょっと強迫的になっちゃうところがありますよね。

「大人」も一つの幻想だし、ちゃんと普段大人を演じている人ほど、自分をうまく解放する時間や場所は必要ですよね。

 

「損得」で動く人を信用しない

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――「やりたいこと」を見つけるためには、先輩や上司など、どんなメンターについていくかということも大きなキーポイントではないかと思いますが、その点はどうでしょうか。

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しいたけ.:私についてくれば金持ちになれますとか、幸せになれますとか、あるいは「もっと生きやすくなる方法を教えます」っていう人って、ちょっと要注意じゃないですか。

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名越:そうですね。

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しいたけ.:それって結局、「損得」とか「取引」で人と付き合っているということで、利用する/利用される関係にしかならない気がして。

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名越:まあ、「どう考えてもこの人と付き合っても、得することはないだろう」という人と何人ぐらい付き合っているかということを、一つの判断の目安としてもいいのかもしれませんね。

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しいたけ.:ああ。

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名越:大物の芸能人の人にもよくいらっしゃるんですが、本当にすごい人って「え? この人とつきあっていても、なんの得もならないんじゃないですか?」という人と、たくさん付き合っている人が多いんですよ。それはたぶん、人間に対する根源的な興味を持っているからだと思うんですね。

単なる損得勘定とか取引では説明できないものを、人間と人間の関係に感じている。だから、その人にとっては、そういう人間関係が、当たり前のことなのだと思うんです。その人にとっては「人と付き合う」ということは「取引をしないでつきあう」ということですから。

でも、そういう人間関係を経験したことがない人もいるわけです。

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しいたけ.:「人とつきあう」ことイコール「取引」だったり、「他人をいかに利用するか」ということだと思い込んでいるっていう。

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名越:そうそう。しかもね、厄介なのは、この感覚って、ほぼ無意識なんです。だから、口では「友情が一番大切ですよね!」と言いながら、自分よりもお金持ちや権力のある人としか付き合っていない人って、けっこうおられますよね。

そういう人は、言葉では「友情」とか「信頼」を熱く語るから、経験の少ない若者は、どうしても騙されてしまいがちです。

見分けるポイントは、やっぱりその人が実際、どういう人と普段付き合っているかを見るということですね。自分にとって益になる人としか付き合っていないとすれば、やはりメンターにするのは要注意だと思います。

人間を利用する人って、人間に対する興味がないんです。人間に対する興味がない人についていくのが、一番やばいですよね。

 

調子が悪い時に、信頼できる相談相手を一人でも多く作っておく

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――自分に自信がなかったりすると、他人の意見に影響されてしまい、「これが本当に自分のやりたいことなのか、やるべきことなのか」と自信がなくなってしまうことがあります。

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名越:僕もしんどい時期って結構定期的にあるんですけど、そういう時は、迷わず人に頼ります。結局ね、調子が悪い時っていうのは、自分で判断することはことごとく裏目にでる。それは感情的になっていることもあります。だから大事なのは、調子が悪いときに、信頼できる相談相手を一人でも多く作っておくことだと思います。

逆にいうと、自分が偏愛しているものがあって、心と身体の調子をそこそこ保つことができたら、「自分の軸」というのは、そうは簡単に揺らがないんです。たとえば文章を書いていると、ここはどうしてもこの言葉じゃないと嫌だ、とか、そういうことって、別に特別「これが自分のこだわりだ」と意識しなくても、自然に出てくるわけじゃないですか。

その軸が揺らいでいる時というのは、往々にして「身体の調子が悪い」んです。あるいは何か不安があって、心がぶれている。そういう時は、信頼できる人のところに走る。

 

どうでもいいことで影響を与えようとしてくる人は遠ざける

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しいたけ.:僕のなかで「ハワイおすすめ事件」というのがあって。はじめてハワイにいったとき、友人におすすめのお店を聞いたんです。で、そのおすすめに従ってハワイに行ってきて、その感想を伝えたら、「え、あそこにいったの? 今のハワイ通はあそこはいかないよ」って言われて。

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名越:(笑)。

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しいたけ.:えー? って思って。でも、ここには、ある種の社会の縮図があるような気がして。

つまり、みんな、他人を洗脳したいし、影響を与えたいと思っているんだなって。話の途中で「絶対」と枕言葉をつける人って「他人に影響を与えたい」人で、そういう人の言うことを、あんまり真に受ける必要はないよなって思って。他人は他人の人生に、責任を持てないから。

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名越:他人のことを、どうにかいじりたい人っていうのはいて、そういう「いじりたがり」は、遠ざけたほうがいいですよね。自慢話ばかりしたりするのも同じことですよね。他人に影響を与えたいから自慢話をする。他人に影響を与えたいというのは結局、自分がさみしいからで、一種の反射なんだろうと思うようにしています。

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しいたけ.:自分の軸を守るためには、そこでやりあっても仕方がなくて、あっさり「そうですね。ありがとうございます」と流すのも大事だと思います。

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名越:わかるわかる。「なるほどねー」みたいなね。どうでもいいことで影響を与えようとしてくる人を遠ざけておく。これも、「やりたいこと」を見つけるには大事なコツかもしれないですね。

 

 

—Profile—

名越康文 しいたけ 対談 占い タウンワーク  townwork
名越康文(なこし・やすふみ)
1960年、奈良県生まれ。精神科医。相愛大学、高野山大学客員教授。
専門は思春期精神医学、精神療法。近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同病院を退職。引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中。
夜間飛行よりメールマガジン「生きるための対話」通信講座「名越式性格分類ゼミ(通信講座版)」配信中。取材・依頼は株式会社夜間飛行(担当:板倉)まで。
担当:板倉
mail: itakura@yakan-hiko.com

 
 
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しいたけ. 
占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究するかたわら占いを学問として研究。2014年からウェブマガジン『VOGUE GIRL』で連載開始し、毎週更新の「WEEKLY! しいたけ占い」で注目を集める。現在は「note」で月間占いやコラムを発表し、作家として活動の幅を広げている。名前の由来は、唯一苦手な食べ物が「しいたけ」であり、それを克服したかったから。近著に『しいたけ占い 12星座の蜜と毒』『しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう』(KADOKAWA)、『anan特別編集 しいたけ.カラー心理学 2019 春・夏編』(マガジンハウス)などがある。

しいたけ.note:https://shiitakeofficial.com/
しいたけ.のブログ:https://ameblo.jp/shiitake-uranai-desuyo/
しいたけ.Twitter:@shiitake7919

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