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2017年02月13日

小澤廉インタビュー3 〜バトンでつなぐ「明日のつくり方」〜

小澤廉 タウンワークマガジン

3回に渡ってお届けしてきた小澤さんのインタビュー。最終回の今回は小澤さんのこれからについて。特技であるダンスとの出会いについても語っていただきます。最後はこのバトンが誰に渡るのかもお楽しみに!

全国大会3位が、本当に悔しかった

―デビュー作の『仮面ライダー鎧武』でも活かされていたと思いますが、特技はダンスだそうですね

ダンスには最初から興味があったわけではなかったんです。

中学の頃はサッカー部に入っていたんですが、顧問の先生が厳しくて校庭にボールが落ちていると1個につき10周させられるような感じだったんです。練習試合後のめっちゃ疲れている時に呼び出されて校外40周したこともあります。おかげで体力だけは学校で一番でした(笑)。

それで高校はサッカーの強い公立校に進んだんですが、そこがダンス部も強くて全国大会に行くような学校だったんです。それがきっかけでダンスを始めました。ジャンルでいうと、モダンダンス。集団でオブジェを作ったりするんです。

小澤廉 タウンワークマガジン
女性部員が多かったので、周りから女子に近づくのが目的じゃないかと思われるのが嫌で(笑)。だから結果を出すためにめっちゃ努力しました。朝練がないのに誰よりも早く行って、ずっと鏡の前で踊ったりして。

そもそも僕は人見知りで、男子とはすぐ仲良くなれるんですけど、女子と話すのは苦手。なのに女子が30人くらいいるのに対して、こっちは2人くらいしかいない(笑)。最初はもう全然だめでした。

それに同じ部活に入っていると、お互いに見えたくないところが見えてしまうというか…(笑)、だから恋愛対象から外れるんですよね。あの頃僕のことを女子目当てと言っていた後輩の男子に教えてあげたい(笑)。

小澤廉 タウンワークマガジン
―モダンダンスのどんなところに魅力を感じていたのでしょうか

みんなと一緒に協力しながらいい作品を作るっていうことは、やっぱりすごくやりがいがありました。大会が終わったあとにはみんな抱き合って泣いたりとかして。

勝ち負けじゃなく、それくらい本気で人と協力して作品を作ることとか、絆が深まることとかそういう大切な部分を学んだかな。今この仕事をするための準備だったのかなって思うくらい。

舞台の見せ方もそうですし、一人が和を乱しちゃうと作品が成り立たないということも学びました。

一時期、部員同士の関係がすごく悪かったことがあったんです。
うちの部はいつも全国大会で優勝だったのに、その時は3位。これまで先輩方も3位なんてとったことなかったから本当に悔しくて。何が悪かったんだろうって振り返るとやっぱりコミュニケーション不足だったんです。

これは今の仕事でもそうだと思っています。普段の生活っていうのは舞台上でも出てしまうし、お客さまも絶対感じとるものなんだなって。だから普段の生活も大事しないといけないと思っています。

大学生になって、デビュー作品でもある『仮面ライダー鎧武』の出演が決まったのもこのダンスの経験を買ってもらったという面があると思いますし、ここでの経験があるから今の自分があるなと思っています。

「世界平和」は子どもの頃から抱いていた目標

小澤廉 タウンワークマガジン
―大学在学中に『仮面ライダー鎧武』への出演が決まったのですよね

そうなんです。事務所に入って3ヵ月で奇跡的に!

信じられなかったですね。事務所の社長から「合格したよ」って電話がきた時も「俺なんかでいいのか」って思いました。

僕、オーディションでは「世界平和を目指している」って言ったんです(笑)。監督がそれを面白がってくれたのかも知れません。

これ、仮面ライダーのために目立とうと思って言ったわけではなくて、僕が本当に抱いていた目標なんです。

小澤廉 タウンワークマガジン
―世界平和とは大きな目標ですね

僕、出身は米軍キャンプのある神奈川県の座間市というところで、物心ついたときから米軍の飛行機が飛んでいるような環境で育ったんです。

授業や普通の会話が中断するくらい飛行機の音が本当にうるさくて!飛行機が飛んでくると、「あ、きたきたきたきた」みたいな感じでしゃべっていても会話を中断して、通り過ぎたら「…っでさぁ」って話し始めるんです。

だから軍隊とか戦争とかっていうものへの興味は強い方だと思います。でも座間の外に出ると、今は戦争なんてなかったことのようになっていて、それってなんかおかしいなって感じるんです。

本を読むと、戦争はなくならないものって書いてあることもあるけど、それでもやっぱり戦争はなくしたい。戦争のことを多くの人に目をそらさず考えてもらいたい。僕はそういう想いを持っている人でありたいし、そういうメッセージを多くの人に届けられる人になりたいと思ったんです。

もちろん、芸能の仕事をしてメディアに出るということは、多くの人に影響を与える責任を伴うと思うので、それに見合った人間になるというのがまずは目標ですね。

人としての魅力や生き方が自然と伝わる俳優になりたい

小澤廉 タウンワークマガジン
―これからどんな活動をされていきたいですか

できればもう一度、仮面ライダーにチャレンジしたいです!今度は変身する役がやりたい(笑)。

『仮面ライダー鎧武』では僕は唯一変身しない役だったんです。だから撮影現場に呼ばれる回数もほかの人より少なかった。

当時は右も左もわからない状態で演技力もなく、悔しい思いもいっぱいしましたし、今でも変身できなかったことを悔しいって思うんです。でも変身できなかった理由はもちろんはっきりわかっていて、それは自分の中でも納得しています。

だから舞台はもちろん、一回は戦隊モノで変身したり(笑)、より多くの映像作品に出演してたくさんの人に自分の姿を見てもらいたいですね。

小澤廉 タウンワークマガジン
就職活動をやめて芸能界を目指した僕の原体験には、中学から観るようになった映画作品があるのかなと思うんですが、その頃観た『十三人の刺客』に出演されていた役所広司さんは、今も憧れている役者さんの一人です。

渋いのに面白いこともできるっていうギャップがすごいと思います。チームワークの良さが舞台から伝わるのと同じで、役所さんという人としての魅力や生き方が画面から伝わってくるからなんじゃないかって感じるんです。

僕も、そういうものが自然と伝わる俳優になりたいですね。男らしくて尊敬されるような男、魅力的な人間になれるよう頑張りたいです。

◆気になる次のゲストは…?

和田雅成 タウンワークマガジン
次のゲストはいつも共演者を熱くさせてくれる和田雅成さん。熱いパスをくれるから、こちらも熱いパスを返そうと思える魅力があるんですよね。だからメッセージは「まさへ 自分が1番熱くなれる瞬間は?byれんれん」。どうかな?

小澤廉 タウンワークマガジン
女子と話すのが苦手だったにも関わらず、女性の多いダンス部に入り結果を出した小澤さん。これからも強い意志を持って目標に向かって前進されるのでしょうね!さて、次回ゲストは2月から上演される大人気の舞台『弱虫ペダル』にも出演される、俳優の和田雅成さん。こちらもお見逃しなく!

★次回掲載は2月20日(月)を予定。乞うご期待!

■Profile

小澤 廉 Ren Ozawa

1991年8月12日、神奈川県生まれ。2013年テレビ朝日『仮面ライダー鎧武』で俳優デビュー。
2016年ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助役で初舞台を経験。以降、TV、舞台を中心に活動中。
主な出演作品は、舞台『ダイヤのA』シリーズ主演:沢村栄純役、舞台『FAIRY TAIL』リオン・バスティア役、舞台『おそ松さん on STAGE~SIX MEN’S SHOW TIME~』十四松役、舞台『あんさんぶるスターズ!』主演:明星スバル役ほか。ダンスボーカルユニット『B2takes!』メンバーとしても活動中。

2017年1月22日よりレギュラーキャストとして日本テレビ系ドラマ『男水!』に平 光希役として出演中。

公式Twitter:https://twitter.com/occult_box
公式ブログ:http://ameblo.jp/a-s-ren
B2takes!公式サイト:http://b2takes.com/

撮影:田形千紘

撮影地:Toile de liberte (トワル ド リベルテ)

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