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2017年12月12日

俳優 相葉裕樹さんインタビュー『苦手なものも逃げずに取り組んでいたら、いつか武器に変わる』

相葉裕樹さん

現在、舞台を中心に活躍している俳優、相葉裕樹さん。ヒーローものや声優などを経験しながら、今は主にミュージカルで活躍。しかし、歌はむしろ苦手だったという驚きの発言が。それでもミュージカルをやり続ける理由や仕事観などをうかがってみました。

新しい現場で難しい課題を突きつけられたときは逃げ出したくなる

相葉裕樹さん
――相葉さんはヒーロー戦隊ドラマなどを経て、現在はミュージカル俳優としての活躍が目覚ましいですね。最新出演舞台『HEADS UP!/ヘッズ・アップ!』もファンからのラブコールによる再演が決まって。

再演はうれしいことです。初演が成功して、お客さまをはじめ皆さまから良いと評価する意見をだいたから再演できるわけなので。『HEADS UP!』はバックステージで働く舞台スタッフの奮闘を描いています。初演のときは、稽古をしながら「果たしてきちんと舞台裏を見せられるのだろうか」と不安になったこともありましたが、本番では、お客さまからの笑い声がたくさん聞けて、その不安を払拭してくれました。

――相葉さんが演じるのは、新人の舞台監督の新藤。ベテランスタッフや大御所俳優に囲まれて右往左往しながら舞台を作り上げていく役どころ。誰しも初めての現場に飛び込むことはありますから、不安を抱えながら舞台を作り上げようとする相葉さんの役どころに共感する部分が多かったです。

僕自身も初めてのことには臆病になりがちで、緊張しながら飛び込むことが多いので、新藤の気持ちはすごくよくわかります。突きつけられた課題に「こんなのできないよ…」と逃げ出しくなることも多々ありますし。ホント、逃げたくなるときってありますよね…。

求められるということは、自分が今、やるべきことだと思っている

相葉裕樹さん
――「逃げ出したくなる」としみじみ2回言いましたね(笑)。でも、すごくわかります。誰にも迷惑をかけないのなら、逃げ出したい仕事ってありますから。

まさにそれです。でも、仕事はひとりではできないですから、自分が逃げたら、必ず、周りに迷惑がかかる。だから踏ん張るんですけど、逃げずに立ち向かうと助けてくれるのも周りの方なんです。自分ができないことに対してアドバイスをくれたり、励ましてくれたり。きちんと自分からSOSを出すと、手を差し伸べてくれる人がいるので「教えください」と口に出すようにしています。

最初に歌の仕事がきたときも逃げたくてしょうがなかった。僕、もともと歌は苦手で、それなのに大勢の人の前で歌うなんて考えられなくて。

――苦手とまで言い切ることを、続けていらっしゃるのが不思議です。

続けられるのは、求められているからです。役者は求められないと、仕事がありません。歌う仕事をいただけるということは、自分が求められているし、やらないといけないことなんだろうなと。だから「頑張らないと!」と思うんです。

人との出会いのきっかけを逃さず、チャンスに変えること

相葉裕樹さん
――もともと相葉さんはダンスがやりたかったんですよね。

小学生のころ、自分もテレビに出て踊りたいと思っていたんです。そうしたら、はとこのお姉さんが「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に応募してくれて、芸能界入りしたんです…、というのはよくある話じゃないですか。僕、コンテストに落ちていますからね。

――えっ! そうなんですか!? よくあるパターンではなく。

最初は中学生のときに応募したんですが、一次、二次と順調に審査をパスして、雑誌掲載用の撮影までしたので「これは受かる、来年ぐらいにはデビューだ」と人生プランを考えていましたが落選。雑誌を見て、自分の写真が載っていなくて本当に悔しかった。

その後、高校に入ってダンスを始めて、仲間たちとストリートダンスを始めました。最初は誰も足を止めてくれなくて観客0なんてときも。でもある日、ストリートライブを紹介している人と出会って、僕たちをHPで紹介してくれたんです。そうすると、0人から10人、50人と増えて最終的には300人ぐらい集まるようになって。

――すごい影響力ですね。

ある程度、認知度もあがって、次のコンテストでは審査員特別賞を受賞して事務所が決まりました。その人と出会ったことで僕はこの世界に入れたと思っています。人との出会いはどこにあるか分からなくて、そのきっかけを見過ごさずにキャッチすることはすごく大切だと思います。

仕事の責任を果たすことは、学生時代では味わえない充足感が得られる

相葉裕樹さん
――相葉さんは出会いや、求められることを大切にして、今の地点に辿り着いたんですね。

そうですね。最初はダンスがやりたかったのですが、「ダンス以外はやりたくない!」というほどの頑なさはなかったので、求められるままに順応していったら「ここにいる」という感じかもしれません。

――相葉さんが思う仕事の楽しさってどんなところでしょうか。

責任を与えられることです。学生の方々は社会人になってから初めて「仕事の責任」を背負うことになると思うんです。仕事の責任とは、与えられた役割をしっかり果たす。もしくはそれ以上の結果を残すこと。文字にすると難しそうに感じるかもしれませんが、結果を残せたときのやりがいは学生時代では味わえない達成感を得られると思います。

 

■Profile
相葉裕樹(あいば・ひろき)
1987年10月1日生まれ、千葉県出身。2003年第16回「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」審査員特別賞を受賞。スーパー戦隊シリーズ「侍戦隊シンケンジャー」シンケンブルー(池波流ノ介役)で一気に知名度とファン層を広げる。映像、声優の他、近年は舞台を中心に活躍し『グレイト・ギャツビー』『レ・ミゼラブル』など。2017年には自身2冊目となる写真集「TRENTE」を発売。2018年には『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』『タイタニック』の出演が控える。

公式Twitter:@aibatchi

取材・文:中屋麻依子 撮影:曽我美芽

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