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2019年10月30日

仲村宗悟インタビュー『若い時は、乗り越えた未来を想像することが大切』

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork2019年に第13回『声優アワード』で“新人男優賞”を受賞するなど活躍中の仲村宗悟さん。音楽の道を目指して上京した頃の思いが詰まっているというデビュー曲について、さらにその当時のバイト経験について伺いました。

 

念願のアーティストデビュー。信じてくれた一人ひとりの“君”に感謝を込めて届けたい

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork——待望のアーティストデビュー、おめでとうございます!

ありがとうございます。今は声優として活動させていただいていますが、もともとは音楽がしたくて18才の時に沖縄から上京したので、アーティストデビューという夢が叶うのはとても嬉しいです。

——デビュー曲となる『Here comes The SUN』は力強い楽曲ですね。

いくつか候補があるなかで、さわやかで明るいメロディと、芯のある歌詞にビビッときてこの曲を選びました。歌詞にある“ずっと眠ってた夢が そっと目覚めたのは いつだって君が信じ続けてくれたから”というフレーズ。明るくてまっすぐな曲調だけど、それまでに挫折があったことや、順風満帆ではなかったことが感じとれるところが自分にも当てハマって特に好きですね。中でも“君”という言葉には、これまで僕を信じて応援してくださった方たちや、家族・友だち・スタッフさんなど、一人ひとりへの感謝をこめて歌いました。

——大自然の中で撮影された壮大なMVも印象的でした。

MVを撮ることは憧れの1つでした。人生で初めての経験だったので『自分が今ミュージックビデオを撮ってる!』という高揚感もあって楽しく撮影できました。壮大な自然と、アトリエでギターを弾いて歌う2つのシチュエーションがリンクしているのも見所なので、ぜひ見ていただけたらと思います。

——C/Wの『Rain forecast』は、表題曲とはまたテイストの違う曲ですね。

はい。ダウナーな感じの曲で、歌詞も“僕がここにいる意味はあるのかな?”という強烈なワードが入っていますが、最後は光を求めていけるものになっています。タイトルは訳すと雨予報。“予報”がつくことで、晴れに転ずる可能性を秘めているというところを大切にしました。サビでは、もがきの中にいる感情を表現したくて、必死で絞り出すように思いをこめて歌いました。

——3曲目はご自身で作詞作曲をされた『ゆらゆら』ですが、もともとあった曲なんでしょうか?

このシングルのリリースが決まってから作りました。この曲は自分自身でもあります。上京したけれど、なかなか音楽では芽が出なくて、それでも何かを探し続けて声優という職業=新しい光を見つけるまでの思いですね。現実が上手くいかなくて現状に足踏みにしていたとしても、電車に揺られて踏み出していくというイメージを描きました。

——歌詞に出てくる“「会いたいね」”が誰に向けての言葉なのかも気になりました。

それぞれに捉えていただければと思うのですが、会いたい相手は“未来の自分”なんです。時間は戻らなくても、ちゃんと自分の中で重なっていくものだと思うので。1つのストーリーとして描きたいものが書けたなと思います。作詞していただいた曲も含め、僕がどういう人間なのか、どんなことを考えているのかが感じてもらえると思うので、ぜひ聞いてほしいです!

 

スーパーで働いて、商品になるまでにはプロセスがあることを知った

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork——では、ここからはアルバイト経験についてお伺いします。

初めてバイトをしたのは高校2年の時ですね。遊ぶためのお小遣いがほしくて、友だちが働いていたスーパーでバイトをしました。青果担当だったので、店頭に出ている野菜の下準備をするんですけど、それまで包丁を持つことがなかったので新鮮でしたね。白菜を1/2に切ったり、キャベツを半分にして、ラップでまいてグラムで値段をつけて店頭に出したりしていました。

それまでは“商品”という意識でしか見ていなかったものも、スーパーに並んでいる段階で、誰かの手が加わっているというプロセスを知れました。あとは、そこで知り合った年代の違う人たちともご飯にいったりするのも楽しかったですね。

——初めてのバイト代は覚えていますか?

学校が終わってから週に2〜3回だけだったので、そんなに大きなお金ではなかったんですけど、1000円札をおばあちゃんに『これお守りにして』って渡したような気がします(笑)。

 

資格がとりたくて始めた介護のバイトを4年間続けた

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork——高校卒業後は上京されますが、東京でもバイトはされていますか?

はい。音楽の専門学校に行きながら、焼肉店、レストラン、デパ地下の惣菜店で働きました。一人暮らしだったので、まかないがあることが重要でした(笑)。その後、資格をとりたくて介護の仕事をしたのですが、そこでは最初のバイト期間と、契約社員の時期も含めると4年くらい働きました。

——介護の仕事内容について教えてもらえますか?

僕が働いたのは、ハンデを背負った方たちの介護だったのですが、在宅で、自分たちの意思でうまく体が動かせない方たちのお手伝いをする仕事です。言葉を出せない方もいらっしゃったのですが、ボードを押すと音を発してくれる機械もあったりと、基本はコミュニケーションをとることを一番に心がけていました。人と話すのは好きなので、仕事に慣れるのは早かったほうだと思います。

——そもそもコミュニケーションをとるのは上手だったのでしょうか?

いえ、そうでもないですね。小学生の頃は体も弱くて泣き虫で友だちも全然いなかったんです。でも、中学に入って自分から積極的にコミュニケーションをとるようになって変わりました。人って少なからず心の壁を持っていると思うんですけど、自分からその壁を作ってしまうと目には見えなくても相手は身構えると思うので、いつも自分の心はほどいた状態でいたいなと思っています。

——いくつかバイトは経験されていますが、新しい環境に飛び込むためのアドバイスをもらえますか?

僕が上京を決めたのは、もっと広い世界に触れたかったからなんです。学生時代は自然とコミュニティが生まれていたけど、どうやって人間関係を築いたのか覚えていなくて……。それを大人になって、誰も知らない場所でやってみるとどうなるのかな?と思って飛び込んだんですけど、自分から話しかけていくことで、どの職場も意外とすぐに馴染むことができました。

 

小さなことでも自分を“えらい!”と褒めてあげる。それだけで楽しく働けるようになる

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork——バイト経験を通して学んだことはありますか?

夢を追いかけながら一人暮らしをしていたので、バイトは生きるために必要なものでした。どのバイトも1年以上は続けたのですが、楽しいことだけではなかったし、キツイこともあったけど、その中で“自分でやりがいを見つけること”の大切さと方法を学べたのが一番大きかったです。

——その方法を1つ具体的に教えてもらえますか?

たとえば、お客さんがすごい笑顔で帰っていったとか、惣菜店で働いている時は1回でぴったりのグラム数をよそえたとか、そういう小さなことでいいんです。それが出来た時に心の中で“天才!”って言ってみるとか(笑)。今日はお米がうまく炊けて“エライ!”って褒めてあげる(笑)。そうやって小さな幸せを見つけられたり、自分のことを褒めてあげることで、自己肯定になるし、未来に進んでいこうという気力にもつながると思うので。

——楽しく生きるコツでもありますね。

仕事に関しても、乗り越えた未来を想像するとか、とにかく“苦しいだけ”という状況を作らないようにしています。

——お話をお伺いしていると、諦めない強さのある方だなと感じます。

ありがとうございます。しんどい時期を体験したからこそ“この状況を打破する他の方法がきっとある”と考えられるようになったのかもしれないです。今回のシングルは、当時感じた思いが詰まっているので、1つ1つの経験が大切だなと改めて感じています。

仲村宗悟 声優 インタビュー タウンワーク townwork

■Profile
仲村宗悟(なかむら しゅうご)

1988年7月28日生まれの沖縄県出身。中学生の頃にギターにのめり込み、高校卒業後、音楽の道を志し上京。 その後、友人の舞台を観劇したことがキッカケで声優を目指す。ゲーム『アイドルマスターSideM』の天道輝役に大抜擢。その後も『TSUKIPRO THE ANIMATION』(久我壱星役)を担当するなど活躍中。今作がアーティストデビューとなる。

◆仲村宗悟 Official Website:http://www.lantis.jp/nakamurashugo/
◆仲村宗悟 Official Twitter:@shugoAbc

企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:原 千夏

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