忍者カフェのバイトとは? 仕事内容、楽しいこと、きついこと、向いている人など実際に取材してきました
忍者カフェとは忍者に扮したスタッフが、ゲストをもてなすコンセプトカフェのことです。では、忍者のアルバイトはどのような仕事をするのでしょうか。秋葉原の忍者カフェ「秋葉原忍者喫茶 不忍カフェ万世城」で働くみすずさんに話を聞きました。
みすずさん/専門学校3年生 バイト歴半年
忍者カフェバイトの仕事内容とは
忍者カフェの仕事は大きく分けると、「カフェのホール」と「パフォーマンスを観せるアミューズメント」の2つの業務があります。
ホールの仕事
忍者カフェのホールは、一般的なカフェの仕事と同じく、お客様を席に案内して、オーダーを取り、配膳をします。フードはキッチンが担当しますが、ドリンクはホールが作ります。忍者カフェならではなのは、ドリンクやフードの提供時に、食事をさらに美味しくする忍法をかけて、お客様を盛り上げること。また、店頭で店の宣伝をするチラシ配りも行います。
・受付、案内
・オーダー
・ドリンクづくり
・配膳
・接客
・チラシ配り など
アミューズメントの仕事
アミューズメントは、忍者の世界観を楽しんでもらうためのパフォーマンスをする仕事です。チェキ撮影や板割り、手裏剣ダーツなどがあります。ダンスや歌などはいきなり行うのは難しいので、先輩について少しずつマスターしていきます。
・口上売(自己紹介)
・チェキ撮影
・ライブ(歌・ダンス)
・板割り
・手裏剣ダーツ
・ビジュアルポイ など
忍者カフェバイトの楽しいことろ
忍者の制服がかわいい!
私がこのバイトを選んだ理由のひとつが、この忍者の制服なんです。私の制服は紺色ですが、修行を積むと赤色になります。ネイルや髪色も自由、ピアスなどもOKなので、みんな個性的ですね。マスクも制服のひとつなので、メイクは目がポイントです!スタッフのみんなは同年代の女性が多いので、話も盛り上がり、仲良くなれます。
社会勉強になる
いろいろなお客様がいらっしゃるので、仕事や会社、趣味の話を聞かせていただけて、勉強になります。私は興味の範囲を広げるのが得意ではないのですが、普段、自分だけでは知ることができない世界を教えてもらい、世の中のことを知ることができてすごくいいなと思います。
忍者カフェバイトのきついところ
イベントはとにかく忙しい
誕生日や卒業などのイベントが開催されるのですが、その日はオープンからクローズまで大忙しです。階段が多いので登り降りも大変ですし、接客やドリンク、会話まで、スムーズにお店をまわすのに必死です。まだまだ経験を積んで慣れていきたいなと思います。
お客様と会話が途切れることも
お客様との会話が盛り上がるときはいいのですが、ときにはお客様との会話が続かなくなることもあります。そんなときは先輩忍者がさりげなく助けに来てくれます。
忍者カフェバイトに向いている人
なんでも興味関心を持って、お客様の話を聞ける人が向いているかな、と思います。たとえば、お客様が野球好きだった場合、「私、知らないんです、教えてください」と関心を持つと、お客様も丁寧に話してくれます。自分で話すのが苦手でも、だんだんと慣れていくと思います。逆に、お客様の話に興味が持てない人は難しいかも。あと、大事なのは笑顔ですね!
忍者カフェバイトの気になるQ&A
初めてでも大丈夫?
初めてのアルバイトでも大丈夫です。入店当初は1対1で先輩がついてくれて、どのように接客を行うのか教えてくれます。店内はオープンで見通しがいいのですが、注意するときは人目をにつかないところで、「次は、〇〇頑張ってやってみよう」という感じで、配慮してくれているのを感じます。
外国のお客様も多いって本当?
外国からいらっしゃるお客様も多く、最近は韓国などアジアからいらっしゃるお客様も増えています。メニューは日本語と英語表記を用意しています。英語ができればもちろんいいですが、スマホの翻訳機能などを使って会話しています。言葉は通じなくても楽しんでもらえるよう、精いっぱい接客しています。
ノルマはあるの?
うちのお店の場合は一切ありません。ただ、チェキ撮影や板割りなどアミューズメントは、自分にオーダーが入ればその分は歩合になります。
忍者の知識は必要?
忍者の知識はあったらあったで盛り上がると思うんですが、なくても大丈夫(笑)。お客様のほうが詳しかったりすることもあります。実は私は全然、忍者のこと知らなくて、「よくわからないけど、なんなら伊賀かな〜?」という軽い感じで話を盛り上げているんですが、そうやって楽しい会話にしていけるほうが大事だと思います。
ちなみに「みすずさん」って本名?
お仕事上の源氏名です。初出社のときに自分で5つほど候補を考えてもってきました。ただ、他の忍者と被らないようにとか、店長たちとも相談してこの名前になりました。みんな、自分の好きな源氏名をつけて“忍務”に励んでいます!
まとめ
忍者カフェは飲食店でもありますが、「お客様に楽しんでいただく」アミューズメント空間でもあることがわかりました。「秋葉原で働いてみたい」「かっこいい制服で働きたい」という人はぜひチャレンジしてみてください。
取材・文:嘉屋恭子 撮影:八木虎造
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。