コストコのバイトとは? 仕事内容、楽しいこと、きついことなど実際に働く人に聞いてみました
広い倉庫店内に数多くの商品があり、行くだけで海外の雰囲気があるコストコ。アルバイトしてみたいけど、「会員制なので実際どんな雰囲気なのかわからない」という人もいますよね。そこで、今回は実際に働いているアルバイトスタッフと倉庫店長に、仕事内容や楽しいこと、やりがい、大変なこと、きついこと、面接や採用のポイントなど、気になりどころを色々聞きました。
Mさん(大学4年生・22歳)/アルバイト歴4年
春原さん(Warehouse Manager、倉庫店長)
コストコの仕事内容とは
コストコの仕事は、レジ、品出し、会員対応、調理など、細かく16部門に分かれており、アルバイトは、アシスタント業務中心に配属されます。川崎倉庫店でも、全従業員約420人中、学生アルバイトは約20名程度で、さまざまな各部門で働いているそうです。
Mさん:僕は、レジ周りを中心に行うフロントエンド部門に所属しています。コストコには大学1年生からアルバイトを始め、ずっとレジ担当です。仕事はレジが中心ですが、手が足りないところがあれば、ショッピングカートの回収や、売り場に出て、空になった段ボールの整理(箱抜き)を行うこともあります。アルバイトを始めたばかりの頃は、何をしたらいいかわからなかったですが、とりあえずやってみる事を続けてたら、自分なりに動けるようになった実感はあります。
コストコのアルバイトで楽しい・お得なところ
ここからはコストコのアルバイトで働いてみて、実際に感じる楽しさやお得感について聞きました。
フランクにアイディアを出せる
コストコでは、学生のアルバイトから倉庫店長まで全員がお互いを下の名前で呼び合い、立場、国籍、年齢に限らず話しあえる環境を大事にしているそうです。
Mさん:学生のアルバイトだから、と発言しづらいというのはないですね。たとえば、僕の場合、レジの人数が少ないと感じたので、忙しい時間帯は2名置くべきだとレジ部門の管理職に提案したこともあります。何か問題があればお互いアイディアを出し合えるのは、仕事のしやすさに繋がっていると思います。仕事だけでなく、休日に社員さんたちとBBQに行ったり、アルバイト仲間と飲みに行ったり、フランクな雰囲気です。
会話力、英語力が上達する
コストコのレジでは、レジスタッフとお客様がカジュアルに会話をする場面がよくあります。買い物の点数が多く、レジ前にいる時間が長いので、家族連れや外国人のお客様と会話が弾みやすいのだそうです。
Mさん:レジでは、メンバー様(※お客様)と新商品の感想やデリ商品(総菜)のおすすめの食べ方など、色んな話をします。川崎倉庫店は外国のメンバー様も多いので、英語での接客も行います。もともと英語は好きで勉強していましたが、会話の中で分からないことがあればメンバー様に聞いたり、後で外国籍のスタッフに聞くこともあります。仕事で使う英語を日常的に学べる環境はありがたいですね。アルバイトを始めた頃より英語力もコミュニケーション力もアップしたと感じています。
学生バイトも福利厚生が利用できる
コストコは、学生バイトも全国一律で時給1500円からスタートします。一般的な社割ではなく、年会費無料で会員カード(エグゼクティブカード)を作ることができたり、様々な商品券(バウチャー)もあるそうです。
Mさん:BBQをするときには、コストコで材料を購入します。従業員以外に家族カード(ビジネスカード)も3枚無料で作れるので、僕の家族もガソリンを入れたり買い物をしたり活用しています。メガネ購入時の商品券もあり、クリスマスシーズンに配布される商品券とあわせて、ちょっといいメガネやサングラスを購入しています。
コストコのアルバイトで大変・きついところ
コストコは、多くのお客様が来店して賑やかな分、休日などはとても忙しいようです。実際、どんなところが大変なのかを聞いてみました。
ピーク時はとにかく忙しい
倉庫店ごとにピークは多少異なりますが、平日は10時から13時、土日はオープンから13時までと15時から19時くらいまでが忙しい時間帯で、特にクリスマスから年末年始は繁忙期だそうです。
Mさん:僕は、忙しいほうが楽しいと思っちゃうんですが(笑)、レジは最後にメンバー様が全員来るところなので常に忙しいです。大きな商品をレジに通すのは大変ですが、商品の点数が多いので、ミスしないように作業を続けることに気を遣います。
春原さん:休日は、平日と比べて来店人数が約2倍から3倍になります。1回の購入点数も通常のスーパーの4倍程度と多いので、レジ、店内の整備、ショッピングカートの移動など店内全体が忙しくなります。会社として繁忙期の忙しさは理解しているので、その時々で時給や福利厚生を充実させてスタッフに還元できるよう配慮しています。
商品数が多く、サイズも大きい
コストコに限りませんが、スーパーは取扱い商品が多いので、商品の場所を把握するのは大変です。コストコの商品は、サイズが大きく、箱売りもあるので、スケールの大きさならではの大変さがあるそうです。
Mさん:コストコは店内(フロア)が本当に広いので、全ての商品を覚えることは正直難しいです。メンバー様から買い物中に「どこにありますか?」と聞かれることもあるので、何となくどこにどんな商品があるか覚えておくと、接客にも生かせると思います。
春原さん:繁忙期のレジは、商品をレジ台に乗せて、ショッピングカートへ荷詰めする作業を続けるのはちょっとした筋トレです(笑)。開店前にフォークリフトを店内に直接入れて商品を配置するのもコストコならではかもしれません。飲料系や洗剤など重たい商品の補充も、専用のショッピングカートを使いますが、コツを掴むまで慣れが必要です。商品だけでなくショッピングカートも大きいので、駐車場に溜まったショッピングカートを移動させる際も結構な力を使います。
学生バイトの仕事や配属に関するQ&A
コストコで学生バイトの採用後の配属先やシーズナル(短期アルバイト)、フルタイムスタッフとの違いなどに関して、倉庫店長の春原さんに聞きました。
Q:担当する部門・配属の決め方は?
A:スタッフの配属は、事前に採用者の希望を聞くのではなく、部門ごとに人員が必要なところを確認して配属します。そのため、募集の時期によってアルバイトでも配属先が変わります。学生のアルバイトが多いのは、レジや接客などをするフロントエンドと呼ぶ部門、入会手続きなどをするメンバーシップ部門、総菜やパンなどの食品を扱い部門が多いです。
Q:学生バイトの募集方法は?
A:期間限定のシーズナルという短期アルバイトと、定期的にシフトに入る通常のアルバイト募集をしています。シーズナルは期間限定の短期アルバイトで、年に2回(年末年始とGW前後)、2週間、1か月、2か月限定などで募集していています。期間終了後に通常アルバイトに移行する大学生もいますが、そのときの状況によって異なります。
Q:学生バイトのシフトパターンは?
A:シフトは月1回、希望の日程を提出してもらいます。学業もあるので週20時間未満で土日中心のシフトをお願いしています。単位をある程度取り終わったら平日もシフトに入るという大学生もいます。
Q:勤務中の服装や髪色の指定は?
A:会社としてのルールはなく、倉庫店によって異なります。川崎倉庫店では髪の色や髪型などに指定はありません。服装は襟が付いていて動きやすいもので、機械やカートなどに巻き込まれたりしなければ自由です。ただし食品に関わる業務では、衛生面で影響がないようお願いしています。服装や髪の色を気にするよりも、来店されるメンバー様が欲しいサービスを提供することに注力して欲しいと伝えています。
アルバイト面接のQ&A
次に、コストコのアルバイト面接で見ているポイント、向いている人などを聞きました。
Q:面接で見ていることは?
A:未経験でも構いません。アルバイトの面接では基本的な受け答えができるかを重視しています。コストコのメンバー様は、コストコが好きで商品などについて気軽にスタッフに話しかけてくださる方が多くいらっしゃいます。そうしたメンバー様に楽しく買い物をしていただける接客ができそうな方かを見ています。
Q:コストコ好きの方が良い?
A:コストコ好きであるに越したことはありませんが、そこは考慮していません。実際、コストコが好きで応募する方もいますし、時給を魅力に感じて応募する方もいます。まずはコミュニケーション面を大切にしています。
Q:英語は必要?
A:アルバイトの採用では必須ではありません。外国のメンバー様が多い倉庫店では、仕事中にメンバー様から英語で話しかけられることもあるので、会話ができると楽しめると思います。英語ができなくても、上司や他のスタッフがサポートするのでご安心ください。
Q:面接での服装は?
A:私服でOKです。
まとめ
取材を終えた素直な感想は「楽しそうに働いてるな」でした。取材中も下の名前で呼び合い、撮影の合間に少し手が空くと、「落ち着かなくてつい体が動いちゃう」とMさんも春原さんも商品の陳列を整えていたりと、コストコに自然にコミットしている姿が印象的でした。
■取材協力
コストコ川崎倉庫店
住所:神奈川県川崎市川崎区池上新町3-1-4
営業時間:日~土 10:00~20:00
HP:https://www.costco.co.jp/