超人気TikTokクリエイター景井ひなさんにとって「推し活」とは？

TikTokのフォロワー数1000万人越えという、超人気TikTokクリエイターの景井ひなさん。最近はドラマやバラエティに出演するなど、活躍の幅をどんどん広げています。多くの動画をバズらせた景井さんが小さい頃から大切にしているのは、実は推し活（趣味）だそう。推し活の楽しさや、見つけ方のコツなどを聞いてみました。

人の推しに興味を持つと、自分の興味もどんどん幅が広がっていく

――TikTokで様々なジャンルの動画に挑戦しているので、趣味や推しを見付けるのが得意な印象がありますが、最近の推しは？

昔から推しているのは、洋服、ゲーム、K-POPアイドルですが、最近はサバゲ―や美味しい焼肉屋さん探し、アニメ、酵素も推していますね。

――推しが幅広すぎます！何がきっかけでこれだけ幅広いジャンルに興味を持てるのですか？

周りの人が好きだったり、おもしろいと言っているものがあると、自分が知らなかったものでも、すごく興味が湧いてくるんです。最近だと、通っているネイルサロンのネイリストさんがキャンプ好きだと話していて、私自身はキャンプに興味がなかったのですが、話を聞いているうちに楽しそうと思って、キャンプ動画を見始めました。そこから、サバイバル動画にいきついて、最近は無人島でサバイバルしている人たちの動画にハマっています。

――ひとつのものからどんどん派生して興味を持っていくから、推しが増えていくんですね。

そうなんです！だから、関わる人が増えれば増えるほど、推しも増えていく感じで。

推し活の最初の一歩は“のぞく”ぐらいでOK

――でも、自分が興味のないものにハマれるものでしょうか？

良い意味でこだわりを持たないようにしているんです。例え興味がなくても、見てみたり、やってみたりしたらおもしろいのかな…と思って一度はのぞいてみる。そこでハマらなければ、それでいいし、おもしろいと思ったらもっと知ればいいですし。

――“ハマる”と重く考えず、“のぞく”くらいの軽い感覚なんですね！景井さんの推し活の中で“ハマる”ほど好きなものはありますか？

小さい頃から洋服とゲームは特に好きです。子どもの頃から、お絵描きするときも洋服を描いていたり、父親とゲームをして遊ぶのが大好きでした。ゲームの魅力は攻略するために勉強するのもすごく好き。チーム戦だと自分のせいで負けてしまうのが嫌なので、上手な人のやり方を見て勉強したり、自分でも研究して攻略できたときは達成感があります。

ファッションの魅力は、自分の魅力も底上げできるところですね。自分に自信がないときでも、かわいい洋服を見つけたり、買ったときって「これを着たら、いつもより自信が持てるかも」と思えて前向きになれます！

推し活は毎日のご褒美でもあり、活力でもあり、自己表現でもある

――推し活が自分の魅力になるわけですね！

推し活をずっと続けていると、いつのまにか推しが自分を表現するものになっていて。私の場合だと「景井ひなといえば洋服が好きだよね、ゲームが好きだよね」と言われることも増えてきたので、好きなものがいつしか自分を表すひとつの表現方法になっているなと感じます。あと、推し活の「活」は活力でもあります！

――活動だけでなく活力ですか？

私、学生時代に結婚式場と中華料理屋と居酒屋の３つのアルバイトをかけもちしていたんです。なんでこんなにバイトをしていかというと推し活のため。バイト代で大好きなK-POPアイドルのライブに行って追っかけをしたり、大好きな洋服を買いたかったからなんです。学校とバイト3つのかけもちですごく忙しかったんですけど、どんなに大変でも「推しのため！」と思うと頑張れるし、それが生きる活力になっていて。

――推しのために働くという感じですね。確かにそうなると仕事も頑張れるかもしれません。それは、今でも同じですか？

同じです。欲しい洋服を買うために今でも仕事を頑張っているようなもので。ちょっと背伸びしたブランドの服を買って「これを買ったから、来月はこの洋服を買ったお金以上に働くぞ！」と自分のモチベーションを高めるようにしています。やっぱり推し活って自分のご褒美でもあるんですよね。最近、知り合いの方からすすめられてサバゲ―を始めたら、見事にハマったのですが、サバゲ―は丸1日お休みのときじゃないとできないので、「次の休日はサバゲ―をする」と決めて、仕事を頑張ったり。お休みまで待てなかったら、寝る前は推しの動画を見て楽しい気持ちになっています。毎日のご褒美としても推し活は欠かせません。

推しを見つけたいなら「自分が何をしているときが幸せか」を考えて

――推し活、すごく楽しそうなのですが、どうすれば景井さんみたいに推しをたくさん作れるのでしょうか？　推しを作るコツを教えてください。

自分が何をしているときが一番幸せかを考えることから始めてみてください！例えば、「美味しいものを食べているときが幸せ」なら、美味しいお店を見つけるのを趣味にすればいいですし、そこから料理が映える食器に興味が出てきて、食器集めが推しになるかもしれません。「インスタ用の写真を撮っているのが幸せ」だったら一眼レフカメラを買って、本格的に写真を撮るのもいいですし。もし、「寝るのが幸せ」であれば、もっと寝心地のよい枕や寝具を探してみたり、かわいいパジャマを集めてみたり。本当に小さなことでいいんです。自分が幸せと思うことを「もっと楽しくしよう」「もっと良くしてみよう」と考えるだけで、推しが見付けやすくなるかもしれません。

――最後に景井さんにとって推し活とは？

なくてはならないもの！推し活とはまさに自分自身だと思っています。

取材・文　中屋麻依子／撮影　八木虎造