Quizknock・伊沢拓司 & 鶴崎修功 presents「理想の通学路」
伊沢&鶴崎が共通してほしいのは大型書店・ユニクロ
■伊沢さん10選
■鶴崎さん10選
――最寄り駅から大学までの間に欲しいお店を書いていただきましたが、共通しているのは書店とユニクロとファミレスですね。
伊沢 大学はとにかく本が必要になるので、学術書をたくさん扱っている書店が欲しいですね。
鶴崎 書店は絶対に必要ですよ。それも品揃えが豊富な巨大書店が欲しい。僕は伊沢さんと違ってそこまで専門的な学術書は買わないんですけど、勉強したいと思ったときに今すぐ本が必要なことは多々あるので。
伊沢 授業を受けた後、「勉強するぞ!」ってモチベーションが上がっているときに買わないと、その後、買わなくなっちゃうんだよね。だから、授業を受けた後、すぐ行ける書店があると勉強のモチベーションが下がらずに参考書が買える。ユニクロはインナーウェアや下着が買えると便利。大学時代はサークルやら授業の発表の準備やらで大学に泊まり込むことが多かったら、洗濯するより買ったほうが楽で。特にエアリズムは最強。
鶴崎 僕はインナーよりもTシャツとか外で着るものが欲しい。服を買うのにわざわざ休日を潰したくないんですよ。学校に行く途中にあれば、ついでに買えるし。洋服がへたってきたなと思って、今度、渋谷に行ったらユニクロに寄ろうと思っても、その日は永遠に来ない…。
伊沢 つまりわざわざ行くのが面倒なんだな(笑)。昔、サークル活動中にシャツを汚しちゃって、その後バイトだったから汚れた服で行けなくて、必死にユニクロを探して新しいシャツを買ったことがあったな。突発的に服が汚れたときも大学の近くにあれば安心だし。
レンタルショップはクイズサークルの情報収集の場として最適
鶴崎 ファミレスは東大の学食が小さすぎて、ひどいときは学食の外まで並んでいたりするから、学生が大量に入れる巨大ファミレスが欲しいですね。
伊沢 東大の学食あるあるね(笑)。学食内で食べる場所がなくて、外の塀の上に皿を置いて食べている人がいるぐらいだからなぁ。ちなみに、鶴崎が選んだレンタルショップっていいね。確かに欲しいかも。
鶴崎 急に休講になって時間が空いたりするじゃないですか。そんなときにレンタルショップがあれば音楽を聴いたり、今流行りの音楽やアーティストが分かったりして情報収集にもなりますし。クイズサークルでクイズを考えるとき学問的なものはパソコンで調べれば作れるんですけど、エンタメ系のものってネットの情報だけじゃイマイチわからなくて。実際にレンタルショップに行って、今これが人気なのかとか目に見えてわかると納得して問題が作れるので。
伊沢 確かに。大学の近くで情報収集できる場所があるのはいいね。
鶴崎 情報収集で考えると、ここには書かなかったんですけど映画館があるのもいいですね。どんな映画が流行っているかわかるし、ポスター見るだけでも今、どの役者が勢いがあるのかもわかるし。
伊沢 鶴崎、映画好きなんだ。
鶴崎 いえ、僕、実は大学に入ってから1本も映画を観ていないですね。『シン・ゴジラ』とか『君の名は。』とか『ラ・ラ・ランド』とか話題作もまったく観ていません。
伊沢 マジか! 逆にすごいな、それで映画館が欲しいって言えるの。
鶴崎 だから大学の近くにあれば観るだろうと。まぁ、観るというか情報収集がメインになるかもしれないですけど。情報収集でいうとゲームセンターもその観点です。ゲームセンターでは大体クイズゲームをやるんですけど、これもサークル活動に生かせるなと。10分単位とかでできるから、空いた時間にサクッとできるし。
伊沢 クイズゲームは僕もやりたい。ゲームセンターって近くにないとちょっとした時間に……みたいな使い方ができないから。ただ、大学の近くにあるとダメになる学生もいるかもしれないけれど(笑)。
便利を追求する実用派の伊沢&情報収集マストなエンタメ派の鶴崎
――2人のセレクトを改めて見ると伊沢さんは実用系寄りで、鶴崎さんがエンタメ系寄りの店が多いですね。
伊沢 多分、僕が大学に近い場所に住んでいたので、学校と生活圏が一緒だったから実用系寄りになりました。だから、ドン・キホーテとかドラッグストアとか欲しくて。反面、鶴崎は大学までそこそこ距離があるところに住んでいるから。
鶴崎 だから僕は通学路にドンキやドラッグストアという発想はなかったですね。ロフトぐらいあったら文房具も雑貨も買えていいかなぐらいで。
伊沢 ドンキやドラッグストアは生活必需品だけでなくて、僕にとっては大学生活でも欠かせないお店。サークルや授業でポスターとか資料を作るときに、ペイントマーカーとか大判の紙とか必要になるんですよ。大体、作業するのは夜だったりするから、夜遅くでも買えるドン・キホーテは重宝する。ドラッグストアは箱入りの飲料とか安いじゃないですか。サークルや学祭の買い出しで安く大量に仕入れたいときに便利。
――伊沢さんがいかにサークルと学祭に力を入れていたかがわかるセレクトですね(笑)。ちなみに、鶴崎さんのPCパーツショップというのはどんなときに利用するんですか?
鶴崎 僕、秋葉原に行くと「ここで暮らせるわ」と思うほど、PC関連のアイテムが好きで。最近、PCを自作するようになったので、ますます興味があるんですよ。大学の友人がPCに強い人が多くて、大学の近くにあればみんなで一緒に見に行って「これがいい」「これは使える」とか情報共有しながら買えるなと。
伊沢 確かに急にパーツが欲しくなるときあるよね。
鶴崎 日常生活でも、何かの都合でUSBメモリとか欲しくなることありません?
伊沢 あるある。僕、自前のプロジェクターを持ち歩いてるんだけど、たまに端子が合わないとかあるんだよ。そんなときにサクッと買えるとすごくありがたい。
鶴崎 絶対、必要ですよ!PCパーツショップ。
バイトするなら情報感度が高くなったり、知識労働ができるバイト先
――鶴崎さんのPCパーツ愛が分かったところで(笑)、これまで出た中で自分がバイトをするならどこで働きたいか教えてほしいです。
伊沢 情報感度を高くしておきたいから書店ですね。どんな本が売れているか分かるし。大学の近くにあるなら、自分と同じ学部の後輩が来れば「この参考書がオススメ」と自分の経験や知識が生かせる働き方ができるし。レンタルショップでバイトをするのも情報感度が高くなりそう。
鶴崎 レンタルショップでバイトをすると、今、何が借りられているかリアルな情報が分かりますからね。個人的には「こんなマイナーなもの借りるんだ」みたいなマニアックな人に注目したい。
伊沢 レンタルショップでPOPを書くシゴトも憧れるな。以前、邦楽のフロアでPOPにこのCDと関連する洋楽のCDの情報が書いてあって、すごく興味を持ったんですよ。邦楽フロアから洋楽フロアに足を向かせるようなPOPを作れるなんてスゴイなと。それって、音楽に詳しいからこそできるシゴトだと思うんですよ。僕も自分の知識が生かせる知識労働がしたいですね。あとドンキもいいな。
鶴崎 ドンキだとどんな知識が身に付くんですか?
伊沢 どこに何があるかが分かるようになる。ドンキって必要なものを見つけるまでに時間がかかるじゃん。バイトすればフロアを熟知するから、客として店に来たときに迷わない!
鶴崎 僕はバイトするならPCパーツショップですね。パーツって素人が見ると一見同じように見えるけど値段が倍以上違うとかザラで。「何が違うの?」という疑問が働くことによって解決されるのがいいなと。働いているからこそ、詳しくなれるようなバイトがいい。だから、自分が好きなお店でバイトしたいんですよ。
伊沢 そうだよね。とにかく、今回は鶴崎のPCパーツ愛がわかったよ(笑)
■選んだお店とその理由まとめ(伊沢さん)
1.文具店
卒論や各種手続きで必要になる印鑑が買えるから
2.学術書がたくさんおいてある書店
勉強で必要になるから
3.自転車店
自転車通学だから壊れたときにあると便利
4.ユニクロ
泊まり込みのときにインナーや下着が欲しい
5.ネットカフェorスパ
泊まり込みのときにちゃんと寝たい
6.Wi-Fiがつながる店
PC作業するときに必要
7.ドラッグストア
買い出しで大量に安いものが必要なとき重宝
8.安い定食屋orファミレス
東大の学食が狭くて入れないから
9.ドン・キホーテ
夜遅くの作業で欲しいものがすぐに買える
10.キンコーズ
サークルで大型印刷するときなどに必要
■選んだお店とその理由まとめ(鶴崎さん)
1.書店(巨大)
どんな本が売れているか情報収集したい
2.ファミレス(巨大)
東大の学食が狭くて入れないから
3.ユニクロ
通学のついでに洋服も買いたい
4.和食レストラン
一人暮らしで栄養が偏りがちだから体に優しいものを食べたい
5.ロフト
文房具から雑貨までなんでも買えるから
6.PCパーツショップ
大学の詳しい友人と情報交換しながら買いたい
7.レンタルショップ
何か流行っているか情報収集したい
8.ゲームセンター
クイズゲームで情報収集したい
9.アニメイト
情報収集&ただ自分が好きだから
10.家電量販店
ひとり暮らしで何か必要なときに便利
■Profile
1994年生まれ、東京大学経済学部卒。高校時代に『全国高等学校クイズ選手権』を個人として初の連覇。クイズ番組『東大王』でも優勝を果たす。2016年に知識集団「QuizKnock」を創設しWEBメディアを運営、現在は株式会社QuizKnockCEO。書籍執筆やYouTuberなどの活動も行っている。
1995年生まれ、現在東京大学大学院数理科学研究科に在籍。東京大学クイズ研究会に在籍し「QuizKnock」でも活躍中。2016年にクイズ番組『東大王』にて優勝を遂げ初代東大王に輝く。現在も東大王チームとしてレギュラー出演中。
取材・文:中屋麻依子 撮影:八木虎造 イラスト:さじろう
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。