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2018年03月23日

俳優・須賀健太さんインタビュー『無難な仕事より、大変でも好きなものを選ぶほうが絶対に楽しい』


3歳で子役デビューし、12歳で日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞。輝かしいキャリアをもつ須賀健太さんですが、仕事を続ける中で立ち止まり、悩んだこともあったそうです。立ち止まったときの乗り越え方や、それでも今の仕事を続けている理由とご自身の仕事観、そして最新出演映画についても聞いてみました。

日本アカデミー賞の受賞で、いままで感じたことのないような充足感を得られた

――須賀さんは3歳で俳優デビューをしていますが、自分から「役者をやりたい」と手をあげたのでしょうか?

特撮ドラマが大好きで、よく見ていたんですよ。それで「僕もやってみたい!」と言ったのを親が「役者になりたい」と勘違いして劇団に入れたのがスタート。僕はただ、特撮に憧れていただけなんですけれど(笑)。

――子どもの憧れの気持ちを親御さんが具体的に形にしたんですね。

今となればありがたいですけれど(笑)。最初は習い事みたいな感覚で通っていました。周りの大人たちも優しいし、学校ではやらないようなことも教えてくれて刺激的だし。

――習い事で終わってしまう人もいると思うのですが、須賀さんがここまで続けられたのはなぜでしょうか?

12歳のときに『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』という映画で日本アカデミー賞・新人俳優賞を受賞したんです。そのとき、多くの俳優の方をはじめ、映画関係者の方が祝福してくれ温かい言葉をかけてくれました。それまでは、家族や友達から「観たよ」「おもしろかったよ」と言われることで満足していたけれど、受賞したことで、自分が知らないところで誰かが評価してくれることにいままで感じたことのないような充足感を得られたんです。

そして、この作品で監督から「演じるシーンを自分で考えて」と毎日宿題をもらっており、ただ言われたことをやるだけでなく、自分で作品を作ったという感覚も強かった。この2つの出来事が「演技をずっとやっていきたい」と思ったきっかけでした。

子役のイメージをぬぐいきれず、葛藤した日々

――12歳で役者を続けていこうと思い、現在、23歳になった須賀さんですがその間に“やめたい”と思ったことはありますか?

子役ならではの悩みは何度もありました。子役のイメージが浸透しすぎて、世間とのギャップが埋められずオファーが減ってしまった時期もあったんです。子どもの頃は注目されていても年齢があがるに連れて同世代の俳優も増えますから、役者としての個性をしっかりもっていないと埋もれてしまうこともあります。このまま仕事がなくなるのではという不安や、同世代の役者がいろいろな作品に出ていると「なんで、僕は出られないんだろう」と葛藤したこともありました。

――その葛藤はどう乗り越えたのでしょうか。

当時は高校生だったので、仕事のことは一旦置いて学生生活を楽しむようにしました。勉強に集中したので、わりと成績はよかったです(笑)。学生生活を楽しむにつれて、あまり仕事のことばかりを考えなくなっていました。そうすると不思議と仕事をいただけるようになり、今に至る…という感じですね。

この仕事の、「みんなが同じ方向を向いてものづくりしている時間」が好き

――単刀直入にうかがいますが、須賀さんは現在の仕事は好きですか。

好きです。演じることもですが、現場でたくさんの人が集まりひとつの方向を向いてものづくりに取り組んでいる時間が何より好きです。団結力を肌で感じられる仕事はなかなかないと思うので。その分、自分の演技や技術的な部分を向上させていかないと、いい現場にも呼ばれないので、そこは怠らないよう心掛けています。

――須賀さんのように好きと言える仕事に就くコツを教えてください。

「嫌だな」と言いながら仕事をするのは違うと思うんです。もちろん、仕事ですから楽しいだけでもない。好きだからこそ、それを仕事にするには責任や辛さを背負わないといけないと思いますし。あまり興味がないけれど無難な仕事を選ぶより、多少大変だけど好きなものを選ぶほうが絶対に楽しい。ハイリスク・ハイリターンの覚悟で選べば、必ずよい結果がでると思っています。

 

■Profile
須賀健太(すが・けんた)
1994年10月19日生まれ、東京都出身。1998年子役デビュー。ドラマ『人にやさしく』映画『ALWAYS 三丁目の夕日』『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』に出演。近作では映画『ちょっとまて野球部!』、演劇『ハイキュー!!“はじまりの巨人”』などがある。

公式Twitter:@suga_kenta1019

取材・文:中屋麻依子 撮影:八木虎造

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