本田剛文(BOYS AND MEN)インタビュー『壁にぶつかった時は、失敗しても“次に成功する方法”を考えることが大切』
愛知県・名古屋発、昇竜の勢いをみせるエンターテイメント集団BOYS AND MEN(通称“ボイメン”)のメンバーである本田剛文さん。唯一のバイト経験だというハンバーガーショップでのお話を中心に、仕事をするうえで大切にしていることなど人柄が垣間見られるお話を伺いました。さらに、12月19日にリリースされるベストアルバム『ボイメン・ザ・ベスト』について、新曲を中心に制作エピソードを伺いました。
ベスト盤に収録された新曲は“ボイメン”の自己紹介ソング!
――12月19日リリースの『ボイメン・ザ・ベスト』は、集大成といえる1枚ですね。
「ボイメンを知ってもらうための最強のドリルになりました。ボイメンの“テッパン”といえるところは押さえているので、僕たちをあまり知らない方には、これを聴いて知っていただけるし、いつも応援してくださる方にはその時その時に思いをはせながら聴いていただけると思います」
――『ベスト』ではありますが、新曲も収録されていますね。
「新曲もすごくいいんです。「BOYS AND MEN夜露四苦」は、ヒャダインさんにボイメンの自己紹介ソングを作っていただいたんですけど、ヒャダインさんにわざわざ名古屋に来ていただいて、個人面談ではなく、みんなそろってのミーティングをしました。『こいつはこんなところがあるんですよ!』ってわいわい話したことが元に歌詞が生まれているんです。『あるある』って自分たちでも笑えるような歌詞になっているし、漫画で言えば最初のページに出てくる『登場人物紹介』みたいな感じです」
――「男気・夢・音頭」のMVもボイメンらしさがあふれていました。
「僕らっぽいですよね。ハッキリ言って暑苦しい最高の1曲です(笑)。ほかの曲も含め、アツい曲が多いし、少々胃もたれしそうなラインナップではあるんですが、そのぶん思いはしっかり伝わるんじゃないかなと思います」
“夢は諦めなければ必ず叶う”そのスローガンを信じてきたからこそ叶う大舞台
――そして、ナゴヤドーム(2019年1月)でのライヴも近づいてきました。
「楽しみです。夢に見てきた舞台なので、どんな楽しい時間にしようか、皆さんにどうやって笑顔になってもらおうかとワクワクしています。グループを始めた頃は、ステージに立つ僕らよりお客さんのほうが少ないっていう状況もあったんです。それでも当時から『ナゴヤドームにいつか立つんだ』って自分に言い聞かせるように言っていて。おそらく関係者の皆さんや周りの方は“何をデカいこと言ってるんだ”って思ったと思うんです。大風呂敷も大風呂敷ですからね(笑)。でも、そこを僕らは信じ続けて、ファンの方も信じてくれて、ここまで心折れずにやってこられて本当によかったと思うし、そういう積み重ねが今につながったのかなと思います」
――「無理だ」とか「できない」を言わないのがボイメンのすごいところですよね。
「いや、無理なこともありますよ(笑)。でも、“夢は諦めなければ必ず叶う”っていうのをスローガンにしている以上、僕らが諦めるわけにはいかないですし、その言葉は嘘じゃないっていうのを証明したくてずっとやっているので、絶対に『無理だ』とは言えないですよね。その僕らの言葉に呼応してくれたファンの皆様に何より感謝しています」
手順は決まっているけど、そのなかでも“映える”ハンバーガーを作るのに熱中してた
――では、ここからはバイトのお話を伺いたいのですが、バイト経験はありますか?
「ちょうどボイメンを始めた頃、大学にも通いながらハンバーガーショップで半年ぐらいバイトをしていました。僕にとって唯一のバイト経験ですね」
――そこに決めた理由は?
「近所で募集していたんです。ハンバーガーを作るのは楽しかったですね。具材自体は一緒だし、ちゃんとタイマーがついたマシンでパンや肉を焼くので、どの人が作っても手順さえ間違えなければ一緒といえば一緒なんですけど、その中でもできるだけメニュー表に載っている写真のハンバーガーに近いもの、写真通りの“映える”ハンバーガーを作りたくて、そこは必死になっていましたね。“どうやったらこのこんもりした良い感じになるんだろう”って日々研究しながらやっていました(笑)」
――経験を重ねるうちにできるようになったんですか?
「ある程度は。ベテランの方もいらっしゃるので、そういう方の手際の良さを見るとまだまだだなとは思ったんですけど、“意外といい感じだぞ”くらいまではいきました」
――イメージとしては、本田さんは新しい環境にもスッと入っていけそうに思うのですが、そこではいかがでしたか?
「実は僕、根は人見知りなので馴染むのにはけっこう時間がかかるんです(笑)。ただ、そのバイトは、周りの方に恵まれていて、みなさんホントに仲良くしてくださったのですぐ馴染めました。幅広い年齢層の方がいらっしゃったので、そういういろんな方とお話できたのもいい経験だったなと思います」
バイトで感じたのは時間の大切さ。それはライヴを観に来てくれるファンへの感謝にも通じてる
――バイトをしたことで学べたことは?
「時間の大切さを学びました。そこのハンバーガー屋さんは、注文が入ってから作るんですけど、お客さんとしてはファストフード店だから、おいしいだけじゃなくて注文してから早く出てくるということも求めているわけですよね。ハンバーガーの料金をいただくわけですけど、それを待っている“時間もいただいている”という感覚でした。それは今も大切にしていることなんですけど、僕らのライヴにお客さんが観に来てくれるっていうのは、お客さんが時間を割いてくれているわけだから、それは忘れちゃいけないと思うんです。ライヴの2時間なら2時間。行き帰りの時間を合わせたら何時間も費やして、その時間を僕らにくれているというのは大きなことだと思っています」
――仕事への意識という意味では大事なポイントになりますね。
「本当にそう思います。だって、2時間あったらいろんなことができますよ! それを僕らに使ってくれてるわけですからね」
“プロ”である以上、自分たちの意見も反映しつつ、まずは求められていることに応えたい
――そんな本田さんが今、仕事と向き合ううえで大事にしていることは?
「僕らは、まだ端くれの端くれだとは思いますけど、“プロ”である以上、求められているものを提示したいという思いはあります。僕たちなりに“ボイメンってこういうチームです”“ボイメンってこういう面もあるんです”っていう、自分たちが打ち出したい一面もあるんですけど、大前提としては“求められているものを出したい”。ただ反対に、それだけでもダメなので、そのさじ加減はすごく難しいなと思います」
――ボイメンの皆さんは、場面場面で求められるもののふり幅も大きいように思います。
「そうですね。その場所ごとに求められるものも違うし、その“求められるものが得意分野じゃなかった時にどうする!?”みたいなことは多々ありますね(笑)。“仕事って難しいな”って9年目に入ってようやく思うようになりました」
――意識の変化があったんですね。
「そこまで大げさではないんですけど、今までよりも真剣に考えることが多くなった気がします。でもそれは今の段階で僕が思っていることで、来年の今頃はまた全然違うことを言っている可能性もあるんですけどね(笑)」
仕事は一人では成立しないからこそ“ありがとう”の一言を怠らない自分でいたい
――ちなみに、壁にぶつかった時の切り替え方法はありますか?
「手ごたえをつかめなかった仕事の後はヘコむこともあるんですが、そういう時は“次に上手くやるにはどうしたらいいのか”というのをできるだけ考えるようにしています。失敗のことを考えるよりは、次に成功する方法を考えることを大事にする。これは常々、事務所の社長に言われている言葉でもあるんです」
――前向きになれる言葉ですね。
「はい。“できない理由を考える時間があったら、うまくやる方法を考えろ”っていうことは常に意識しています。あとは、仕事は一人では成立しない。お客さんという存在がいて、関係者の皆さんがいて、関わってくれるすべての人への感謝の気持ちを忘れたくないという思いは常にあります。以前、もっと無名だった頃に番組でご一緒した先輩に「ありがとう」と言われたことがあって。そういう先輩たちの姿に感銘を受けたので、いつまで経っても「ありがとう」のひとことを怠らない自分でいたいとなと思っています」
本田剛文 (ほんだ たかふみ)
2010年に結成された東海エリア出身・在住の10人のメンバーで構成されたユニット“BOYS AND MEN”(通称ボイメン)のメンバー。トレードマークである学ランを身に纏い、歌・ダンス・芝居だけでなくミュージカルなどもこなすエンターテイメント集団。
2019年1月14日には、結成当初から目標にしていた念願のナゴヤドームでのライヴが決定している。
◆BOYS AND MEN OFFCIAL SITE:https://boysandmen.jp/
◆BOYS AND MEN Official Twitter:@BOYSANDMENinfo
企画・編集:ぽっくんワールド企画 撮影:河井彩美 取材・文:田部井徹
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