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2019年10月18日

俳優・押田岳さんインタビュー「焦った時ほどアンテナを張って、吸収したことが自分の活力になる」

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork1st写真集「岳歩-がくふ-」をリリースする押田岳さん。香港で撮影された作品に込めた思いや、まもなくデビュー3周年となる俳優業への仕事観を伺いました。

 

山を登るように人生を歩みたいという思いでタイトルをつけました

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork

――写真集の出版おめでとうございます! ロケ地の香港はご自分でリクエストされたんですよね。どんな場所でしたか?

東京は、自分は自分、人は人みたいな“個”の集まりといったイメージがあるんですけど、香港は“個”というより集団で生きている感じがして、とても居心地がよかったです。東京と同じように大都市でありながら、どこか歴史を感じさせる場所で暮らしている人たちと交流してみたいという思いがあって香港を選んだんですけど、イメージ通りの素敵な場所でした。

――写真集の「岳歩」というタイトルもご自分でつけられたそうですね。

“岳”という名前にどんな意味があるのかを父に尋ねたことがあって、「山のように大きな男になってほしい」という思いでつけたと聞いたんです。それがずっと頭に残っていて、これからも山を登るように人生を歩んでいけたらいいなということが一つ。そして、俳優は音楽家と同じで表現をすることが仕事なので、音楽の”楽譜”にもちなんでタイトルをつけました。

 

作品を観た人に勇気や元気を与えられるような存在になりたい

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork

――まさに押田さんが22年間、歩んできた道を表すようなタイトルですね。

いい意味でも悪い意味でも、真面目で、周りの大人たちから『よく頑張ったね』と言われるような人生だったんですが、それじゃダメだと最近、考えるようになって。面白みに欠けるというか、これまでの人生はめちゃくちゃ普通だったんですよ。

――普通じゃいけない……と。

面白さをもっていないとダメだと気づいたんです。僕の仕事は、作品を見た人に勇気や元気を与えられる存在でいないといけない。となると、自分の哲学をしっかり持ってなきゃいけないと。今まで、決まった枠の中にパズルをはめていくような人生だったんです。それをきちんと全部埋めていく努力をしてきたのですが、これからは枠をはみ出すことも人生に必要だと考えています。

――はみ出してみたいと考えるようになったキッカケがあったんですか?

昔から、映画を観ることが僕の燃料になっていたんですが、大学受験の時にとある作品を観て、今まで以上に頑張ろう、そして、僕もそんなふうに思わせる立場になりたいという気持ちが芽生えてきたんです。

――ちなみにその作品とは?

「永遠の0」です。それまで、戦争モノをあまり観たことがなかったんですけど、僕と同世代の若者たちが必死に何かを守ろうとしている姿に勇気づけられ、僕も誰かに影響を与えられる仕事をしたいと思うようになりました。

 

就活を終えた友人たちを見て、参考にしたいと思った

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork

――確かに、自分の生き方や今後の人生について考えさせられる作品です。押田さんは今年で22歳ですが、同世代のみなさんは就活を終えている人も多いですよね。

友人たちの体験談を聞くとスゴイなって感心して、同時にみんなを尊敬しました。就職するということは、自分の道を固めることじゃないですか。正直、僕はまだ固めたくないという思いもあるし、いろんな経験をしてみたいから役者という職業を選んだんです。友人たちを見ていると、内定を勝ち取った子は自分のことがちゃんと見えているというか、自分のいいところはここで悪いところはここだから、どう活かせばいいということをちゃんと理解している。そんなところは僕も参考にしたいと思いました。

 

まもなくデビュー3周年。“やるしかない精神”が身に付いた

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork

――自分を客観視できることは強みになりますね。押田さんもデビューからまもなく3年ですが、何か変化はありましたか?

いい意味でも悪い意味でも自分を信じなくなりました。昔は周りの意見を受け入れない人間だったんです。でも、役者の仕事を始めて、自分という人間がどれだけ小さい枠の中で生きてきたか、どれだけ小さな価値観の中で生きてきたかを思い知って、もっといろんな世界を見たい、いろんな人の意見を聞かなきゃと思うようになったんです。また俳優の仕事をするまでは、何かを始めるときには計算と準備をきちんとして、イケると確信してから行動に移していたんです。けれど、このままじゃ成長できないなと。デビューしてから3年経って、とりあえず走ってみようという“やるしかない精神”が身に付きました。

――それはどなたかの影響なんでしょうか?

父からは常に「ごちゃごちゃ言ってないで、とにかくやれ」と言われます。ただ「やれって何を?」っていつも言い合いになっちゃうんですけど、本を読むとか旅に出るとか、行動しないことには答えは見つからないんだろうなって。

――悩みを抱えた時などもお父様に相談したり……。

大学の友人に相談するんですけど、やはり、父親の存在が大きいかな。今までは父とそんなにケンカをしたことはなかったんですけど、僕が「仕事で俺は今こういう立場で、こういうことをやりたいと思っているのにうまくいかない。俺のほうが正しいでしょ?」って相談すると、「それはお前がいけない」とはっきり言ってくれて、そのことが原因で口論になったりします。僕より何十年も長く生き、仕事をしている父からすると、僕の考えは甘いんだそうです。というと、一見不仲のようにとられがちなんですが、僕が役者になってからは父とコミュニケーションをよくとるようになったので関係はよくなりました。

 

面白い日本をつくり上げるために同世代と頑張りたい

押田岳 岳歩 写真集 俳優 仮面ライダー ジュノンボーイ インタビュー タウンワーク townwork

――人生の先輩からの助言は貴重なものですね。この3年間の中で、驚いたことや戸惑ったこともあったかと思いますが…。

自分が持っているカードでは通用しないということですね。今まで努力してきたことが役に立たないわけじゃないんですけど、それだけじゃ生き残っていけないと感じました。上を目指すには他人とだけじゃなく、今の自分とも闘わなきゃいけないと思いました。

――「通用しない」と実感した時は落ち込みましたか?

落ち込むというより、現状を認め、先へ進むためにシフトするにはどうしたらいいかをずっと考えています。どんなにキャリアを重ねても、それ以上の力を持っている人が必ずいるわけですし、そこを乗り越えるために次に行動すべきことをやらなきゃと、自分にエンジンをかける方法を終始考えています。きっかけは何でもいいんです。大学受験の時はたまたま「永遠の0」を観てやる気が出た。そういうヒントを見つける作業を頑張ればいいのかなって。焦った時ほどまわりにアンテナを張って、吸収することが今後の自分の活力になるんだと思います。

――最後に、同世代のみなさんへメッセージをお願いします。

メッセージというにはおこがましいんですが、これからの日本は僕らの世代が作っていくわけじゃないですか。だから、一人一人がやりたいことに向かって全力で挑戦して、各業界で活躍できるようなってから、またみんなで助け合って、面白い日本にできたらいいなって。上の世代からは「面白い」と言われ、下の世代からは「あんなふうになりたい」と憧れられるような存在になれるよう、一緒に頑張っていきましょう。

 

プロフィール
押田岳(おしだ・がく)

1997年4月9日、神奈川県生まれ。2016年「第29回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞し、芸能界デビュー。2017年「FODオリジナルドラマ『ぼくは麻里のなか』」でドラマ初出演し、2018年「仮面ライダージオウ」に明光院ゲイツ/仮面ライダーゲイツを演じ、話題に。早稲田大学人間科学部在学中。

◆押田岳OFFICIAL SITE:http://www.evergreen-e.com/profile/?pid=oshida_gaku
◆押田岳OFFICIAL Twitter:@gaku_oshida
◆押田岳 OFFICIAL Instagram:@oshidagaku

 
編集:ぽっくんワールド企画
衣装:YOHJI YAMAMOTO/ヨウジヤマモト
撮影:河井彩美
取材・文:荒垣信子

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