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2018年03月13日

大学院とは?進学を決断する前に考えたいメリット・デメリット

大学院とは
大学卒業後の進路の一つである大学院は、簡単に言うと、大学で学んだ知識や理論を応用して、さらに踏み込んだ学術的な研究を行うところです。大学院というと、大学教授や研究者を目指すコースというイメージがありますが、理系の場合は特に、大学院に進学して専門的な知識やスキルを身に付けたほうが就活の際に有利ともいわれます。
とはいえ、大学院への進学は人生に少なからず影響を与えることが予想されるため、自分は大学院に進むべきかどうか、よく考えてから決断するのが良いでしょう。
この記事では、大学院進学を検討するときに役立つ情報をお届けします。
 
【目次】
1. 大学院の主な種類
2. 修士課程と博士課程の違い
3. 大学院進学のメリット・デメリット
4. 大学院入試の主な種類
5. 「なぜ大学院へ進むのか」を明確にしてから、進学の決断を
 

大学院の主な種類

大学院とは
ひと口に大学院といっても、いくつかの種類に分けられます。ここでは、主な種類をご紹介します。

学部を持つ大学院

学部を持つ大学院とは、例えば文学部の研究機関「文学研究科」、理学部の研究機関「理学研究科」のように、基礎となる学部組織がある大学院のことです。大学の学部、いわゆる学士課程で得た知識を発展・応用させながら、さらに高度で専門的な研究や教育を行います。

独立研究科

学部を持つ大学院と異なり、基礎となる学部組織を持たないのが独立研究科です。多彩な学部の卒業生を受け入れ、各人の専門性を融合させながら、新しい研究ジャンルを生み出したり深めたりできる点が特徴的です。
例えば、ビジネスをテーマに構想力や戦略的思考を培うことを目指す「ビジネスデザイン研究科」、国際的視野を持ってエネルギー問題や環境問題の解決に取り組む人材育成を目指す「エネルギー科学研究科」などが該当します。

大学院大学

大学院大学は、学部のある大学を持たない大学院だけの機関です。独立大学院とも呼ばれます。日本の民主的統治や政策立案のプロ育成を目指す「政策研究大学院大学」などが知られています。

専門職大学院

研究に主眼を置くのではなく、高度で専門的な能力を磨いて実務の場で活かせる「高度専門職業人」の養成を目指す大学院です。例えば、法律家を養成する「法科大学院」、教員を養成する「教職大学院」などがあります。
 

修士課程と博士課程の違い

大学院とは

学部を持つ大学院には、修士と博士の2つの課程があります。ただし、大学院によって課程の設置の仕方が異なるなど、少々仕組みが複雑です。両者の違いを整理しておきましょう。

修士課程とは

修士課程設置の目的は大きく2つあります。
1つは、広い視野からより詳しく、深みのある知識を授けること。もう1つは、専攻する分野の研究能力を磨き、専門性が求められる職業で力を発揮する人材を育成することです。
標準の修業年限は2年で、修了すると「修士」の学位を取得できます。

博士課程とは

博士課程設置の目的も主に2つあります。
1つは、専攻する分野において自立した研究者として研究活動を行うこと。もう1つは、高度な専門業務に就くために必要とされる修士以上に卓越した研究能力と、その基礎を築く学識を身に付けることです。
標準の修業年限は5年で、修了すると「博士」の学位が授与されます。

ちなみに博士課程には、修業年限の5年を前期課程2年と後期課程3年に分ける「区分制博士課程」と、区分しない「一貫制博士課程」があります。区分制博士課程には「前期2年を修了すれば修士として見なす」という規定がありますが、一貫制博士課程にはそのような規定はなく、学んだ2年間は、あくまでも5年のうちの2年という捉え方になるので注意が必要です。

大学院進学のメリット・デメリット

大学院とは
ここでは、大学院進学のメリットとデメリットについて取り上げます。進学を決断する前に、よく考えてみましょう。

大学院進学のメリット

高い専門性が身に付く
大学の学部にも専攻はありますが、どちらかというと知識を網羅する授業が行われることが一般的です。一方、大学院は研究テーマを絞って、集中的に思考を深められる場所です。その分、確実に高い専門性を身に付けることができます。

就職の選択肢が増える
大学卒業を上回る高度な専門知識を身に付ければ、おのずと就職の選択肢が増えます。特に理系で有名企業の研究職を志す場合は、大学院修了が求められることがあります。もちろん、学士でも企業の採用はありますが、職種は事務職や営業職が中心です。
文系の場合も、経営学修士(MBA)を持っていると、コンサルティング会社やシンクタンクなど高度な専門知識が求められる職種に道が開けます。

初任給が高い
大卒よりも大学院卒のほうが、初任給をたくさんもらえる傾向があります。厚生労働省が公表している「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」によると、大学院修士課程修了の初任給は23万3400円で、大学卒は20万6100円と、2万7300円の差があります。大学院修了のほうが年齢が高いのと、専門的な知識や技術を提供することへの報酬が上乗せされることが理由と考えられます。

【引用】
「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/17/index.html

大学院進学のデメリット

社会人デビューが遅れる
大卒で就職した人に比べると、大学院卒の人が社会人になるのは早くても2年後。大学院で得た知識や経験は得難いものですが、社会人としてのスタートは遅れます。
大学院卒の人が社会人1年目のとき、大卒の元同級生たちはすでに社会人3年目。責任のある仕事を任される人、転職してキャリアアップする人、起業する人など、社会経験の差が表面化します。2年、長ければ5年以上となる社会人デビューの遅れをどう捉えるか、よく検討しておきたいところです。

学費がかかる
国公立か私立か、文系か理系かでも金額が異なりますが、大学院で学ぶためには、相応の学費が必要です。さらに、自宅外から通学するなら家賃などの生活費もかかります。
ただし大学と同様に、必要に応じて奨学金を利用できます。大学院への進学を希望するのであれば、学費や生活費など、院生活でかかる費用を試算し、賄い方を検討しておきましょう。

勉強がハード
所属する研究室にもよりますが、研究や実験に追われるハードな日々を送る覚悟が必要です。特に理系の場合、実験で朝から晩まで研究室にこもりっきりになることも珍しくありません。レポートやプレゼンの準備、論文作成のほか、指導教授の授業の手伝いやアシスタントに時間を割かれることもあります。学会で発表をすることもあり、また英語で書かれた学術論文を見る機会も増えますので、英語力を高めておく必要もあります。

大学院入試の主な種類

大学院とは

最後に、大学院が実施する入学試験についてご紹介します。大学院進学を希望する人は、それぞれの試験に合わせた対策を立てましょう。

一般入試

大学を卒業見込みの人、大学を卒業した人が受けられる試験です。一般的な試験の内容は、外国語・専門科目の筆記・書類審査・面接で構成されています。
大学院によっては、過去の試験問題が入手できて、試験対策に活用できるところもあります。

推薦入試

基本的には、大学の学部で優秀な成績を修めた学生が、その大学の大学院に進学する際に利用できる制度です。また、要件を満たせば、学外からの推薦を受け付ける大学院もあります。

AO入試

AO入試のAOとは「アドミッションズ・オフィス」の略で、入学希望者の人物像を学校が求める学生像と比較して合否を決める方法です。大学入試ではおなじみですが、大学院入試でも採用しているところがあります。
多くの場合、書類審査と面接で選考されます。研究室が求める人物像に適しているかどうかが、合否の判断材料となります。

社会人入試

いったん社会に出た人を対象とした入試です。試験内容や方法は大学院によって異なります。筆記試験を課さないところもありますが、とはいえ簡単に合格できるわけではありません。応募時に提出する研究計画書の内容などを通して、熱意・知識・人物像などが判定されます。

「なぜ大学院へ進むのか」を明確にしてから、進学の決断を

大学院の進学にはメリットとデメリットがあります。大学院進学を考える場合は、そうした点を踏まえた上で、自分が「大学院で何をしたいのか」「なぜ大学院へ進むのか」という目的を徹底的に考え抜いてから決断することが大切です。
そのためには、取り組みたい研究内容だけでなく、学費や卒業後のキャリアプランについても考えておきましょう。大学院へ進学する人は、大学院生活を単なる「モラトリアムの延長(社会に出ることの延期)」にせず、その後の人生に役立つ有意義な時間になるよう日々の努力を積み重ねてください。

【監修者プロフィール】
瀧本 博史(キャリアカウンセラー)

キャリアの専門家として就職指導や職業訓練校、大学講師、ハローワークや公共機関等の相談員歴22年。心理カウンセラーとして心の問題もケア。高校・大学で就職・面接指導と講演、公務員対策を実施。

■保有資格
産業カウンセラー
国家資格2級キャリアコンサルティング技能士(熟練者資格)
国家資格キャリアコンサルタント(標準資格)
心理相談員(労働者の心の健康増進担当者資格)
米国NLP協会認定NLPトレーナー(バンドラーラインの指導者)
ジョブ・カード作成アドバイザー(ジョブカード作成者資格)