組立工の志望動機の書き方・伝え方の例文
組立工の志望動機の書き方・伝え方のコツを例文(サンプル)とともに紹介します。例文は経験者の場合と未経験で転職する場合の2つのパターンを用意しました。履歴書や面接で特に重要になるので参考にしてください。
【目次】
組立工の仕事と求められるスキル
組立・加工の仕事は、製造精密機器や自動車、医療機器など、さまざまな機械を用意された図面や設計図に従って組み立てることです。機械だけに限らず、スポーツ用品、調理器具など対象は幅広く、どの作業においても細心の注意や集中力が必要です。図面や設計図を正確に読み取る力や、個人や仲間の作業効率を上げる工夫、品質や顧客満足度の向上に意欲的な姿勢などが求められます。
組立工の志望動機の書き方のコツ
志望先で活かせる経験やスキル、心がけをアピールする
経験者の場合、これまで担当した製品と作業内容を記載しましょう。そのうえで、作業の効率化や、使用者にとっての使いやすさ・安全性を意識したことなど、志望先で活かせる経験やスキル、心がけを伝えるとよいです。
未経験者の場合、報告・連絡・相談をしっかりと行えたり、信頼関係を構築できるコミュニケーション力は強みになります。製造業では、コミュニケーション力はあまり重視されないと思われがちですが、工場全体のメンバーが各工程を連携して作業を進めていくことが多いため、メンバー間の円滑な意思疎通が重要な業務です。ほかにも、早く正確に業務を遂行してきた経験・実績もあればアピールしましょう。組立・製造・加工に携わりたいという意欲も大切です。
志望理由は会社の特徴と紐づける
その会社を志望していることを伝えるために、会社の特徴(扱う製品や業務体制、風土、モットーなど)と紐づけて、志望した理由を伝えることが大切です。例えば、「ハンドメイドにこだわり、一品一様のモノをつくっているから」「部門間の垣根を越えてさまざまな仕事に携われる職場風土とのことだから」などです。
「どうなりたいか」「どう貢献できるか」まで記載する
これまでの経験やスキル、熱意を関連づけて「自分がどうなりたいか」「会社にどう貢献できるか」といった入社後のビジョンを具体的にアピールできると、より明確な志望動機になります。例えば、「設計者と意見を交えて製品改良にも携わり、顧客の利便性と安全性を追求する職人になりたい」「顧客と貴社のモノづくりの現場をつなぐコミュニケーターになりたい」といったように、具体的に記載するようにしましょう。
組立工の志望動機の例文
経験者の場合
私は〇年間、電機メーカーで主に○○製品におけるXX工程の組立て業務を行い、部材の流し方の変更や部品置き場を変更することによる効率化などにも取り組んできました。現在は流れ作業で組立てを行う仕事ですが、ライン作業の経験を糧に、より多能工としてプロフェッショナルな仕事ができるようになりたいと思い転職を決意しました。貴社を志望したのは、若手社員が多く幅広い仕事に挑戦しやすいと聞いたことと、組み立て作業のなかに「溶接」がありスキルを増やす機会があるからです。溶接の国家資格も取得して多能工として活躍し、将来的には実習生や若手社員の実技・技術教育に携わり、製造現場に導入されていくAIを活用できる人材を育てていきたいです。
経験者の場合、即戦力を期待されます。これまでの経験や主に取り組んだことを伝えて強みをアピールしましょう。例文のようにその会社の風土や職場環境を紐づける以外にも、その会社が取り組んでいることや、技術開発の方向性など、他企業との比較を意識した志望理由を考えるとよいです。モノづくりに対する情熱も評価されますので、「なぜモノづくりを追求するのか?」という理由も整理しておくとよいでしょう。
未経験者の場合
私は3年間、○○や○○などを扱う商社の営業をしてきましたが、X年前からDIYで家具を作るようになってモノづくりへの興味が強くなりました。営業の仕事のなかで、食品工場で稼働する機械の性能について、お客さまが求める性能とメーカーが考える性能に差があることを目の当たりにし、食品製造・調理機械を生産している貴社ならば、それら多くの現場の意見を活かせると考え志望しました。まずは設計図を読み取ることから覚えて平面のものを立体にする経験をしたいため、組立て部門を希望しています。営業でマネジメント層や現場層のさまざまな意見をとりまとめて連携してきた経験からコミュニケーション力には自信があり、いずれは顧客と貴社のモノづくりの現場をつなぐコミュニケーターになりたいです。
未経験者の場合は、これまでに経験した仕事のなかで応用できる知識や、経験、実績があるかを整理してアピールしましょう。見つかった強みは自信の根拠となる理由とともに、志望先で貢献できることを伝えられるとよいです。また、これまでの経験があったからこそ自分が「本当にやりたいこと」、「やり続けたいこと」が見つかったという気持ちがあれば率直に伝えるようにしましょう。
竹内 和美(キャリアカウンセラー)
モノづくりが盛んな愛知県内でキャリアについての相談業務や、コーチングをしている。地の利を生かして、製造業全般の転職のカウンセリングと成功実績は高く、専門性を磨いて、人材としての付加価値を高める支援には定評がある。機械化に負けない人材力を惜しみなく発揮して、モノづくりを一生の仕事として人生の中心においた輝きを追求する支援を行っている。