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2026年09月11日

パート・アルバイトが失業保険をもらうには?雇用保険の加入条件とメリット

雇用保険は国の社会保険制度で、事業所で雇用される人や失業した人の生活を保障するものです。条件を満たせば雇用形態に関わらず被保険者となり、パートやアルバイトでも失業した際に給付が受けられる場合があります。この記事では、雇用保険の加入条件やメリット、失業保険受給の条件、受給までの流れなどについて紹介します。

💡この記事で分かること
  • 失業保険をもらう条件は、どの雇用形態でも同じです
  • 週30時間未満の場合は、給付日数が短くなります
  • 失業保険の額によっては、配偶者の社会保険の扶養を外れるので、自分の条件を確かめるのがおすすめです。

失業保険とは

失業保険とは、失業中の生活維持のために国から給付される手当を一般的に指し、正しくは「雇用保険の加入者」が失業期間中に受給できる「雇用保険の失業等給付の基本手当(以下「失業給付」)」と言います。

雇用保険の加入期間や退職理由などの条件を満たせば、パートやアルバイト、正社員などの雇用形態に関わらず失業給付を受給することができます。

 

雇用保険とは

雇用保険とは、失業・育児・介護・病気・スキルアップなど、さまざまな事情で収入が途絶えたり不安定になった人を支えるための国の社会保険制度です。

具体的には、失業して求職中の方、育児・介護で休業中の方、求職申込み後に病気やけがで働けなくなった方、再就職後に収入が下がった方、資格取得などスキルアップを目指す方などが対象です。

保険料は雇用主と労働者の双方が負担し、労働者分は給料から天引きされます。

雇用保険の加入メリット

雇用保険は、自己負担分の保険料の割に受けられる保障が厚いのがメリットです。例えば、週20時間・月収8万円程度のパートの場合、保険料はおおよそ月400円(一般事業の場合)となります。

雇用保険の主な給付は、次の4種類です。

  • 求職者給付(失業給付):失業期間中に受け取れる
  • 就職促進給付:再就職を支援する
  • 教育訓練給付:資格取得を後押しする
  • 雇用継続給付:高年齢者や介護休業を支援する

それぞれの要件を満たすことで、給付を受けられます。

雇用保険の加入条件

雇用保険に加入する(被保険者になる)条件は、以下の2つを両方満たすことです。

  • 週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上引き続き雇用されることが見込まれること

ただし、昼間学生などは原則として対象外です。また、契約期間が30日以内の場合でも、更新規定や更新実績などから31日以上の雇用が見込まれる場合は対象になります。

要件を満たす従業員への雇用保険加入は、雇用形態にかかわらず事業主の義務として法律で定められているので、パートやアルバイトでも上記の条件を満たせば加入することになります。

▼雇用保険の加入条件の詳細
雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか(厚生労働省)

パートアルバイトで週のシフトが変わる人は?

パートやアルバイト(原則として昼間学生を除く)でシフトが変動する場合も、労働条件通知書・雇用契約書・就業規則などで定めた所定労働時間が、次に該当すれば雇用保険の加入対象になります。

  • 週単位で定めている場合:週20時間以上
  • 月単位で定めている場合:月87時間以上が目安

なお、労働法では雇用の際に労働条件の明示が義務付けられています。これから働く方は事前に、すでに働いている方は労働時間の実績を記録したうえで、雇用主に書面での確認を求めておきましょう。

▼労働時間が変動する場合の考え方
第4章 被保険者について/3-1:1週間の所定労働時間が20時間未満である者(厚生労働省)

 

パート・アルバイトの失業給付の受給条件

自己都合による退職や契約満了、解雇・倒産などで仕事を失った場合、次の条件を両方満たせばパート・アルバイトも失業給付を受けることができます。

条件①:失業状態であること

「今すぐ働く意思と能力があるのに、仕事が見つからない状態」であることが必要です。

”ハローワークに来所し、求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、本人やハローワークの努力によっても、職業に就くことができない「失業の状態」にあること”

基本手当について(ハローワーク)

そのため、健康上は問題なくても「家庭に入るつもりで働く意思がない」場合は受給できません。

また、給付を受けている間はハローワークの案内に従って失業認定を受け、求人への応募・職業相談・面接などの「求職活動」を行うことが必要です。

条件②:雇用保険に一定期間加入していること

自己都合での離職日から遡った2年間に、雇用保険の加入期間(被保険者期間)が通算12ヶ月以上あることが必要です。この12ヶ月は連続でなくても構いません。

一方、解雇・倒産など会社都合で離職した方(特定受給資格者・特定理由離職者)は、1年間で6ヶ月以上あればOKです。

なお、過去に基本手当などの給付を受けた場合、その給付の基礎となった加入期間は通算されません。

補足:受給中のアルバイトについて

原則として、別の仕事をしながら失業給付を受けることはできません。ただし、一定の条件内であればパートやアルバイトは認められています。

>「失業保険」受給中にアルバイトをするには

 

失業給付受給の手続きと流れ

失業給付を受給するためには手続きが必要となり、基本的な流れは次のとおりです。

  • ハローワークで求職の申し込みをする
  • 待期期間(7日間)
  • 給付制限期間(自己都合などの人は1か月)
  • 雇用保険受給説明会に参加する
  • 失業認定の1週間後に基本手当が振り込まれる
  • 4週間毎にハローワークで求職活動の報告を行う

ハローワークで求職の申し込みをする

離職したらハローワークに行き、仕事を探していることを示す求職の申し込みをします。ハローワークで、受給資格の確認、1日あたりの基本手当の額、受給開始可能日、通算で最大何日分もらえるか所定給付日数の決定が行われます。

求職の申し込みを行う際は下記が必要になります。

▼求職の申し込みに必要なもの

雇用保険被保険者離職票1・2 勤めていた会社から交付
個人番号確認書類 いずれか1種類を用意
・マイナンバーカード
・通知カード(氏名・住所が住民票と一致する場合)
・個人番号記載の住民票
身元(実在)確認書類 いずれか1種類を用意(※)
・運転免許証
・マイナンバーカード
・官公署発行の身分証明書
・写真付き資格証明書
証明写真 2枚 正面向き上半身・縦3.0cm×横2.4cm
本人名義の預金通帳またはキャッシュカード 失業給付の振込先。取り扱いできない金融機関もあるため、不安な場合は事前に問い合わせるとよい

※身元(実在)確認書類として、上記が揃わない場合は、公的医療保険の資格確認書・住民票記載事項証明書・児童扶養手当証書など種類が異なるものを2種類。コピー不可。

待期期間(7日間)

求職の申し込み後、離職理由に関わらず、すべての人に7日間の待期期間があります。手続きをして受給資格が決定した日から通算して7日間は、失業給付を受給できません。

給付制限期間(自己都合などの人は1か月)

自己都合退職などの一般受給資格者については、7日間の待期期間の後、さらに1カ月間の給付制限期間があります(※)。この期間も失業給付を受給することはできません。

解雇・倒産による離職者や、契約満了などにより特定受給資格者または特定理由離職者と認定された場合は給付制限期間がなく、7日間の待期期間の後、すぐに失業給付を受給することができます。

(※)今回の離職日から遡って5年間に、正当な理由のない自己都合退職で受給資格決定を受けたことが2回以上ある場合、給付制限期間は3カ月です。それ以外は原則1カ月です。また、離職日前1年以内に対象の教育訓練を修了した場合や、離職日以後に対象の教育訓練を受講している場合は、所定の手続きにより給付制限が解除されることがあります。

雇用保険受給説明会に参加する

求職の申し込みをしたら、指定された日の雇用保険受給説明会に参加する必要があります。雇用保険受給の注意点の説明を受け、失業認定日が指示されます。

失業認定の1週間後に基本手当が振り込まれる

認定が終了すると通常5営業日後に指定した銀行口座に基本手当が振り込まれます。

4週間毎にハローワークで求職活動の報告を行う

その後は、4週間ごとに指定された失業認定日に出頭して求職活動の報告を行います。求人への応募や面接、ハローワークでの職業相談などを記載した失業認定申告書を提出し、失業認定が認められると、約1週間後に基本手当が振り込まれます。

 

まとめ

パートやアルバイトも一定の要件を満たせば雇用保険の被保険者になり、失業給付などを受けとることができます。自身が加入しているかどうかは勤務先に確認するほかに、勤務先事業所の所在地又は照会者の住居所を管轄するハローワークに確認することもできます。

詳しくは下記ページで確認してみてください。

厚生労働省:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか 「その4」参照

■監修:秋田繁樹
特定社会保険労務士。国内大手生命保険会社、大手企業のシステムインテグレーターなどを経て、独立開業。人事労務のスペシャリストとして、上場企業からスタートアップまで最先端を走る企業の労務管理・就業規則の作成などを得意としている
https://akita-sr.com/

※更新履歴:2014年3月24日、2023年6月1日、2026年9月11日

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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