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2017年08月31日

声優インタビュー:阿部敦【先輩のオフレコ!】1

阿部敦 声優 弱虫ペダル 泉田塔一郎 BORUTO NARUTO 山中いのじん バクマン。 真城最高 とある魔術の禁書目録 上条当麻 タウンワークマガジン バイト アルバイトプロとして社会で活躍する「先輩」たちの成長の秘密に迫る『先輩のオフレコ!』。話題の声優さんに、アルバイト・新人時代のお話を伺います!今回のゲストは『弱虫ペダルシリーズ』の泉田塔一郎役や『BORUTO NARUTO NEXT GENERATIONS』の山中いのじん役で人気の阿部敦さん。全3回に渡ってお届けします!

 

海外イベントで感じた、日本のファンと海外のファンの共通点

阿部敦 声優 弱虫ペダル 泉田塔一郎 BORUTO NARUTO 山中いのじん バクマン。 真城最高 とある魔術の禁書目録 上条当麻 タウンワークマガジン バイト アルバイト―香港で開催されたイベント『ACG HK2017』から戻ってきたばかりの阿部さんですが、イベントはどのような感じでしたか?

最近は、海外のアニメイベントに呼ばれることも多くなりました。
ただ、香港のアニメイベントって珍しいみたいなんですよ。アジア圏だと台湾や上海など、結構あるんですけどね。
昨年は、アメリカやフィンランドにも行かせていただきました。いろいろ呼んでもらって、ありがたいなあと思います。

日本と香港って、ほぼ同時にアニメが進んでいるんですよ。香港の人は見ている作品が日本と同じですし、トーク中盛り上がる箇所もわりと一緒なんです。なので、日本のファンと香港のファンは、あまり変わらないですね。

違いと言えば、僕のファンは日本だと男性も多いんですけど、今回のイベントは女性が多かった気がします。男性は全体の2~3割でした。

―海外のイベントは、日本での仕事の合間に行かれるんですか?

基本的にはそうですね。
アニメは、毎週同じ曜日、同じ時間に一話収録って決まっているんですよ。
それ以外の時間で、こういう取材だったり、ドラマCDの仕事だったり、イベントに出演したり、海外に行ったりしていますね。

声優をはじめた頃から、歌だったり、ラジオだったり、声で演じる以外の仕事があるのはわかっていたんですけど…、まさか、自分がやるとは思っていなかったんです。声優以外の仕事が入ってきた当初は「あっ、僕もやるんだ」って思いました(笑)

 

お芝居がレベルアップしていくのが楽しかった

阿部敦 声優 弱虫ペダル 泉田塔一郎 BORUTO NARUTO 山中いのじん バクマン。 真城最高 とある魔術の禁書目録 上条当麻 タウンワークマガジン バイト アルバイト―高校時代は演劇部だったんですよね?

小学生のときから、声優に憧れていたんです。
アニメや映画が好きで、学芸会なんかでも楽しくお芝居をやっていました。

その時から、声優になれたらいいなあと思いはじめていたんですけど、声優の真似事ってなかなかできないじゃないですか? なので、とにかくお芝居をしようと思い、一番身近で演技ができる演劇部に入ったんです。

当時、演じていたのは、歌なしでセリフを応酬するスレートプレイですね。あの頃、流行っていた『キャラメルボックス』だったり、『劇団ショーマ』だったり、鴻上尚史さん主宰の『第三舞台』だったり。

同級生はわりと、粒ぞろいだったんですよ。
声優になりたいって言ってる演技のうまい子も何人かいましたし、今も東京の劇団で役者を続けている人もいます。

―社会人劇団にも、入られていたんですよね?

高校の演劇部に、OGの方が演出に来てくれたんです。
その方に紹介してもらい、社会人劇団に所属しました。

社会人劇団の先輩方には、稽古帰りにご飯に連れて行ってもらったり、プライベートで遊びに連れて行ってもらったり。高校生ながら、わりと年上の人と一緒に過ごすことが多かったですね。

社会人劇団だけでなく、高校の演劇部もですが、演劇のわかる腕のある方が演出をされてたんです。そういう方に指導していただきながら、座学ではなく、現場に立って演劇を学んだ高校時代でした。

当時は、2ヵ月、3ヵ月稽古をして舞台ができ上がっていく中で、自分のお芝居がどんどんレベルアップしていく感覚がすごく楽しかったですね。

―役者になるか声優になるか、迷いませんでした?

それは、迷わなかったです。
いざ夢に向けて何かを実行しようとした時、自分がやりたいのは声優だなと迷わず決めました。

声優って外見に左右されにくいんですよ。僕が役者をやったら、あまり背が高くないのでやれる役って限られてきちゃいますしね。
でも声優は、お芝居を変えるだけでいろんな役ができて、ほんとうに自由にやれるんです。その辺はすごくいいなあと思いました。

ただ、学生時代は活舌も悪かったので、特に自分が声優に向いていると思ったことはなかったんです。演劇をはじめて「いい声してるね」って周りから言われることもありましたけど、向いているとは思わなかったですね。

―職業として声優をやろうと思ったのはいつですか?

高校卒業後は、親のすすめもあって高校付属の4年制大学に進んだんです。
演劇サークルに入りつつ楽しい日々を過ごしていたんですけど、大学4年までは就職についてあまり考えていませんでした。

早い子だと大学2年の後半から就職活動をしている中、大学4年生になって僕もそろそろ何かしら動きはじめないとな…と思って、真剣に一日考えてみたんです。

その時、考えたのは今後の自分の姿ですね。
例えば、どこかに就職して5年勤めたとするじゃないですか? その頃は20代後半になっているので、年齢的にも車を買っているかもしれないし、家も買っているかもしれないし、もしかしたら、お付き合いしている女性がいて結婚を考えているかもしれませんよね?

そう考えると、やりたいことを自由にやれるタイミングって、今が最後なような気がして…、「やっぱりやりたいことをやろう!」とその一日で声優の道へ進むことを決めたんです。

―進路についてはじめて親御さんに話した時は、どうでしたか?

いやもう大反対ですよ!(笑)
ウチの家庭は、アニメ、漫画、ゲームって文化にすごく否定的で、話す前から嫌な予感はしていたんです(笑)

はじめて話した時は、カッとなったようで「勘当する!」とまで言われたんです。両親からすれば「大学も行ったし…」とちょっと安心していたところに、そんな事を言ったので余計に怒ったのでしょうね。

「頑張ったって声優になれる保証はないだろ?」、「どういう風に食っていくんだ?」って言われて…まあ、もっともなんですよ(笑)

反論はできないじゃないですか。でも、反論はできないけど、やりたいとしか言えない。それにまったく折れるつもりもなかったので、結局、親の方が折れてくれました。

その後は、勘当されることもなくちょっとずつ支援してもらいながら、大学卒業後に東京のアナウンスアカデミーという専門学校に1年通い、今の事務所のスクールデュオという養成所に2年通い、事務所に入り今に至ります。

 

家族全員が喜んでくれた『バクマン。』の主演

阿部敦 声優 弱虫ペダル 泉田塔一郎 BORUTO NARUTO 山中いのじん バクマン。 真城最高 とある魔術の禁書目録 上条当麻 タウンワークマガジン バイト アルバイト―今の活躍をご家族はどのように見てらっしゃいますか?

『バクマン。』で主役の真城最高を演じたんですが、おばあちゃんがすごく喜んでくれました。

僕、両親が共働きだったので、おばあちゃんによく面倒を見てもらっていて、すごいおばあちゃん子なんですよ。
それまで、おばあちゃんはアニメで僕の声を聞いても、声が違って聞こえていたようで、あまり自分の孫が演じているって実感がなかったみたいなんです。

でも、NHKさんが何度か特番で僕の収録風景などを放送してくれたので、それを見たおばあちゃんは、はじめて僕が演じてるって実感したみたいです。

個人的にはジャンプ作品の主役って男の夢ですから、ものすごくうれしかったんですよ。後から聞いたら、オーディションにも、ものすごい人数が参加していたらしいんです。
業界の名のある人が、ほとんど受けていたらしく、そこに受かったのは驚きでしたし、やっぱりすごくうれしかったです。

ただ、親にとってはジャンプ作品だからってわけじゃなく、放送局がNHKだってことがすごく刺さったみたいです。

声優になってからは「こういう仕事やって、こういう役をやるんだよ」、「こういう作品で、主役をやるんだよ」って、ずっと伝えていたんです。でもあまり興味なさそうに「ふーん」って感じで、昼間放送のアニメなら流し見してくれたりはしていたみたいなんですけど…。

それが『バクマン。』をやっているときは、すごい浮かれようでした。親戚や職場の人みんなに言いふらしていたみたいで…やっぱりNHKってすごいんだなあって思いましたよ(笑)

阿部敦 声優 弱虫ペダル 泉田塔一郎 BORUTO NARUTO 山中いのじん バクマン。 真城最高 とある魔術の禁書目録 上条当麻 タウンワークマガジン バイト アルバイト次回は栃木から3時間かけて養成所に通っていたデビュー前の話や、初めての主役の裏で行っていたアルバイトについて語っていただきます。どうぞお楽しみに!

■Profile
阿部敦 Abe Atsushi

1981年3月25日、栃木県生まれ。2010年第4回声優アワード新人男優賞受賞。
主な出演アニメ作品は『とある魔術の禁書目録』(上条当麻/主役)、『バクマン。』
(真城最高/主役)、『亡念のザムド』(竹原アキユキ/主役)など。
2017年10月には劇場版『弱虫ペダル RE:GENERATION』(泉田塔一郎)が公開予定。
現在は山中いのじん役を務める『BORUTO NARUTO NEXT GENERATIONS』が放送中。

撮影:杉江拓哉 ヘアメイク:mayumi 取材:舟崎泉美
撮影地: CAFE&KITCHEN CULTiCO(http://www.cultico.com/

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