西井万理那(生ハムと焼うどん)インタビュー「小5のときコンサートに行って病んだ」【 アイドルシゴト Vol.8】
「アイドルシゴト」は、アイドルたちが普段考えているシゴトのやりがいやシゴト観についてインタビューする連載です。毎週火曜日更新中!
今回は事務所に所属せず、セルフプロデュースアイドルとして活躍する「生ハムと焼うどん」の生ハム担当、西井万理那さんにお話をうかがいます。
同年代アイドルのパフォーマンスに衝撃を受けてアイドルを目指した
――アイドルになろうと思ったキッカケは?
小学5年生の頃に男性アイドルグループのコンサートに行ってすごく感動したの。ステージでパフォーマンスしている人たちは自分と同年代くらいなのに、こんなにたくさんの人たちの前で歌ってるって思ったらすごいって思った。
それを目の当たりにした私は、その光景が忘れられなくてそこから1年くらい病んじゃった(笑)。自分は毎日ただ何もせず過ごしてるだけで何してんだろうって。もっと夢に向かって頑張りたいなと思って始めたのがキッカケかな。
――何にそんなに響いたの?
新しい世界を見た感じ。同年代の子が何万人の前で歌ったり踊ったりして、お客さんがみんな楽しそうにしているっていうのが自分の中で衝撃的だったの。それまでは芸能やりたいとか全然思ったことはなくて、お花屋さんになりたいとか思ってた。
――実際にそのあとすぐ活動を始めた?
中学生のころは学校の規則で芸能活動が一切禁止だったの。高校もそのままエスカレーター式で上がれる学校だったんだけど、このままだと自分の旬が過ぎると思って、高校は別のところに通うことにした。そこで出会ったのが、東(東理紗)。
――東さんと活動していくことは最初から決めていた?
いや、ノリかな。仲良かったし、もともと文化祭とかで軽くアイドルみたいなこともやっていたから、この2人ならいけるかなって思って。
その前はオーディションとかも受けてたんだけど、男性アイドルグループの事務所には入れないって気づいたんだよね(笑)。でも憧れはあったから、その人たちに少しでも追いつくために大手事務所のオーディションとかたくさん受けてた。
自分たちの夢に協力してくれるファンの行動に感動してばかり
――ここまで活動してきてよかったなと思うことは?
よかったなって思うことばっかり。食いしん坊(生ハムと焼うどんファンの総称)たちが他人のはずの自分たちのことを少しでも宣伝するために、朝から駅前でティッシュ配りをしてくれてすごく感動した。今まで活動してきてよかったなって思ったよ。
それに今の活動を通じていろんなことを経験することで、病んでた期間から抜け出せたことも大きいかな。学校行って友だちと遊ぶ毎日も楽しかったんだけど、なんか物足りなくて。やっぱり自分がやりたいことをやらなくちゃダメだなって思ったの。
――最初、お客さんが少ないときはどんな気持ちだった?
その頃は自分のためにやってたかもしれない。最初はお客さんが2人のときもあったし、売れる保証も無くて不安はあったけど、一人でもファンをつけて、もしダメだったらそのときは大きい事務所に入ろうと思ってた。でも、赤坂BLITZのワンマンライブあたりから「生うどん(生ハムと焼うどんの略称)ってすごい!」って思うようになって、これからも生うどんでやっていこうって思った。
いい意味でも悪い意味でも、人の記憶に残るようにしたい
――自分たちの“売り方”についてはどう考えてる?
常に爪痕を残せるように頑張ってる。それはいい意味でも悪い意味でも、もちろん良いにこしたことないけど(笑)。人の頭にいつまでも残るような、忘れ去られない存在になれるように。
私たちのコンセプトって特に考えて作ったわけじゃなくて、毎日必死にやってきてそれが自然と形になった感じなんだよね。MCに寸劇を取り入れるようになったのも思い付きで、普通のアイドルがやっているようなMCはいらないなって思ったから。その分の時間、何か印象に残るようなことをしようって考えたのが寸劇を始めるキッカケだったかな。
――寸劇のアイデアはどこから?
寸劇は2人でカフェに行ってしゃべってる中からアイディアが出てくる。たとえばクラスの男子の格付けとかしたりして、そういう日々のできごとの中から、「じゃあ“表裏のある女子の会話”のネタとかどう?」みたいに、アイデアが出てくる感じ。
1時間働いて得られるお金のありがたみがバイトでわかった
――バイト経験は?
スーパーとコンビニでやってた。コンビニはラクだったけど、スーパーは大変だった。私は同じところにずっといるのが苦手なんだけど、スーパーのバイトはレジ打ちで、同じ場所にずっといなきゃいけなかったからそれがキツくて辞めちゃった。でもコンビニはレジ打ち以外に品出しとか検品とか掃除とか、いろんな仕事があったからすごくラクに感じたの。トイレ掃除のときとかはもう一人のバイトの人ができる人だったから、安心しちゃってトイレの中で携帯いじったりしてた(笑)。
――バイト経験を通して学んだことは?
当時、時給が850円だったんだけど、お給料もらって何か買おうとしてももったいなくて何も買えなかったの。お金のありがたみがよく分かったなって思う。私たちのライブのチケットだって何時間も働かないと買えないもんね。
いろんなことにチャレンジすることが大切
――今後、どういう活動をやっていきたい?
私は大学も演劇学科で、これまでお芝居の経験もあるけど、声だけで演じる声優さんの仕事が本当にすごいなって思う。この前、『タイガーマスクW』っていうアニメの声優さんをやらせてもらったときにすごく楽しかったから、また声優さんのお仕事ができたらなって思ってる。でも、他にもたくさんやりたいことはあるかな。
――アイドルコンサートがキッカケで自身もアイドルの道を目指した西井さんが思う、夢を見つけるコツは?
私も小学5年生のときにライブを観に行くまでは何も夢がなかったの。だけどライブを観に行って好きなことを見つけられたから、まだ好きなものを見つけられてない人はいろんなところに足を運んでみるといいかもしれない。それでいろんなことにもチャレンジすることによって、自分に合うことやできることも発見できたりすると思う。
あとはyoutuberになるのもいいかも! 好きなことを投稿できるから、やりたいことが見つかるまではそこでいろいろ試してみるのもいいかもしれないね。
生ハム担当の西井万理那と焼うどん担当の東理紗による、セルフプロデュースアイドルユニット。10月21日に東京ドームシティホールで行われたサードワンマンライブでは、約3,000人を動員した。
公式サイト:http://namaudon.tokyo/
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC3TsGT3fpvAxtxu2Kfg4ZlA
公式Twitter:@namaudon_kawaii
企画・編集:SADD 取材・文:永山あるみ(@ayutama_xoxo)
撮影:曽我美芽(@mimeeeeeeee)http://sogamime.com
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