諸橋沙夏(=LOVE)インタビュー「指原さんから褒められた歌唱力をもっと磨いていきたい!」【アイドルシゴトVol.48】
代々木アニメーション学院と現役アイドル指原莉乃プロデュースによる声優アイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ)。グループ最年長であり、確かな歌唱力と明るい人柄で=LOVEを引っ張る諸橋沙夏さん。
母の仕事がきっかけで挑戦することになったアルバイトや、オーディション時のエピソードなど、自分の人生を変えることになった経験や言葉についてお話を伺いました。
背中を押してくれた母の一言
――アイドルになったきっかけを教えてください。
=LOVEへの応募のきっかけは、友人と母親からの後押しが大きいですね。大学3年生になり、そろそろ就職を考えなくてはいけない時期だったんですが、やりたいことも見つからず、何をしようかなと迷っていました。そこで友人と母から「こういうオーディションあるよ」と、=LOVEのオーディションを勧めてもらいました。
オーディションは二次審査まで受かり、その後はオーディション期間中、候補者がより多くの人にアピールできるようにSHOWROOM配信(リアルタイムでタレントやアイドルの配信が楽しめる仮想ライブ空間)が始まると聞いたんですが、私はオーディション合格前に公の場で顔出しをすることにあまり乗り気になれなくて……。それに他の参加者の人たちのモチベーションがとても高くて、私がここにいちゃいけないと思ってしまいました。
なので二次審査の合格が決まった瞬間、親に電話してオーディション自体を辞退すると言ってしまいました。それを受けて家族会議が開かれたんですが、その時に母から「オーディションにも受かるも落ちるも、人生の経験の中でそういう体験はとても大切になってくるから、受けることに意味があると思う」と言われました。
私は母からその言葉を受けてそのままオーディションを受けることになり、無事=LOVEに合格することができました。
いくら頑張っても周りから評価されないとダメ
――=LOVEのメンバーの一員となったあとはいかがですか?
ここまであっという間に時間が過ぎ去っていったので、いまだに=LOVEのメンバーになったことにあまり実感がないんです。
もともとダンスが好きでタヒチアンダンスやフラダンスとかをやっていましたし、歌も大好きだったんです。でもダンスや歌が上手なメンバーがたくさんいるんですよ。みんな1stシングルの時よりも今回の2ndシングルのレコーディングの時の方がすごく歌が上達していて、短期間でここまで成長できるグループなんだなって感動しました。上から目線とかじゃなく、率直にそう思ったんです。
――そういう言葉が出てくるということは、客観的に全体を見られているんですね。
デビュー前の合宿の時、みんな同じような自己紹介をしていた私たちに対してダンスの先生からお叱りを受けました。
「タレントは人に物を伝えるプロフェッショナルだから、みんな同じような自己紹介をしていたらダメ。」
その言葉を聞いて、自分やグループのことを客観的に見るようになりました。
私たちは他人から評価される職業なので、たとえ自分がいくら頑張ってるって思ってても、周りが頑張ってると思わない限り、そういう風には見えないと思うんです。
ダンスの先生の言葉はいつも重みのあるものでした。厳しい先生だったので、レッスンのときはただ怖いとしか思ってなかったんですけど、その時の様子が映されている映像を今改めて見てみると、「あの時の言葉はそういうことなのか」と思うことがたくさんありました。人間的に尊敬できる方です。
周りにいてくださる他のスタッフさんたちも、いつも私たちのことを考えてくれている素晴らしい方ばかりなので、私たちはもっともっと頑張らなくちゃいけないと思ってます。
――最年長ということもあり、他のメンバーの方たちよりも人生経験を積まれているからこそ見えてくるものもありそうですよね。
それはあると思います。でも、メンバーの中で20歳を超えているのはまだ私しかいないので、メンバーからはおばさん扱いされるんですけどね(笑)。でもそうやっていじられるのは好きです(笑)。
最年長だからってメンバーから敬語を使われるのは嫌ですし、=LOVEは13歳から21歳まで幅広い年齢層のメンバーが揃っていますが、年の差を気にせず、仲のいいグループでありたいと思ってます。一人ひとりが大事な存在なので、一人も欠けないようにしていきたいです。
人の人生に関わるアルバイトを通して感じたこと
――ここからは、これまでのアルバイト経験について教えてください。
結婚式の神前の巫女のバイトを半年間やったことがあります。友だちと一緒にそのバイトをしていたんですけど、いつまで経っても手順を覚えられなくて(笑)。だから神主さんがお客さんにバレないように儀式の最中に「ただ今、巫女が○○します」って言いながら教えてくれてました (笑)。
その他にも結婚式で音楽を流すミキサーやライトを操作するバイトを半年間やったことがあります。結婚式は人の人生に関わる大事で失敗できないイベントなので、ミキサーを操作するのは本当に緊張しました。
――どちらも人の人生に関わる素敵なお仕事ですよね。選んだ理由はなんですか?
母親が結婚式の司会の仕事をやっていたので、そこからの流れでやることになりました。巫女が着る衣装はコスプレをする人がいるくらい可愛いですよね。巫女は神様に仕える職業なので、すごく素敵なバイトだなっていまでも思ってます。結婚式のバイトでは、毎回感動してました(笑)。新郎新婦さんの人生をこれまでずっと見てきたわけではないのに。
2つのバイトは両方ともすごく楽しかったです。巫女は神主さんの優しさがうれしかったし、ミキサーの仕事は緊張もあったけど、新婦の幸せな顔を見たり、たくさんの方の笑顔とかを見るとやりがいを感じていました。昔から人の役に立つ、人に喜んでもらうことが好きだったんだと思います。
指原さんから褒められた歌唱力をもっと磨いていきたい
――諸橋さん個人とグループのこれからの目標を教えてください。
グループとしても個人としてもなんですけど、常に進化していきたいです。ずっといまのままの私たちだったらきっと大きくはなれないと思うんです。
今はプロデューサーである指原さんの力が大きいですが、いずれは指原さんに頼りすぎず、自分たちの力だけで大きなグループになっていけたらと思います。自分の方向性もまだデビューしたてなので模索中なんですけど。グループとしても個人としても、輝き続ける存在でいたいと思います。
――ちなみに指原さんからはどんなアドバイスをもらっていますか?
歌はすごく褒めていただけます! 指原さんに褒めていただいたからこそ、もっと上手くなりたいなって強く思うようになりました。
迷っていたらまずは挑戦してみることが大事
――最後に、読者の方に向けてメッセージをお願いします!
芸能というお仕事はそれこそ1秒単位で人生が変わるようなことが起こります。オーディションに合格し、=LOVEとして活動を始めるようになってからそう感じるようになりました。
オーディションの時に辞退しようか迷っていた私に対して母が言ったように、何事も経験だと思います。私も最初はアイドルというお仕事に対して自信がなかったんですが、今はアイドルとして楽しくお仕事ができています。
私のこれまでの経験からいい意味でも悪い意味でも経験してみることが大事だし、必要だなってすごく思っているので、少しでもチャレンジしたいことや迷っているものがあったら、なんでも挑戦してみることがいいのかなって諸橋は思います!
諸橋沙夏(もろはし・さな)
1996年8月3日生まれ。福島県出身。好きな食べ物はモッツアレラホットドッグとタピオカミルクティー。趣味は絵を描くこと。特技はタヒチアダンスとフラダンス。
Twitter:@morohashi_sana
SHOWROOM:https://www.showroom-live.com/LOVE_SANA_MOROHASHI
=LOVE公式ホームページ:http://equal-love.jp/
=LOVE公式Twitter:@Equal_LOVE_12
取材・文:永山あるみ 撮影:八木虎造