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2017年01月24日

プー・ルイ(BiS)インタビュー「やりきらなかったら後悔だけが残る」【アイドルシゴト Vol.21】

プー・ルイ(BiS)毎週火曜日に公開している「アイドルシゴト」。この企画は、アイドルたちが普段考えているシゴトのやりがいやシゴト観についてインタビューする連載です。
今回は、アイドル界に様々な伝説を残したBiSを2016年7月に再結成。新生BiSをリーダーとして引っ張っているプー・ルイさんにお話を伺います。

 

マネージャーに反抗したくてアイドルを始めた

プー・ルイ(BiS)――元々ソロのシンガーをされていたかと思うのですが、アイドルになったキッカケは?

18歳のころ芸能界に入ってソロで活動していたとき、当時はまだ何もわからなかったし、友だちも芸能界に一人もいなくて誰にも相談できなかったんです。だからストレスの捌け口がすべてその当時マネージャーだった渡辺さん(現BiSプロデューサー)に向かっていました。

当時、渡辺さんは厳しくて、食事の管理とか新聞を読んで毎日感想を書くとか、日記を書いて提出とか、課題が多くて。それが何のためにやっているのか分かんなかったんですよね。
相当不純な動機なんですが、その頃はとにかく渡辺さんに反抗したくて、渡辺さんの考えてるプランを全部壊してやりたいって思って「一人じゃ嫌です。アイドルがやりたいです。」って言ったことがアイドルを始めるキッカケでした。

――BiSと言えば斬新なパフォーマンスが印象的ですが、その頃からコンセプトは決まっていた?

ありましたね。会議してるときに「アイドルやりたいならお前が企画書を書け」って言われて人数とか衣装とかをまとめました。
当時、モーニング娘。さんのライブ動画をよく観てて、高橋愛さんに憧れてアイドルになりたいって思っていたんです。とにかく『モーニング娘。みたいになりたい』っていう想いが強くて、モーニング娘。って裏側とかをドキュメンタリーでけっこう見せてたじゃないですか。あんな風にアイドルの裏側を見せるのがおもしろいなって思っていました。

渡辺さんはバンドが好きで、バンドってライブや宣伝とかも最初は自分たちでやって、作り上げていくことが多いんですけど、その当時、自分たちでライブのブッキングをしたりチラシを作ったりするアイドルはいなかったので、バンドとアイドルを掛け合わせてやっていけばいいんじゃないかって思ったんです。

それで『新生アイドル研究会(Brand-new idol Society略してBiS)』という、アイドルを研究してアイドルになることと、裏側も見せながら自分たちで作って一人前のアイドルを目指す、という二つのコンセプトができました。

 

応援してくれるお客さんがいる限り辞めようとは思わなかった

プー・ルイ(BiS)――実際に裏側も見せることについて、辛さなどはなかった?

裏を見せるのは演じるよりも逆に辛いことだなって思いました。自分を見せなくてはいけないのですぐに傷つくし、精神のすり減り方がすごくて。だから脱退も多かったのかなっていう反省点は今となってはあります。

――その中でも活動を続けられたのは?

BiSを始める前にやってたソロのときは、お客さんがほぼゼロとかだったんですよ。でも、BiSになって「変なことをして注目してもらって聴いてもらう」ということに特化したらすごくお客さんが増えて。お客さんが来てくれることは有り難いことだとソロ時代に痛いほど分かってたので、「好き」って言ってくれるお客さんがいてくれる限りは絶対折れないっていう気持ちでやってました。
スタッフさんとかも死ぬ気でやってくれたのが伝わってたので、支えてもらっている私が折れたらいけないと思って…、半分くらい折れていたんですけど、応援してくれる人がいてくれたから辞めずに続けられました。

――グループやメンバーのことを思ってとかは?

ないです(笑)。みんなだいたい辞めていっちゃうので。でも、辞めていくメンバーと「武道館で会おうね」って約束をしていたので、約束を果たすまでは辞められないって気持ちもありました。
辞めていくメンバーとも、辞める前はギスギスしてても、不思議なものでいざ辞める前日になるとすごく好きになるんですよ。それで約束を重ねていくので、「じゃあ行かなきゃ!」って、想いが強くなっていきました。

――不安はなかった?

不安しかなかったですね。以前のBiSが終わったあとに周りの人に「顔が柔らかくなったね」って言われるようになりました。あの時期は顔が殺気立ってたみたいですね。でもあのときは殺気立ってないと自分を守れないくらいの過酷さがあったんです。毎日が闘いでした。
人間ていうのは残酷なもので、幸せな人を見てるより、不幸な人を見てる方が頑張ろうと思うし、自己投影してどんどんのめり込んでいくんですよね。それがBiSだったのかな。時代はあのときと変わったので、今あのときと同じことをしてもあまりおもしろいことにはならないだろうなって感じます。

――今のBiSには何を求めたい?

まだ始まったばかりなので、おもしろくなっていくのはこれからだなって思ってます。昔のようにあそこまで苦しむ必要はないので、楽しくやってほしいっていう想いがあります。チームワークは大切にしていかなくちゃなって思いました。でも、他のグループに対しては引きずりおろしていかないといけないと思ってます。
元BiSメンバーとも表には出さないですけど、意識はしています。でも、一番の理解者なので今でもよく集まってはいろんなことを話したりしますね。

 

BiSの活動と並行してやっていたアルバイト

プー・ルイ(BiS)――バイト経験は?

ソロのときはティッシュ配りをやってましたけど、自分に合ってないと思ってすぐ辞めちゃいました。BiSになってからも居酒屋とか、しばらくしてメディアの露出が増えてからもお給料がすぐに増えるわけではなかったので、バイトを並行してやってました。毎日仕事がある中で空いた時間っていうのは朝しかなくて。朝5時に起きて、朝6時から9時までパン屋さんでバイトして、それからBiSの仕事に向かってました。そのまま終電で帰って、また早朝からバイトをする生活だったから、その頃が体力的に一番辛い時期でしたね。

――辞めようとは思わなかった?

その頃、数千人規模の会場でワンマンライブをした翌日に間違えてバイトを入れてしまって(笑)。「数時間前までファンの人たちとチェキ撮ったりしてたのに」って、アイドルとのギャップに気づいてしまって、それからは今のお給料でも頑張って生きていこうと思ってバイトを辞めました。

――そこからはバイトはしてない?

実はついこの前まで宅配便の仕分けのバイトしてたんですよ(笑)。今のBiSがオーディションから始動されるまで2か月空いてしまったので、今のうちにお金を貯めておこうと思って。でも、顔を知ってる人に会ってしまったら恥ずかしいから、倉庫でバイトをしてました(笑)。

私って働くのが好きなんです。その2か月も別に働かなくても大丈夫ではあったんですけど、何もしないで家にいるのが嫌だったんですよね。
でも、アイドルもバイトはしたほうがいいなって思います。バイトの経験をして、普通の金銭感覚を養っておくことでライブや物販に来てくれるファンの人のありがたみがよく分かるようになりました。

 

今の5人で「頑張った先には成功がある」というストーリーを作りたい

プー・ルイ(BiS)――今のグループで大切だと考えていることは?

以前のBiSの解散のときにやった横浜アリーナの映像を見返してみると、とんでもなくヘタなんですよね(笑)。前のBiSのときは、一人でも多くの人に知られるようにいろんな過激なことを数段飛ばししてやってて、アイドルとして大事なことを疎かにしてたんですよ。次にまたあのステージに立つとしたらあのままじゃいけないし、普通のアイドルが頑張っているようなことを当たり前に頑張らないといけない。それに加えて新しいBiSらしさを出していかなくちゃいけないと思いますね。
まだメンバーとはほんの数か月しか一緒に活動してないから、まだどんな人間なのかという部分が奥深くまでは理解できていないけど、それをこれから探していって、もっとリーダーとしてみんなをまとめていかなきゃいけないなって思います。

――グループとしての目標は?

前のBiSは「負けるけど頑張る」っていうストーリーだったんですけど、今回は「頑張った先には成功がある」という風にしていきたいと思います。前のメンバーのおかげでその下準備はできているので、今のメンバーの5人ではちゃんと勝って、BiSを恥ずかしくないグループにしていきたいと思います。

――最後に、夢を追いかける読者へアドバイスを!

以前、テレビ番組のお仕事でひな壇に座っていたことがあるんですけど、緊張のせいか、全然しゃべらずに終わってしまったことがありました。そのとき死にたいくらい悔しかったので、いつくるか分からないチャンスを逃さないように、失敗しても嫌われてもいいから前に出ようと思いました。
だから、やりたいことがあったら恥ずかしがらずに思いっきりやったほうがいいと思います。それで失敗する分には諦めがつくんですけど、やりきらなかったら後悔だけが残ると思います。

プー・ルイ(BiS)

■Profile
プー・ルイ

Twitter: @pour_lui
■BiS情報
公式HP:http://www.brandnewidolsociety.tokyo/
公式Twitter:@BiSidol

企画・編集:SADD 取材・文:永山あるみ(@ayutama_xoxo
撮影:曽我美芽(@mimeeeeeeeehttp://sogamime.com

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