立ち方で印象が変わる!?身に付けておきたい美しい姿勢と歩き方
「人は見た目の印象が9割」とよく言われますが、見た目って、メイクやファッションだけだと思っていませんか? 実は、姿勢や歩き方も、見た目の印象に重要な役割を果たしていています。美しい立ち方・歩き方ができると、それだけで「自信があり“有能”」な人だと」印象的に映るのだとか。
そこで、日中はあまり外に出ない半ひきこもりの筆者(私)が、イメージコンサルタントの一色先生に「美しい姿勢と歩き方」を教えてもらいました!
【基本】「美しい立ち姿勢」

基本の立ち姿勢「横から見て、耳・肩・腰椎の前・膝・くるぶしが地面から垂直に」

▲壁に後頭部・肩甲骨・お尻・かかとをつけるように立つのが基本の立ち姿勢
一色先生(以下、一色)「姿勢が悪いと『暗そう』『自信がなさそう』『老けて見える』などのマイナスイメージを作り出します」
筆者(以下、シマヅ)「それ全部、(私が受ける)他人からの評価ももちろんですが、自己評価にも当てはまっています」
一色「まず、美しい姿勢を維持する際に重要なのは『体が頭のてっぺんから糸で吊り下げられているイメージ』を持つとともに『足の裏だけが地面についた状態』を心がけること」
シマヅ「具体的に教えていただけますか?」
一色「では、壁にかかと・ふくらはぎ・腰・肩甲骨・後頭部くっつけて、爪先は30°開いてください。
背筋は、胸を張るより肩甲骨を寄せるイメージです。ただ、肩に力は入れず、アゴは正面をまっすぐ見つめるときと同じぐらいの引き具合にしてください。
もう少し具体的にいうと、横から見たときに耳・肩・腰椎の前・膝・くるぶしが地面から垂直に1本の線のようにまっすぐ伸びたような姿勢を意識すること。
シマヅさんはたぶんエックス脚(普通に歩いているときにヒザが当たるような人)なのでふくらはぎが合わないのは仕方ないですね。訓練と意識をしましょう。あと、少しアゴが出ていますけど、これはいちおう問題ないです」
シマヅ「頭を壁につけるのに髪留めがジャマで……不本意ながら……」
編集者さん(以下、偉い人)「アゴだけじゃなく、お腹に脂肪が蓄積されている感もすごいですけど」
シマヅ「それは服のデザインの問題です……!!」
エレガントな立ち姿勢「脚を軽く交差し、手はお腹の前で組む」

▲足をV字に開き、前方の足の踵を後方の足の土踏まずにくっつけるように
一色「『美しい立ち方の基本』はお伝えしましたので、次は一歩上の『エレガントな立ち方』をレクチャーしましょう。
まず、足をV字に開き、前方の足の踵を後方の足の土踏まずにくっつけるように立ちます。
そうすると、正面から見た時に、一直線に見えて、足が細く長く見えます。
肩は少し広げますが、若干おろすくらい力を抜きましょう。ワキと二の腕の間に少し隙間があると、腕が細く見えますよ。肘は体に沿わせる感じです。
手は、右手と両手の親指も隠してください。そして、優しく卵も持つような形をイメージし、おヘソの下あたりに手をおきます。あ、もう少し上で……そう! そこです!」
シマヅ「私、短足なのでヘソが下気味なんです……」
一色「ヘソ下『辺り』なので、必ずしもヘソの下じゃなくてもいいです。ただ、上過ぎてもダメなのでシマヅさんみたいな(短足の)人はおヘソの真上あたりに手を置きましょう。
手の位置は難しいんですよ。下にいけばだらしないし、上に行けばワザとらしいし」
偉い人「確かにヘソ下だなーって思いました。短足なんですね…メイク詐欺ならぬヘソ下詐欺ですね」
シマヅ「美しくなれれば何でもイイんです!」
良いことあり! 美しい歩き方「ヒールとつま先が同時に地面に着くように」
一色「目線は必ず『下ではなくて、顔をあげて前方』を見ましょう。
美しい歩き方のポイントは、足を前に出すときにあります。
足の着地は、ヒールを履いている場合、カカトと爪先が地面に50:50で当たるくらいの気持ちで。」
一色「カカトから着地すると、危ないし美しさが半減します。爪先とカカトは50:50ぐらい。これは、絶対です。
膝は伸ばし、最後まで曲げないこと。着地時の50:50を意識すれば、ヒザは自然と曲がらなくなりますよ。
前方の脚に重心をのせ、キックするようなイメージで後方に。そして、反対の脚を前に出す。振っている手をほんの一瞬だけ止めると、より美しく見えます」
シマヅ「これは……ちょっと筋肉つかいますね」
一色「そうですね。訓練としては例えば、横断歩道の白い線の上だけを歩くのがすごく効きます。歩くときは下を見がちだけれど、横断歩道は前から来る人に気をつけねばならないので、自然と視線が上になります。前だけでなく、視野の端にある白い線も意識し足元にも気を付ける必要があるので、はじめは人通りの少ない交差点で試すと良いかもしれません」
シマヅ「日中にやれば、日に当たれるので健康にも良さそうですね」
良いことなし! ダメな立ち姿勢「猫背、片足立ち」
シマヅ「まず左ですが、スマホみてるときにこうなってる人、よくいません?」
一色「いますね。猫背で首を前に出していて、内また気味で、足がだらしない。じつは、悪い姿勢も悪い歩き方も、続けていると脂肪がつきやすくなると言われています。血流が悪くなるようで、バランスの悪い脂肪のつきかた(太り方)になるとのこと。正しい姿勢と歩き方は、シェイプアップ効果も期待できますよ」
シマヅ「右はどうでしょう!? 『コンビニのアルバイト中にお客さんがいなくて、ついつい気が緩んじゃっている人』です!! 私、コンビニでバイトしていたことがあるんですが、こんなふうになっているときがありました」
一色「片足に重心を置いてダラリと立つ姿勢、よく見かけますね。これも『前肩』(肩が内側に入っている状態)で首も前に出ているので美しくありませんし変な太り方に繋がる可能性は高いです」
偉い人「あはは、シマヅさん、ダメな姿勢のマネ上手ですね」
シマヅ「ありがとうございます。嬉しくないです」
良いことなし! ダメな歩き方「内股、がに股、膝カックン」
シマヅ「あと、こういう感じの歩き方をしている人、いませんか? キレイな顔なのに損してるっていうか……」
一色「いますいます! 本当に残念。まず、内またの人。日本人にはメチャメチャ多いです。ヒールの内側が磨り減る人は内またです。そして『がに股』なんですけど、ドタドタ歩いている感じ。両者とも、その歩き方(姿勢)だけで美しさも半減です」
シマヅ「あと、ヒールの問題なんだと思うのですが、つま先が路面にぶつかってガンッ! ってなっている人をよく見かけます」
一色「あ! それは、若い女の子にアリがちな、高すぎるヒールや靴ずれを起こして、ヒザが常に曲がっている『膝カックン』状態の人。体重が足じゃなく、ヒザにのっているんです。それも本当に美しくないんですよ!」
まとめ
美しい姿勢や歩き方を身につけると、見た目の好印象だけでなくシェイプアップ効果も期待できるとのこと。ぜひ通学途中に、バイト中に、いろんなシーンで少しずつでも意識してみてください。
あと、一色先生は顔が青白い筆者を見て「日に当たらないと自律神経が乱れて病気になる可能性もありますよ! 夜は寝て、昼間30分でもいいから外に出ないと」とも仰っていました。
これからは、なるべく外に出て、美しい姿勢をこれでもかと見せつけ、毎日の出会いに革命を起こそうと思います。

イメージコンサルタント。一般社団法人日本アンチエイジング・ダイエット協会理事長。
幅広いクライアントの戦略的イメージブランディングを手がけるほか、イメージコンサルタント養成スクールも運営。そのほか、一般社団法人日本アンチエイジング・ダイエット協会も設立し、内側と外側の両方から健康で美しい女性を増やす活動を行う。
2015年12月に『NY流30秒で「美人」と思わせる55のルール』を幻冬舎から出版。
http://www.ystyletokyo.com/

1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。
撮影:平山 諭