ハリネズミカフェで働きたい！お仕事内容ややりがい、心構えなどについて聞いてみた

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ころりとしたフォルムがかわいい、ハリネズミ。眺めたり、触れ合えたりすることで人気のハリネズミカフェで働いてみたいけれども、どんなお仕事があるのでしょう？世界初のハリネズミカフェとして有名な「HARRY」のスタッフ・倉澤さんにお話を伺ってきました！

仕事は、ハリネズミの体調管理がメイン

JR原宿駅・明治神宮前駅から徒歩1分。ビルの4階に「HARRY　原宿駅前店」はあります。木目調の落ち着く店内には、日が差し込んでいます。それぞれのテーブルを覗き込むと、丸くなったハリネズミちゃんが！

―どの席にもハリネズミがいるんですね。
倉澤さん（以下、倉澤）：現在、原宿店では60匹ほど飼育しています。

―60匹！お世話はもちろん、見分けるのも大変なのでは…？
倉澤：それぞれ顔や色が違うので、徐々に見分けられるようになりますよ。新しいスタッフはどれがどの子かを把握することから仕事が始まります（笑）。

―仕事は、お世話がメインですか？
倉澤：お世話も大事ですが、メイン業務はやはり接客ですね。ハリネズミと触れ合いに来られたお客様に魅力を伝え、広めていくことが私たちの仕事なので、お客様にはじっくり丁寧に説明し、楽しんでいただけるよう常に気を配っています。また、ハリネズミの体調管理も重要な業務です。小動物は怪我や体調不良を隠そうとします。毎日様子をチェックして、体調の悪い子は別の部屋へ移したり、ときには動物病院に連れていったり。スタッフで連携して、データベースで管理しています。

―カフェの真ん中の大きなガラスケースにお休みの子たちがいました。それにしても、毎日60匹を…。
倉澤：手足にキズはないか、鼻や爪の様子、口元が荒れていないか、皮膚がカサカサしていないか、餌をちゃんと食べてお腹がふくれているかなど、抱っこして確かめていきます。シャワーや爪切りなどのケアも行いますね。

―細やかな気遣いが大切になりますね。
倉澤：はい、大変です（笑）。でも、みんな可愛くて…楽しんでやっています。

―こまめにハリちゃんのお部屋の掃除もされていましたね。お水と餌もそれぞれ置かれている。
倉澤：店の掃除は開店前ですが、ウンチは気づいたらすぐに掃除します。健康のバロメーターでもあるのでチェックも兼ねて。お水や餌は、1日1回、開店準備で行います。

―なんだかみんなよく寝ています。
倉澤：夜行性ですし、そもそもハリネズミは18時間くらい寝ますから。あと、部屋を暖かくすることも大事なので、設定温度は高めです。

―ハリネズミグッズが販売されていますが、実はハリネズミ自身も購入できるのだとか。
倉澤：専門店として、ハリネズミの販売も行っています。オス・メス、色などのご希望をお伺いして、運命の一匹をお探ししますよ！スタッフはまずお世話から初めて、接客、販売、と仕事の内容がステップアップしていきます。

お客様とのコミュニケーションも大事な業務

―お店のシステムは、入店と同時に会計なんですね。
倉澤：入り口でレジ担当が会計をします。30分1ドリンク制なので、席にお連れしたら、セルフサービスの自動販売機をご案内します。

―接客は、カフェ業務というよりも、ハリネズミとの触れ合い方の説明でしょうか？
倉澤：ほとんどの方はハリネズミを触るのが初めてです。念のためお客様にはグローブをご着用いただいていますが、触り方のレクチャーをするのは大切な仕事ですね。オヤツのあげ方や、抱っこのコツなどもお話しますよ。ご来店いただいたからにはハリネズミを好きになってもらいたいですから。

―原宿ですし、外国の方も多いのではないですか？
倉澤：今年はともかく、昨年までは、お客様の8割くらいが外国の方でした！英語を使う機会も多いので、語学力のある方は大歓迎です（笑）。1匹1匹性格も違って個性があるので、それをきちんとお伝えして、お客様にご満足いただけるように、スタッフ一同努力しています。

―その他にも、ハリネズミグッズの販売や在庫管理などもありますよね。
倉澤：はい。グッズの販売、在庫管理と、あと店内の掃除などもスタッフの仕事になります。

知識はなくてもOK！気配りのできる人や動物のお世話が好きな人にぴったりの仕事

―仕事内容は多岐にわたりますが、どんな人に向いていると思いますか？
倉澤：実はうちは今アルバイトを募集していないのですが…。ハリネズミの知識はなくても大丈夫です。大事なのは愛情持ってお世話できること、ハリちゃんの小さな変化など細かいところに気が付ける人がいいですね。ペットを飼っていた経験があればアピールになると思いますよ。

―お世話を筆頭に会計や販売、掃除と、複合的な視点が求められますよね。
倉澤：お店すべてに目を配って、困っているお客様はいないかきちんとしたフォローができる人がいいですね。ハリネズミは人懐っこい子もいれば、臆病な子もいます。臆病な子は針を立てて丸くなってしまうので、そういう時も気づいてあげて、お客様に「この子は臆病なんですが、こうすると安心しますよ」と抱き方を教えてあげたり、別の子を案内してあげたり、その時々での対応が必要になるんです。お客様が「かわいそうだからもういいわ」ってならないようにきちんと触れ合い方と魅力を伝えて、お客様もハリネズミも安心して過ごしてもらえるように気を配ることが大切です。

―そのためには、ハリネズミ1匹1匹の性格も把握していないといけないですね。
倉澤：はい。生後数か月の時からお世話をしている子たちなので、自然と覚えちゃいますが。もう子どもみたいな存在ですね（笑）。なので、販売してお客様の元へお迎えされるときは嬉しいけど寂しいです。それくらい、愛情たっぷりに接しています。大変ですが、ハリネズミの可愛さに囲まれて、お客さまにも喜んでもらえる、楽しいお仕事ですよ！