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2021年05月07日

爬虫類カフェでバイトしたい!仕事内容、やりがい、大変なこと、向いている人を聞いてみた


吉祥寺駅から徒歩10分ほどのところにある、はちゅカフェ。珍しい生きものたちと触れ合えることで人気の爬虫類カフェのスタッフとは、どのような仕事なのでしょうか。そこで、オーナーの平山さんに、気になる仕事内容ややりがい、大変なことなど詳しくお聞きしてきました。

生きものの世話と生態の理解がメイン業務

店内に入ると、リクガメやイグアナたちがお出迎えしてくれる、エキゾチックな世界が広がります。ぐるりと見渡すと、奥には小型のトカゲ類、ヘビ類、右手には中型から大型のトカゲ類と、珍しい生き物たちがずらり。

――すごい数の生きものたちがいますね…!

平山さん「現在は25種類、40体以上を飼育しています。アルバイトスタッフは、まずはこの子たちの名前と種類、特徴を覚えるところから始まりますね。爬虫類と言っても、肉食、草食、夜行性、昼行性とさまざまですから。」

――具体的にはアルバイトの仕事内容はどのようなものなのでしょうか? カフェ業務と生きもののお世話があると思いますが。

「ほとんどがお世話です。お世話しながら、名前と性格を覚えて生態を理解する。噛んだりする子もいるので、お客様に案内するためには、個々の特徴を把握しておく必要があります。」

――お客様は、爬虫類に詳しい方が多いんでしょうか?

「詳しい方、初めて触れ合う方さまざまです。爬虫類を飼ってみたいと思って見に来られる方も多くて、簡単に飼える?と聞かれることもあります。簡単には飼えませんから(笑)、世話の仕方とか、大変さをきちんとお伝えできるように、まずは知識をつけるところから仕事を覚えてもらいます。カフェ業務は、ドリンクの上げ下げと、洗い物、接客などがありますが、そのほかは、生きものたちのケージの掃除や食事のお世話。そちらの方がメインです。」

――では、まず朝出勤したら…。

「ケージの掃除ですね。だいたい毎日2時間くらい。ガラスを拭いたり、排泄物を片付けたり。カフェなので衛生面、特に匂いに気をつけています。あと、帰る前は厨房周りを片付けます。」

――生きものたちの餌も管理されているのでしょうか?

「草食系には野菜を随時用意して、肉食系の生餌はコオロギやデュビア(食用のゴキブリ)を飼育、あとは冷凍のマウスやひよこなどを常備しています。コオロギの世話が意外と大変で…、餌や水分など、爬虫類を飼うより難しいんじゃないかと(笑)。今、スタッフは僕ともう1名でやりくりしていますが、曜日ごとにローテーションを決めて回しています。餌は、ヘビの日、レオパ(トカゲモドキ)の日、など生きものごとに曜日で管理しています。ヘビなどの肉食系は週に1~2回のペースなので、漏れがないようLINEで報告してもらっていますね。」

毎日お世話してると、だんだん爬虫類と会話ができるようになる!?

――ではこの仕事のやりがいや、大変なことを教えてください。

「やはり、珍しい、自分では飼えないような生きものに触れられるということがいちばんのやりがいでしょうね。大変なのは、個体それぞれを理解して把握しなくてはならないこと。餌やり、霧吹きなど必要な量が違いますし、不調がないかを毎日確認する必要があります。犬や猫もそうですけど、動物は何も話せないので、汲み取るしかないんですよね。食べる、食べない、排泄などを見て気付いてあげなくちゃいけないんです。なので、この仕事に休みはありません(笑)。」

――まさにそんなお話を聞いていたら、怪我をしている子が…!

「突進系のトカゲだと、やわらかいメッシュのケージでも顔を擦って傷つけてしまうんですよ。もっと広いケージで飼えるといいんですけどね…。小さな傷であれば、雑菌が繁殖しないように、消毒をしてあげています」

――おとなしく消毒されてる…安心しきっていますね。

「この子は肩に乗るのも大好きで。爬虫類って、懐かないって言いますけど、そんなことないんですよ。毎日エサをあげて四六時中見ていると、何が言いたいのかわかるようになってくるんです。そしてそのうち、会話ができるようになる(笑)。爬虫類と通じ合えるようになるっていうのも、大きなやりがいでしょうね」

生きもの愛だけでなく、観察力と、論理的思考力も必要

――ではもし、アルバイトを採用するとしたら、どのような人がいいでしょう?

「人当たりとか、レスポンスとか機転が利くとか、いろいろ判断基準はあるんですけど、生きものが好きであること、大事にできることが大前提です。生きものを大事にできるかどうかって、後から身に付けるのが難しいんです。あと、お客様の空気を読むことも先天的な才能なんですよね。何を求めているかを察知して案内するのって、誰もが教えてできるようになるものではないので。」

――お世話がメインではあるものの、お客さまへの接客も大切な業務ですね。

「このカフェを立ち上げた目的として、爬虫類のことをもっと知ってもらいたいという思いがあって。イグアナもカメレオンも見分けがつかない人も多いけど、印象だけで『気持ち悪い』と言われたりするのが残念だったんです。なので、爬虫類の魅力とか、命の大切さをきちんと伝えられることも重要ですね。」

――逆に、「こういう人は採用しない」という基準はありますか?

「時間を守れない人でしょうか。遅刻はひとつの現れで、自己管理ができていない証拠なので。そんな人が生き物の世話なんてできるはずがないですよね。遅刻を甘く見ている人は、適当な世話をしますから。」

――では、志望動機や自己PRで、どのようなことをアピールされたら興味を持たれますか?

「ただ生きものが好きなだけでなく、なぜ好き、どう好きなのかまで語ってほしいですね。あと、ここで働いた後どうなりたいかをきちんと語れる人でしょうか。仕事の感覚を身に着けたいなど、何でもいいんですけど、先のことまで考えられていると高評価かもしれません。僕がよく面接で聞くのは、何をしているときが一番楽しいか?ということ。なぜそれが楽しいのか、根拠をちゃんと持った話ができるかどうかで、論理的思考力を見ています。生きものの世話は、観察力と、不調があった場合に原因は何なのか、どうすれば解決するのかという仮説構築力も必要なので。」

――それは、取りつくろうのが難しいので、思わず素がでてしまう質問ですね。

「でも、最後はキャラクターの濃さですかね。例えば、個性的な外見なんだけど、生きものへの愛情と責任感、人としての常識力、論理的思考力がある。そんな枠にハマってない感じの人がいたらおもしろいですよね。なかなかいないですけど(笑)」

■取材協力
はちゅカフェ
武蔵野市吉祥寺本町4-6-3
starlight,starbright Bldg. 2F-B
営業時間:12:00~18:00(水曜定休)
※営業時間は変更になる場合があります。事前にお店へご確認ください
http://turboreptiles.co.jp/

取材:編集部/撮影:八木虎造

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