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2022年07月29日

声優・アーティスト/蒼井翔太さんインタビュー 「作品の中でキャラクターをきちんと生かすことに気持ちを込めています」

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townworkミュージカル「DOROTHY(ドロシー)~オズの魔法使い~」に、かかし役で出演する蒼井翔太さん。世界中で愛される「オズの魔法使い」をベースに、田尾下哲さんによる新たな世界観と宮川彬良さんが書き下ろす音楽により、新作ミュージカルとして生まれ変わった注目作へ挑む心境を聞いたほか、声優、アーティストとして幅広く活動する蒼井さんを支えるものについて聞きました。

 

脳が欲しいかかしと、声優になりたかった自分は似ているなって……

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townwork――出演が決まった時の心境を聞かせてください。

自分が演じる役柄とあって、かかしをちょっとひいき目に見ちゃうところもあるのですが、原作の「オズの魔法使い」は主人公のドロシーをはじめ、どの登場人物にも僕たちが普段から疑問に思っていることを解決に導くヒントが散りばめられていて、その中でもかかしは特に純粋で、仲間たちを引っ張っていく大きな存在だと感じていたんです。ミュージカル「DOROTHY~オズの魔法使い~」への出演が決まった段階で「(演じるなら)かかしがいいなぁ」と考えていたので、決まった時はうれしい気持ちもあり、同時にプレッシャーも感じました。

――どうしてかかしを演じたいと思ったのですか?

かかしは「脳がほしい」と願っていたけれど、実は旅に出る前も自然と頭を使っている場面がたくさんあった。そんな彼の境遇に共感できたんですよね。人前に出る仕事に就く以前の僕は、先のことはおろか、現在、おかれている状況についても、まったく考えていなかった時期があり、度胸試しのつもりでオーディションを受けたことによって、人生が大きく変わった。僕が勇気を出して一歩をふみ出し、声優になるという夢を思い出したことと、旅を通して自分がもっていた力に気づいたかかしが似ていると感じ、演じたいと思いました

――そんなかかしをどのように演じようと考えていますか?

「オズの魔法使い」をベースにしつつ、今回はオリジナルストーリーですので、Wキャストでかかしを演じる鈴木勝吾くんと、稽古中に感じたことをきちんと口に出しながらコミュニケーションをとって、勝吾くんと蒼井翔太、それぞれ違う魅力をもったかかしを作っていけたらと思います。

 

宮川彬良さんが紡ぐ音楽は、一気に体の中に沁み込んでくる感覚

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townwork――稽古の進捗状況と手ごたえを聞かせてください。

現在は歌唱指導を受けている段階です。本格的な稽古に入る前の緊張を抱えつつ、ミュージカル「DOROTHY~オズの魔法使い~」の世界で流れる楽曲に、いち早く触れることができるのがすごくありがたい。ワクワクする曲ばかりなので、早く皆さんにも聴いていただきたいです。

――今作の音楽について、音楽監督の宮川さんが囲み会見で「暗号のような譜面を受け取ってください」とお話されていましたね。

どの楽曲も初めて聴いた時や楽譜を見た時、「わーっ、難しそう」と思うのですが、今回の楽曲は一度耳に入れて、歌唱指導の先生と一緒にハミングしたり、シンクロしてみたりしていると、曲が一気に体の中に沁み込んできて、「この場面はかかしとしてこんなふうに歌ってみよう」というイマジネーションがすごく働いたんです。宮川先生は“暗号”と表現されましたが、演者へのヒントがしっかりと散りばめられている曲という印象を受けました。

――台本からはどのような印象を受けましたか?

僕たちが普段生きていくうえでの大切なことや守りたいものに対しての思いを、意識し直すではなく、意識したくなるような物語になっていると思います。さらに、オリジナルストーリーということで、現代を生きる若い人たちにもわかりやすく、かつ賑やかな作品になっているのではないでしょうか。

――蒼井さんが考えるミュージカルの魅力について聞かせてください。

作品に登場する彼ら、彼女たちの生きる姿を目で、そして、空気の振動をつたって耳で、身体全体で感じることができるのがミュージカルの魅力だと思います。さらに言えば、観客の皆さんもその物語の中で生きているひとりになれてしまうところも魅力の一つ。今回のミュージカル「DOROTHY~オズの魔法使い~」でも、劇場に来てくださる皆さんにも物語の中の住人として素敵な世界を楽しんでいただきたいです。

 

どのお仕事にも、受け取ってくださる皆さんの笑顔を意識して臨んでいます

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townwork――ドロシーやかかしが旅に出ることで成長したように、蒼井さんのターニングポイントについて聞かせてください。

「転機となった作品はありますか?」とよく聞かれるのですが、僕にとってはこれまで携わった作品の一つ一つが転機と感じています。その中でも、真の意味で僕の人生が変わる大きなきっかけとなったのはデビューしてから1年ぐらい経った頃ですね。自分の声に自信がもてず、全力でやってはいるけど自分の演技が正解なのかわからないといった日々が続いて。でも、ファンの皆さんから「この作品を見ました」、「蒼井さんが演じた役柄が好きでした」というお手紙やメッセージをいただくようになって、そこで自分に自信をもつことができたんです。皆さんから背中を押していただいたことがきっかけで、自分が演じる役柄の思いを一心にくみ取ろうと前向きになり、演じることがより楽しくなりましたね。

――仕事をするうえで大事にしているのはどのようなことですか?

ゲームだったらプレイしてくださる皆さん、アニメだったら見てくださる皆さん、ライブだったら来てくださる皆さんの笑顔を意識して臨むことです。あとは、自分が演じる彼、彼女をその作品の世界の中できちんと生かすという気持ちを込めることを大事にしています。

――そのように意識するようになったきっかけなどあったのでしょうか?

ミュージカル「WiCKED」を以前、観劇したことがあって、役者さんが舞台上で“演じている”のではなく、目の前で繰り広げられる物語の中で確実に“生きている”んですよ。SNSでも僕は舞台期間中、「今日もこの世界を精一杯生きる」というふうに毎回書いているのですが、自分が観客として体験したことが大きく影響しています。

 

ファンの皆さんの応援と愛、そして、辛いものが僕のパワーの源

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townwork――現在、声優、アーティストとして幅広く活躍していますが、原動力となっているものは何ですか?

ファンの皆様の応援と愛です。お仕事的な発言になっちゃうかもしれませんが、それは本心から感じていることで。不安になっている時には応援してくださる皆さんの言葉が背中を押してくれますし、常日頃から感謝の思いを忘れたことはありません。プライベートのことでいえば、辛いものがすごく好きなのでそれが僕のパワーの源になっています。

――夢や目標に向かって奮闘する若い世代へメッセージをお願いします。

まずは自分が本当にやりたいものや、興味をもっているものを明確にすることが大事なのではないかなと思います。目標を叶えるには日々の鍛錬や、資格をとるための勉強などもしなければいけないと思いますが、自分はこうなるんだと前のめりになる姿勢が大事だと思うんですよね。やりたいことがすでに見つかっている人はそこへの探求心をさらにもち、逆にまだ見つかっていない人は、楽しみながらいろいろな経験を積み重ねてほしいです。

蒼井翔太 インタビュー タウンワークマガジン townwork

■Profile
蒼井翔太
(あおい・しょうた)

8月11日、福井県生まれ。2011年に声優デビュー。現在、テレビ東京「カードファイト‼ヴァンガード will+Dress」(近導ユウユ役)、FODプレミアム「ミニ豆ちゃん」(ミニ豆ちゃん役)、ABC「マッドトイチャッティ」(かぐや姫役)、Abema「声優と夜あそび2022」、NST新潟総合テレビ「潟ちゅーぶ」内アニメ『越後幕府』(蛇骨半九郎役)に出演中。ライブBlu-ray「蒼井翔太 LIVE 2021-2022 WONDER lab. coRe」が発売中。

◆Official Site:https://www.shouta-aoi.jp/
◆Official Twitter:@shouta0811aoi

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:田中伸二(Luz)
取材・文:荒垣信子

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