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2017年11月22日

アーティスト ナオト・インティライミさんインタビュー『常に“ I’m ready ”の気持ちでいることが大切』

ナオト・インティライミさんインタビュー

大学時代にシンガーソングライターになる夢を叶えたナオト・インティライミさん。しかし、あまりに多忙が続いたため、今年、原点回帰しようと半年かけて旅をして音楽と向き合ったそう。その旅で見つけた音楽への思いや、夢を叶えるためにするべきことなどを聞いてみました。

学生時代はとにかく人に自分の音楽を聴かせてまくっていた

ナオト・インティライミさんインタビュー
――ナオトさんは大学時代にデビューを果たしますが、夢に向かってどう動いていたのですか?

中学生の頃から曲作りをしていたんですが、大学時代はとにかく自分の音楽を人に聴かせていました。ストリートライブをしたり、レコード会社に自分でつくったCDを送ったり、実際に会いに行ったり。大学では一限目から三限目までは学食に行って、いろんな人に曲を聴かせまくって(笑)。CDも手売りしたりして、自分の音楽を多くの人に知ってもらうように動いていましたね。

――デビューからキャリアを重ねている印象ですが、自分の仕事に対して疑問を持ったり、つらいことはありましたか?

いろいろありますけど、昨年、あまりに忙しくて飽和状態に陥ってしまったんです。京セラドームに立って、ミュージカルをやらせてもらって、ホールツアーを回って、夏フェスにもたくさん出演させていただいて。その間にシングルやアルバムの制作をして…。昔、描いていた夢がひとつひとつ叶っていく喜びがあるんだけど、その反面、自分の音楽への向き合い方が変わっていっているのを感じた。どの仕事も一切、妥協せずに形にしていたから、頭がパンク状態で音楽を昔ほど純粋に楽しんでいない気がしたんです。

――昔はただ、音楽が好きでやっていたことが、仕事になってからは求められることが多くなってきてしまったんでしょうね。

だから、一度リセットしたいと考えて、今年アフリカからヨーロッパまで19カ国を巡る旅をしました。いろいろな国で音楽に触れたいと思ったんです。

――仕事を抱えている中で、半年も旅行に出かけるのは勇気がいりますよね。

正直、半年か1年か2年か悩みました。2年はさすがに忘れられるなと思ったのでせめて半年(笑)。でも、この旅は自分にとって絶対に必要だと考えたので最優先させました。

テストがあるから勉強するのでなく、テストがなくても常に勉強を続ける難しさ

ナオト・インティライミさんインタビュー
――旅に出て音楽への考え方は変わりましたか?

変わりましたね。まず、タンザニアのザンジバルで音楽フェスティバルを観に行ったんです。アフリカ中の名だたるアーティストが200組ぐらい登場して4日間続く、まさに音楽の祭典。もう、相当な刺激を受けました。アーティストの素晴らしさだけなく、音楽を愛する人たちの集まりの中に参加するというとんでもない体験で狂喜乱舞の4日間でした。

――外からの刺激を受けたんですね。

刺激だけでなく、学ぶことも多かった。ある日、小さなライブレストランで飛び込みで歌ったんですけど、まったく盛り上がらないことがあって。そのときは、気持ちが急いでいて練習もせずに力技で歌ってしまったんですよ。そうしたら見事に聴いている人たちの気持ちを掴めない。それで翌日は昼間から公園で練習したりと準備をして余裕を持って歌ったら、大盛り上がり。常に「I’m ready」でいることの大切さを学びました。

――常に「I’m ready」とは?

ライブレストランは飛び込みなので声がかからないと歌えないんです。だから、お店に行っても歌えるかどうかは最後まで分からない。それでも、いつ声がかかってもすぐ歌えるように準備しておくことが大切だなと。たとえば、テストがあるから勉強するのは誰でもできる。でもテストがあるかどうかわからないのに、常に勉強し続けているのは難しい。

――確かにそうですね。

これは音楽だけじゃなくて、仕事や日常生活すべてにおいて言えること。チャンスがあったときにすぐに対応できたほうが自分にとって幸せを掴めると思いますから。万が一のときに対応できる準備をいつでもしておくよ、という感覚ですね。

そして、このライブレストランで僕自身、原点に立ち返ったんです。アーティストたちがお客さんが帰った後、誰もいないのに3時間ぐらいずっとギターを弾きながらすごく楽しそうに歌っている。この姿を見て「あぁ、おれもそうだった」って。誰かに聴かせるのではなく、ただ歌いたいから歌う。自分の音楽への思いが原点に戻ることができた瞬間でした。

うまくいかなくても焦らなくていい。すぐうまくいったっておもしろくない!

ナオト・インティライミさんインタビュー
――ナオトさんは海外でも積極的に人とコミュニケーションをとる印象ですが、コミュニケーションを円滑にするコツを教えてください。

まず、人に興味を持つこと。人に興味を持ち、自分のことを知ってもらいたいと思う。それがコミュニケーションの基本だと思うので。やっぱり人と関わらないと、人はいい方向へ変わらないと思うんです。遺跡や風景を見てキレイと思うかもしれないけれど、それが自分を劇的に変えてくれることはそうそうない。それよりも、誰かからのたった一言が自分を想像もしなかった方向へ変えてくれるかもしれないので。

――最後に夢をひとつずつ叶えていったナオトさんが思う、夢を叶えるためにするべきことはなんでしょうか?

人にからみまくることと、しぶとくやり続けること。最初に言いましたが、僕は歌が歌いたかったから、とにかく人にからんで聴かせていました。動けば何かが変わってくるんです。きっと学生だと夢がないとか、あってもなかなかうまくいかないとか自分の気持ちが先走って焦ることも多いと思う。でも、焦りながらでも少しずつ前に進めば必ず変わっていきますから。すぐにうまくいかないからって焦ることはない。だって、そんなにすぐうまくいったら面白くないじゃないですか。簡単にうまくいったものは、簡単にダメになってしまうものですよ。

 

■Profile
ナオト・インティライミ
ソロ活動を経て2010年にメジャーデビュー。『タカラモノ~この声がなくなるまで~』『今のキミを忘れない』は100万ダウンロードを記録。3rdアルバム『風歌キャラバン』はオリコンウィークリー1位を獲得。20代で世界一周、68カ国を旅して各地でライブを行っていた経験を持つ旅するアーティスト。

公式Twitter:@naotointiraymi

■映画情報
『ナオト・インティライミ冒険記 旅歌ダイアリー2』
【前編】2017年11月23日(木・祝)
【後編】2018年1月5日 TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー

ナオト・インティライミ_旅歌2アフリカ大陸14カ国、ルーマニア、スウェーデン、ドイツなど約半年をかけて19カ国をめぐった旅の記録を映画化。旅のキーワードは音楽。各国の伝統音楽や民族楽器、楽器店などさまざまな音楽フェスなど音楽と現地の人々と触れ合っていくドキュメンタリー映画を前・後編で公開する。

取材・文:中屋麻依子 撮影:曽我美芽