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2019年03月14日

俳優・小波津亜廉さんインタビュー 「失敗も“自分のプラスになるもの”と発想を変えれば、世界が広く見えてくる」

小波津亜廉
「劇団シャイニングfromうたの☆プリンスさまっ♪『Pirates of the Frontier』」にマルロー役で出演する小波津亜廉さん。その端正なルックスと存在感を武器に人気上昇中の小波津さんが今作へと懸ける思い、そして、お仕事観をインタビューしてきました。

 

「れんれん」や「修ちゃん」と前向きな議論を重ねています

小波津亜廉

――今回の作品はどんなストーリーで、どんな役柄を演じるのか教えてください。

小澤廉くん扮するイッキという少年が主人公で、父親を探す旅に出ているんですけど、その中で僕はイッキにひろってもらったコック兼用心棒のマルローを演じます。性格は荒々しくて男らしい一面と、数々の船を渡り歩いてきた経験から弱い一面も持っているキャラクター。マルローはアクセサリーをたくさん身に着けてるんですけど、それはかつての仲間たちからもらった友情の証でもあるので、そんな細かい部分にも注目していただきたいです。

――公式サイトで拝見しましたが、そのアクセサリーをたくさん着けた扮装がとてもお似合いでした。稽古場の様子を聞かせてください。

共演の小澤くんを「れんれん」、菊池くんを「修ちゃん」って呼んでるんですけど、作品をより良いものにするために気兼ねなく自分の意見を言い合える、前向きな議論ができる関係性が稽古序盤にして既にできていました。だからなのか、稽古が終わった後の疲労感はハンパないんですけど、全員がとても集中しているので時間の経過がとても早く感じます。

 

弱さをさらけ出すことで成長するマルローをしっかり表現したい

小波津亜廉

――かなり充実した稽古場なんですね。マルローを演じるポイントはどんなところでしょうか?

“弱さ”だと考えています。自分が弱ってるところを他人に見せるなんて、なかなかできないじゃないですか。それをマルローはイッキ相手なら出せたりもする。演出の伊勢(直弘)さんが「この物語を通して、最も成長を遂げるのは実はマルローかもしれない」とおっしゃっていたんですね。過去を乗り越え、きちんと自分と向き合い、信頼する仲間に弱さを見せることで相手と歩み寄り、強くなっていく。そんなマルローの成長をしっかりと表現したいです。

――ちなみに小波津さん自身は、自分の弱さを人に見せることができますか?

弱ってるところはなるべく人に見せたくないですけど、でも、そういうことを話せる親友はいます。それは家族もそうで、僕はまわりの人に恵まれていると自分でも思っています。以前の僕は何でも自分で解決しなきゃと意固地になってた部分があったんですけど、いろんな人と出会い、いろんなものを見て、頼れる時は頼ったほうがいいんだという考えにたどり着きました。

――考え方が変わったのはどなたかの影響なんですか?

尊敬してやまない松岡修造さんです。修造さんの言葉にいつも励まされています。もちろん「日めくりカレンダー」も持ってます(笑)。修造さんは自分のことにだけじゃなく、他人のことも本気で考えられる人だと思うんです。その原動力がどこから来ているのか、一度ご本人にお聞きしたいですね。

劇団シャイニングは皆が仲間でライバル

小波津亜廉

――その時は小波津さんがインタビュアーになるんですね(笑)。劇団シャイニングへの出演は今回が3作目ということで……。

劇団シャイニング1作目の「天下無敵の忍び道」から「マスカレイドミラージュ」へとバトンがつながり、僕が初めて参加させていただいた「JOKER TRAP」、「SHINING REVUE」、そして、昨年秋に上演された「ポラリス」から今回の「Pirates of the Frontier」へとつながっています。それってとても素敵なことで、次の作品のキャストに「俺たちはこうだったぞ。お前たちはどこまでやってくれるんだ?」という気持ちでバトンを渡しているんです。劇団シャイニングは皆が仲間であり、ライバルでもあります。

――俳優というお仕事についても聞かせていただきたいのですが、この世界を志したきっかけは何だったんですか?

子どもの頃から教会で賛美歌を歌ったり、合唱団に参加したりしていて、人前で何かを表現することが好きだったんですけど、高校生の時に部活で初めて演劇に触れたことがきっかけです。本格的に役者を目指そうと思ったのは高2の時で、大学でもお芝居を勉強しました。

 

俳優という仕事に対して、常に攻めの姿勢で向き合っています

小波津亜廉

――幼少期から表現者だったんですね。では、お仕事をしていて喜びを感じるのはどんな時でしょう。

お客様から拍手をいただいた時は「やってよかった」と毎回感じます。舞台はお客様が来てくださらないと成り立たないものですし、作品を観ていただくことで僕らのやってることが自己満足ではなくなる。お金もその人の時間も割いて来ていただくので、一人でも多くの方に響くようなものを作り上げなくてはと常に思っています。

――俳優として大切にしているのはどんなことですか?

前向きな姿勢でいることです。もともとは保守的な人間なので守りに入ってしまう性格なんですが、お芝居となるとアウトプットしなきゃいけないので、時には人と意見のぶつかり合いになってしまうこともある。思いを届けるために何が必要なのかということを自問自答しながら、受け身ではなく攻めの姿勢で挑むようにしています。

 

どんなにツラくても、お客様の拍手をもらうためなら頑張れる

小波津亜廉

――そうは思っていても、なかなか思いどおりにいかない事もありますよね?

そうですね、どうしてもできないことってあるんですよね。求められている以上のことをやりたいけれど、自分の技術がそこまで到達できていなかったり、まわりの芝居のうまい人から、刺激を受けながらも凹むことだってあります。でも、“じゃあ、どうやったらできるようになるんだろうか”と考えるチャンスでもあるんですよ。ツラいこともあるけれど、すべてはお客様の拍手をもらうためだと考えると、どんなことも乗り越えられます。

――拍手が何ものにも勝る報酬になると。最後に、夢や目標へと近づくために奮闘している若い世代の皆さんへアドバイスをお願いします。

若い時ってまわりから指摘されることを素直に受け入れられなかったり、自分ができないことに対してもどかしさを感じることも多いと思うんです。だからこそ挫折しやすいし、一方では、いろんなものに染まりやすくもある。でも、そんな時は自分と向き合ういい機会だと捉えて、失敗が自分の成長につながるという発想の転換ができると、世界がもっと広く見えてくるんじゃないかな。僕も失敗した時はそれを糧に、次はどうしようかと次の策を探します。そのプラス思考は松岡修造さんから学びました。僕が修造さんから学んだように、挫折や失敗をした時にこそ、そこから得られる「自分のプラスになるものは何なのか」ということを考えてみてはどうでしょうか。

 

■プロフィール
小波津亜廉
(こはつ・あれん)
1991年8月23日、沖縄県生まれ。主な出演作に、「劇団シャイニングfromうたの☆プリンスさまっ♪『JOKER TRAP』『SHINING REVUE』」(RAN役)、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー‼」シリーズ(岩泉一役)、『アイ★チュウ ザ・ステージ』シリーズ(御剣晃役)、『逆転裁判―逆転のGOLD MEDAL-』(御剣怜侍役)、「BRAVE10」シリーズ(根津甚八役)、『Infini-T Force』(ポリマー/鎧武士役)、「DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD」(逆巻シュウ役)、ミュージカル『ロイヤルホストクラブ』(主演・白金豪役)など。

◆OFFICIAL SITE:https://kohatsu-allen.com/
◆OFFICIAL Twitter:@Alleeeeeen_K

編集:ぽっくんワールド企画
撮影:河井彩美
ヘアメイク:高橋純子
取材・文:荒垣信子

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