大学の成績評価GPAとは?平均値は?就活などへの影響は?
大学生になり、「GPA」という言葉を耳にしたことがある人もいることでしょう。ここでは、日本の大学で採用されている成績評価方式「GPA」の意味や算出方法、就活などへの影響についてご紹介します。
GPAとは?
GPAとは、「Grade Point Average」の頭文字を略した言葉で、元は欧米の高校や大学などで一般的に使われている成績評価の指標です。
もともと日本の大学では「秀」「良」「可」などの評価方式などが使われていましたが、2000年代に入り、この「GPA」を採用する大学が増えてきました。現在では、大学での成績評価だけでなく、留学時の学力を測るときなどの指標となっています。
欧米では一般的に使われているGPAですが、日本では算出方法が統一されておらず、大学ごとに評価の基準が異なります。
GPAの算出方法
日本の大学ではどんな方法でGPAを算出しているのでしょうか。よくある例をもとに見ていきましょう。
GPA=各科目の{(単位数)×(評価のGP)}の総和/総履修単位数
では、どのようにして平均GPAの出すのか、実際に計算してみましょう。
【1】各科目の成績評価に対するGPを出す
各科目の成績から該当するGPを換算します。換算値の設定は大学によって異なります。
100~90点(A+、または秀の評価) →4
89~80点(A、または優の評価) →3
79~70点(B、または良の評価) →2
69~60点(C、または可の評価) →1
59~それ以下(D、または不合格)→0
【2】「単位数×GP」の総和を「総履修単位数」で割る
次に、科目ごとに単位とGPを掛けて総和を出します。それを履修した全対数の合計で割ると平均GPが計算できます。以下の成績表の例で計算していきます。
科目 | 単位 | 成績 | GP換算 |
専門A | 2 | 秀 | 4 |
専門B | 2 | 優 | 3 |
一般A | 3 | 良 | 2 |
一般B | 2 | 可 | 1 |
一般C | 3 | 優 | 2 |
総単位数 | 12 |
専門A 2単位×4GP=8
専門B 2単位×3GP=6
一般A 3単位×2GP=6
一般B 2単位×1GP=2
一般C 3単位×2GP=6
総和→{8+6+6+2+6=28}÷総単位数12
GPAは2.33となります。
※総登録単位数には、不合格科目の単位も含まれる
※GPA は小数第 2 位まで表示(小数第 3 位は、四捨五入)
GPAの平均値って?
大学・学部によって差はありますが、GPAの平均は2.4~2.8と言われています。正式な調査結果は発表されていませんが、タウンワークマガジンが20サイトほど比較調査したところ、平均値は2.6でした。GPAが3.0以上あると、かなり優秀といえるのではないでしょうか。
GPAは何に影響する?就活では見られるの?
程度は様々ですが、GPAは進路にどのように影響するかについて解説します。
・GPAの最低ライン設定:卒業、留学、奨学金
・GPAの成績順で評価:ゼミや研究室の選考、大学院進学の推薦枠
・GPAは参考程度:就活
大学生活中に影響するものとしては、卒業や奨学金、留学では、GPA〇点以上などと最低条件を設けていることがあります。特に卒業要件は、大学によってはGPA2以上でないと卒業できないという場合もあるので注意しましょう。また、ゼミや研究室選び、大学院の推薦での選考にGPの成績順が考慮されることも多いです。
就活でもGPAの提出を求められることがあると思いますが、あくまで参考程度のようです。GPAの数値が直接合否に影響するほどではありません。
※更新履歴:
2022年7月29日
2025年3月31日
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