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2016年03月28日

職種 、復職タイミング、時給…パート・アルバイト「ママの働き方リアルレポート」

rf20109680_dgm130600003平成25年版男女共同参画白書(内閣府)によると、結婚(初婚)している夫婦で、第一子の出産を機に妻が退職する人は、約6割いるそうです。その後、復職を考えている人も多いと思いますが、復職までのタイミングや選んだ職種はどんなものがあるのでしょうか。今回、出産後に「アルバイトやパート」で復職したママ(婚姻中)にアンケートを実施し、現在の働き方や家庭のことについて聞いてみました。

1:ママたちの選んだ職種

未経験でもOKや、資格が活かせる職種が人気

アンケート結果によると、一般事務が17%でダントツの1位、ついでスーパーや医療事務、ファミレス、介護福祉関連職種と続きます。一般事務や医療事務は未経験OKの募集も多く、女性に人気の高い仕事のひとつ。特に医療事務は有資格職ということもあり、ママになっても長く続けられるのがその理由といえるかもしれません。また、スーパーやファミレス、介護福祉関連職は募集が多く、近所で探しやすいということも。尚、11位〜20位には、経理・人事、看護師、保育士、教育関連職などの専門系職種もランクインしており、有資格職・専門職はライフスタイルが変わっても続けやすいということが言えそうです。

<今の職種は?>

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仕事選びは「時間」を重視

また、「仕事選びでの重視項目」は、「家から近い(通勤時間がかからない)」「短時間でOK」「子どもとの時間が確保できる」「シフトが自由に選べる」といった「時間」に関する項目が上位に。
このうち、「短時間でOK」「シフトが自由に選べる」を重視した人が選んだ職種は、一般事務、ファミレス、スーパーなどでした。一般事務が「シフトが自由に選べる」というのはやや意外ですが、週2日以上、1日数時間からOKという募集も多くあるので、出産前の経験を活かしたいという人にはいいのかもしれないですね。

<仕事選びで重視したことは?>(複数選択)

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2:復職したタイミング

子どもが「小学校入学」時がトップ

復職のタイミングについて、「下の子がいくつの時に働き始めましたか?」と聞いたところ、「小学校入学」のタイミングがトップに。小学生ともなれば送り迎えが不要になり、給食もスタートするので、だいぶ手が離れる頃。時間ができて「そろそろパートでお仕事したいな」と思う時期なのでしょう。

次いで「保育園」「幼稚園」と続き、産休・育休明けの復帰や、たまたま良い求人があったからといった意見も見られました。また、未就学児については、「先に預け先を確保してから仕事を探した」という人が64.3%で、預け先は保育園が半数以上でした。近年、保育園に入れない「待機児童」が話題になっていますが、せっかく仕事が見つかっても、預け先が見つからないということになり兼ねないのが現状。また、保育園に運良く入れても、仕事が見つからない場合は一定期間を過ぎたら退園しなくてはならないという自治体がほとんどなので、保育園探しと仕事探しは並行しておくのがいいのかもしれませんね。

<下の子がいくつの時に働き始めましたか?>

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不安は「子どもが病気のとき」

「仕事選びの際に不安に思ったことは?」という質問では、「子どもが病気のときに休みやすいか」を不安に思う人が半数以上。働き始めた直後などは、なかなか休むと言い出しにくいもの。そこで、不安解消の解決策について詳しく聞いてみると、「面接のときに子供が小さいから休みがちになることを伝えた」「夫に協力してもらった」「子供に風邪をひかせないように気をつけた」「周りの人の協力を得るために話し合った」というものでした。周囲の協力を得ることも大事ですが、面接のときにきちんと事情を説明して理解を得ておくことが、その後の職場での人間関係をスムーズにするためにも良さそうですね。

<仕事選びの際に不安に思ったことは?>(複数選択)

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3:世帯年収・自分のお給料と保育費のバランス

平均時給は800円〜900円が主流

アルバイト・パートの時給は、近年、都市部では人手不足から上昇傾向にあるといわれていますが、実際のところはいくらぐらいなのでしょうか。アンケート結果を見ると、800〜1000円が65%。なかには時給1500円以上も6%もおり、専門的なスキルがある人はそれらを活かし、稼いでいるのが伺えます。

<時給はいくらですか?>

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年収は、扶養控除内(103万円以下)で働く人が約8割

ママたちの年収について聞いたところ、夫や家族の扶養控除内(103万円以下)で働く人が79%、社会保険の扶養内(130万円以下)まで合わせると91%になりました。注目したいのは、100〜103万円と、ぎりぎり扶養控除内におさえている人が23%いるということ。働く時間を選んでいるだけでなく、制度を賢く利用し、税金負担を低くおさえられる、パート・アルバイトのメリットを活かしているようです。

<あなたの年収はいくらですか?>

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夫の年収は400〜500万円、世帯年収は500〜600万円が最多

妻の年収とあわせて気になるのが、夫の年収。もっとも多いのが400〜500万円未満で23%、次いで500〜600万円が18%となっています。600〜700万、300〜400万円は同じ13%でした。また、世帯年収で見てみると、400〜700万円が半数以上、中でも500〜600万円が23%と最も多い割合となっていました。

<夫の年収はいくらですか?>

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<世帯年収はいくらですか?>

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学費や保育料を引いて、手元に残るのは1〜6万円が多数

さて、子どもを預けて働くとなると、保育園や幼稚園、学童の保育料が発生するもの。1カ月のママたちの給料から保育料をひくと、手元に残るのは1〜6万円未満の人が半数以上という結果に。なんと、手元に残るのが「ゼロ」の人も18%います。世帯年収や自治体によっても違いますが、3歳未満の保育料は5万円前後になる場合もあるので、働くママがしばしば口にする「保育料が高くて、お金がほとんど残らない」は、リアルに起きている現象のようですね。

<ひと月あたりのパートのお給料‐保育料(教育費)は?>

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働く目的は「生活維持」や「子供の学費・保育料」のため

次に、「働く目的」について見てみましょう。手元に残るお金が少ない人も多い中、働く目的の上位は「生活維持」や「学費・保険料」のためという人が多数派に。夫のお給料が伸び悩む昨今、「学費や教育費をまかないつつ、毎月1万円でも2万円でもプラスになるのであれば……」と健気にママが働いている様子が目に浮かびます。

とはいえ、実際の「お金の使い道」になると、微妙な差が出てきます。「生活維持」「学費・保険料」という上位2つは同じですが、3位に貯金、4位に自分のためがランクイン。目的は「家族のため」といいつつも、現実的にはちゃっかりと「いざというときの資金、へそくり」「自分のおこづかい」を作っているのかもしれませんね。

<働く目的は何ですか?>(複数選択)

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4:仕事と育児の時間のバランス

1日の勤務時間は4〜6時間が7割

1日の勤務時間について聞いたところ、4〜6時間が72%と、時間を限定して働いているのがわかります。通勤時間は15分未満が46%なので、拘束時間は通勤時間を合わせても8時間以内に押さえている人が多いようです。

<1日の勤務時間は?>

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<通勤時間(片道)はどれくらい?>

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仕事の日の子どもとのふれ合いは2時間未満が7割弱

次に、仕事がある日の子どもと過ごせる時間については、2時間未満というのが67%。子どもと遊ぶタイミングは「仕事から帰った後」が45%、「夕食後」が47%。夕飯の準備までの間や、夕飯から寝かしつけまでの間など、忙しい家事の合間を縫って子どもと束の間の休息をとっているようですね。

<仕事がある日の子どもとの時間は?>

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約4割の家庭で、夫との家事・育児分担「あり」

では、夫の家事育児分担はどうしているのでしょうか。夫の家事への協力について聞いたところ、約40%の家庭が家事・育児の分担をしているようです。夫の家事分担の内容を見ると、「ゴミ出し」「夕食の後片付け」「子どものお風呂」などが多いよう。中でも、ゴミ出し×子どもの送りなど、2〜3種類の家事・育児を組み合わせて担当してくれている夫が44%。忙しい朝の時間や夕食後に、後片付けや子どものお風呂を手伝ってくれるのは本当に助かりますよね。家事・育児は人によって得手・不得手が違うもの。お互いにいろいろ試しながら協力しあって分担できるといいですよね。

<夫が担当する家事・育児の内容は?>(複数選択)

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パートで働くママたちのリアル、参考になりましたか?
こうして見てみると、子どもが手が離れた小学校入学のタイミングで、通勤時間をなるべくかけずに、子どもへの理解がある職場を選んでいる人が多いよう。子どもを産む前と産んだ後では、仕事に求めるポイントも変わってきます。先輩ママたちの働き方を参考にしつつ、自分にとって重要なものは、お金なのか、時間なのか、やりがいなのか…優先順位をつけながら仕事選びをしてみてくださいね。

<出典>
■冒頭データ:内閣府男女共同参画局『男女共同参画白書 平成25年版』>第1部 男女共同参画社会の形成の状況>第3節 女性のライフステージと就業より
■本文データ:関東・関西・東海エリアでパート・アルバイトで働く20歳〜45歳までの既婚・子どものいる女性600人に調査(2015年10月16日~10月18日実施)/調査協力:株式会社クロス・マーケティング

文:嘉屋恭子

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