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2020年04月23日

私立高校・公立高校の学費は? 高校無償化に、パート収入は影響する?

私立高校 高校 学費 パート タウンワーク townwork私立高校・公立高校とでは学費が大きく違うイメージですが、現在、国や自治体からの支援金制度により私立高校の学費負担が減ってきています。私立・公立高校の学費比較と、高校授業料無償化の制度、パート収入含めた世帯年収の条件などを解説します。

私立高校と公立高校の学費比較

年間で約50万円の差

私立高校と公立高校での年間の学費差は、文部科学省公表の「平成30年度子供の学習費調査」によると、学習費総額は私立高校96万9,111円、公立高校45万7,380円と、差額51万2,531万円と、私立高校の方が約2.1倍という結果が出ています。

■公立・私立/学校教育費・学校外活動費データ 単位:円(平成30年度)

私立高校 公立高校
学校教育費/年
719,051円
280,487円
学校外活動費/年
250,860円
176,893円
学習費総額/年
969,911円
457,380円

出典:「平成30年度子供の学習費調査 1.学校種別の学習費」(文部科学省)

学校教育費とは、学校が一律に集金する経費と、必要に応じて各家庭が支出する経費との合計額。学校外活動費は、家庭教師や塾代などの補助学習費、習い事や体験活動などのその他の学校外活動費の合計額です。
私立高校と公立高校では、学校教育費で大きな金額の差があることがわかります。

授業料や入学金などの違いが大きい

学校教育費の内訳を比較すると、どの項目も私立高校の支出額が多いことがわかりますが、特に金額の差があるのは、授業料と学校納入金等(入学検定料、入学金、施設設備資金など)です。

■公立・私立高等学校(全日制)における学校教育費の内訳(平成30年度)
公立高校学費円グラフ
私立高校学費円グラフ
出典:「平成30年度子供の学習費調査」(文部科学省)

高校授業料無償化(高等学校等就学支援金)とは

高校無償化とは、正しくは「高等学校等就学支援金制度」という、2010年から始まった国の就学支援制度から来ています。国公私立問わず高等学校等に通う、一定の所得要件を満たす世帯の生徒に対し、授業料に充てるための支援金を支給されます。

高等学校等就学支援金制度は、支給対象になれば国公立の授業料が実質無料となりますが、2020年4月に制度改正され、私立高校等に通う生徒への支援が手厚くなりました。結果、一定の所得要件を満たす世帯の場合、私立高校の授業料も実質無償化となります。

なお、国の支給は、直接、生徒や保護者に支払われるのではなく、国から都道府県を通して学校に就学支援金を支給し、学校が生徒に代わって授業料に充当するという仕組みになっています。

支給額のモデルケース

家族:4人(両親のうち一方が働いている)/高校生1人(16歳以上)/中学生1人
年収:約910万円未満

モデルケースの場合、高校生の生徒に対し、年間11万8,800円を上限として、実際の授業料が国から支給されます。さらに、私立高校等に通う場合、モデル世帯の年収が約590万円未満なら、年間39万6,000円を上限に上乗せ支給が国からされます。私立高校に対する上乗せの年額39万6,000円は、全国の私立高校の授業料の平均を目安に設定されています。そのため、学校によっては、私立高校でも授業料が実質無償化になります。
なお、私立高校(通信制)は29万7,000円、国公立の高等専門学校(1~3年)は23万4,600円が支給上限額となります。

私立高校学費_1

世帯年収別の支援金と助成金:東京都の例

私立高校の学費は、都道府県によって異なります。平成31年度の東京都の私立高校の初年度納付金の平均額は92万6,290円で、その内訳は授業料46万0,546円です。授業料は、高等学校等就学支援金制度による支給額39万6,000円よりも、約6万5,000円多いことになります。そこで地域特性に合わせて、各都道府県では独自の授業料支援を行う場合もあります。

東京都では、国の高等学校等就学支援金制度に上乗せする形で、私立高等学校等特別奨学金を支給しています。モデル世帯で対象となる年収の目安を約910万円未満とし、支給額の上限を都内私学の平均授業料である46万1,000円(国の高等学校等就学支援金制度の支給額との差額)としています。さらに、多子世帯(保護者の扶養する23歳未満の子供が3人以上いる世帯)の場合は、世帯年収に関わらず授業料の負担軽減が実施されます。

私立高校学費_2

支給額は各世帯の住民税の所得割額や課税標準額で判定される

国の高等学校等就学支援金も、東京都の私立高等学校等就学支援金も、支給要件をわかりやすくモデル世帯の年収の目安を示して説明してきました。実際に要件に該当するかどうかは、年収ではなく所得割額や課税標準額を基準として判定されます。高等学校等就学支援金制度の令和2年度の場合、4月から6月分までと7月分以降で判定基準が異なっています。

令和2年度の4月から6月分で、モデル世帯年収590万円未満に相当する判定基準は、都道府県民税所得割額と市町村民税所得割額の合計額が25万7,500円未満、年収910万円未満に相当する判定基準は、都道府県民税所得割額と市町村民税所得割額の合計額が50万7,000円未満になります。都道府県民税と市町村民税の所得割額は、毎年5月または6月に会社からもらう住民税決定通知書や課税証明書で確認することができます。

令和2年度7月分以降は、次の計算式により判定します。

【計算式】市町村民税の課税標準額×6% - 市町村民税の調整控除の額
※政令指定都市の場合は、「調整控除の額」に3/4を乗じて計算する
※課税標準額は、一般に収入-必要経費(給与所得控除)-所得控除(基礎控除、社会保険料控除等)で求められる

上記による算出額が15万4,500円未満の場合はモデル世帯年収590万円未満に相当、30万4,200円未満の場合はモデル世帯年収910万円未満に相当します。課税標準額や市町村民税の調整控除の額は、マイナポータルの「あなたの情報」から確認することができます(マイナンバーカードが必要です)。

 

妻のパート収入は、就学支援金にどう影響する?

令和2年4月から6月分までの所得割額による判定基準も、7月分以降の課税標準額を用いた計算による判定基準も、両親2人分の合計金額で判定することになっています。夫の収入だけで、ぎりぎりモデル世帯年収590万円相当の要件を満たしていたけれども、妻がパートに出ることによってモデル世帯年収590万円相当の要件を満たさなくなり、高等学校等就学支援金の私立学校等に通う生徒に対する加算支給が受けられなくなる場合もあります。

住民税は、前年の1月~12月までの所得に基づいて翌年6月~翌々年5月分(*)が計算されるので、今年の妻のパート収入が影響するのは、翌年以降の高等学校等就学支援金です。つまり、高校1年時の判定は、子どもが中学2年生の1月~中学3年生の12月までの世帯の収入で判定されるということを覚えておくといいでしょう。
(*)給与から天引きされる特別徴収の場合

文・監修/ファイナンシャルプランナー 平野泰嗣(FPオフィス Life & Financial Clinic

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