ブランク3年以上の先輩ママに聞いた。仕事に復帰することの不安とその対処法
幼稚園や小学校に子どもが通いはじめると、時間にゆとりができ、このタイミングで「そろそろパートで働きたいな」なんて思う人は多いですよね。でも、出産後しばらく子育てに専念していると、「パートでも、子どものことで急に休んだら迷惑にならないかな…?」「いきなり仕事ができるのか不安」と、ブランクを経て仕事を再開するのは、もやもやした不安も募るもの。
そこでお仕事のお休み期間が3年以上ありながら、現在、パートとして働くママさんにアンケートを実施。仕事復帰時に抱えていた不安の解消方法や、トラブルをどうやって乗り切ったのか、アドバイスをもらいました。
ママの仕事復帰。パート勤務のペースは週4~5日という人が多数。
5日間: 35.5%
4日間: 24.0%
3日間: 19.5%
Q)パート復帰時、1日何時間くらい働いていましたか?
5~6時間台: 44.5%
3~4時間台: 32.5%
7~8時間台: 18.0%
まず気になるのが、ママがお仕事復帰する際のパートの働き方と勤務内容。
復帰当時は1週間にどの程度、また1日何時間くらい働いていたのかを聞いてみました。すると勤務日は週5日が35%、次いで4日の24%、という結果に。1日のお仕事時間はというと、5〜6時間が多く、次いで3〜4時間だそう。想像以上に「しっかりパートでお仕事しているなあ〜」という印象を持った人も多いのでは。家事とパートを両立させ、がんばっているママたちの姿が目に浮かぶようですね。
みんな不安で当たり前! 約80%がパート復帰時に「不安はあった!」
次に、みなさんにパートで仕事復帰をする際に、”不安”があったかどうか聞いてみました。すると「とてもあった」が29%、「あった」が30%、「どちらかがいえばあった」23%と回答! 不安の濃淡はあるとはいえ、合計すれば8割以上のママが「私にできるかな…」「大丈夫かな」と不安を抱えているのがわかります。むしろ「不安があって当たり前!」「みんな不安なんだ……」と思うと、気持ちが少しラクになるかもしれません。
不安なことの1位は、子どもが急に病気になったときの対応!
次に聞いたのは、上記で聞いたママたちが抱える、”不安”の内容について。どんなことに不安を抱いているのかといえば、やっぱり「子どもの病気で急に休んだり早退することで、職場に迷惑をかけてしまわないか」というもの。子どもの体調は本当に突然、変わるもの。さっきまで元気だったのに急変して病院に連れて行かないと……というときには、仕事を休んだり、早退せざるを得ないこともあります。こうした突発事態とその対処法は、考えるほどにモヤモヤしますよね。「他にも周囲の人とのコミュニケーションが取れるか」、「仕事が未経験だけど務まるか」…ということに不安を募らせている回答が多くありました。
実際のコメントにも、こんな声が寄せられています。
「家事と育児を両立させられるか」
「子どもをおいて出かけるのが不安だった」
「当時子どもが幼稚園だったので、毎日の預かり保育を行ってくれるかどうかの不安」
とはいえ、不安ばかり抱えてもいられません。実際、そのような急なトラブルにはどう対処したのか、その対処法や、やっておくと効果的な対策について、先輩ママたちに聞いてみました。
“不安”に対するママたちの解消法は? やっておけばよかったこととは?
<こういう時どうした? ママたちの解消法>
「復職前から急に休むことがあると思うと伝え、了承をもらっていた」(データ入力・29歳)
「事前に病児保育などの情報は家族で共有する」(アパレル・31歳)
「仕事を始める前にきちんと説明して了解を得た」(経理人事・43歳)
「自分と同じように、子育て中のスタッフが多い職場を選んだ」(一般事務・43歳)
<これは、やっておけばよかった!アドバイス>
「店の責任者に確認をとることをお勧めします。 自分で代わりのパートさんを探さなきゃいけないのか、店長や社員さんがそれを補ってくれるのか、長く続けていく上で重要なポイントだと思いました。 自分で代わりを探さなくてはいけない店は、かなり苦労します」(ファミレス・37歳)
「幸いにも子供たちは体が強く、急な休みが本当に少なかったです。 でも、保育園・職場・自宅の近くには病児保育がなかったため、このことも考えて保育園や職場を決めていけばよかったとおもいました」(ポスティング・42歳)
「子どもの病気で休む&早退するかも…」という問題については、まずは職場、特に上司の理解を得ておくことが最重要といえそうです。面接時や研修時に事情を話しておくと、のちのち慌てずにすみそう。あわせて家族(夫や祖父母)の協力を得ておき、サポートしてもらえる環境を整えることで、ママの不安も軽減できるといえそうです。
<こういう時どうした? ママたちの解消法>
「とにかくブランクがあるけど、一生懸命こなすという姿勢をみせる。明るく笑顔でハキハキと喋ること」(データ入力・35歳)
「しばらく社会から離れていたので、コミュニケーションの面で心配でしたが、笑顔でいる事と些細な事にもありがとうございます、と言うようにした」(医療事務・38歳)
「他愛ない商品を見て、これあったんだーから始め、コミュニケーションの幅を広げた」(コンビニ・29歳)
「敬語の問題集をといたり、本を読んだり、ニュース番組など、正しい言葉を使う番組を意識的に見た」(一般事務・37歳)
<これは、やっておけばよかった!アドバイス>
「一緒にランチにいくことを断ってばかりいたが、今思うともっとコミュニケーションが必要だった」(データ入力・40歳)
「報告連絡相談はきちんとするように心がけることが大切」(一般事務・40歳)
他にも、「あいさつをきちんとする」「できるだけ笑顔で」「わからないことは聞く」といった声が集まりました。何気ない雑談やおしゃべりからぐっと距離が縮まることも多いよう。コミュニケーションを不安がるママもいるようですが、子育てを通して得た経験などが活きてきそうですね。
<こういう時どうした? ママたちの解消法>
「トライアル期間によく勉強したり同僚にアドバイスをもらったりした」(ドラッグストア・33歳)
「研修中によくメモをとり何度も確認した。忘れた時はちゃんと聞いて克服するようにした」(コンビニ・32歳)
「慣れた仕事であっても、「職場」というものから離れてもうずいぶんと時間がたっていたので、何をするにも未経験みたいなものになるわけだから、きっと大丈夫だと自分に言い聞かせました」(データ入力・44歳)
<これは、やっておけばよかった!アドバイス>
「社会に出ると、思っているよりは言葉も出てきて、思い出すもんだなと思った。ただ、漢字などがすぐ書けず、もたついたので、日頃使いそうな漢字は復習しておけばよかった」(一般事務・34歳)
「覚えることが多く、かなり必死に詰め込みました。エクセルを使い慣れていなかったのでもう少し勉強しておけばよかった」(一般事務・42歳)
新しい仕事への不安は、「きちんとメモをとる」「わからないところは質問する」などの勉強する方法で解消しています。社会人としての基礎があるので、こうした対処法を知っているのがママの強みといえそう。「イチから覚える」といった真摯な姿勢があれば、未経験の仕事でも、案外スムーズに覚えられるのかもしれません。
<こういう時どうした? ママたちの解消法>
「年齢は自分の方が上でも若い方の方が会社では先輩なので、常に謙虚に礼儀正しくするようにしています」(一般事務・39歳)
「年が若いとか上とか関係なく、チームワークで上手く店を回すことにベクトルが向いているので、問題なかった。年下の子もきちんとおばちゃんの相手をしてくれるし、同年代もしくは年上の方も多いので、働きやすい環境ではある」(カフェ・32歳)
「若い人に使われることを不快に思わず、若いのに人を使える今の世代の強さを見習いたいと、前向きに考えれば大丈夫でした」(ファストフード・43歳)
<これは、やっておけばよかった!アドバイス>
「あまり気負いすぎないで、自然体で考えていればよい」(ドラッグストア・40歳)
年下の先輩、年上の同僚など、働く環境によって、年代もさまざまですが、謙虚に/若い人から見習うという姿勢でいると、うまくなじめるようです。「若い人からもなんでも吸収しよう」「良いところは何でも学ぼう」という前向きな姿勢だと、きっと若い世代も慕ってくれるのではないでしょうか。
【まとめ】みんな不安を抱えている。一歩踏み出す勇気が大切!
こうしてみると、みなさん不安を抱えつつも、それぞれ工夫して、アルバイト・パートでお仕事復帰をはたしているのがわかります。もし、「不安だな…」と思うことがあっても、ママたちの言葉を参考に、一歩を踏み出してみてくださいね。
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全国の子どもを持つ25〜45歳までの女性で、以下いずれかの要件を満たす方200名にアンケートを実施。
・子どもの幼少期(中学校入学前までの12歳未満までの時期)にパート・アルバイトの経験がある方
・子育てで仕事のブランクが3年以上あったが、その後パート・アルバイトで復帰した経験がある方
実施期間:2016/8/30
調査協力:株式会社クラウドワークス
文:嘉屋恭子
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