土木工事関連の志望動機の書き方・伝え方の例文
土木工事関連の志望動機の書き方・伝え方のコツを例文(サンプル)とともに紹介します。例文は経験者の場合と未経験で転職する場合の2つのパターンを用意しました。転職の際、履歴書や面接で特に重要になるので参考にしてください。
【目次】
土木工事関連の仕事と求められるスキル
土木工事関連は、資材運搬や掘削、重機の運転を伴う作業などを通して、水道、道路、橋梁、河川、ダムなどのインフラを整備する公共工事、宅地の造成や区画整理などの民間工事、さまざまな現場での自然災害の復旧工事などを行う仕事です。工事そのものを行う仕事と、工事現場を監督・管理する仕事があります。現場経験に加えて、集団作業が多いためコミュニケーション力や、安全のための心がけ・行動などが求められます。CAD利用技術者や土木施工管理技士、主任技術者など活かせる資格をもっていればアピールになります。
土木工事関連の志望動機の書き方のコツ
土木工事関連に活かせる実務経験をアピールする
経験者は、経験年数と主な担当業務、経験した現場の種類を記載するようにします。「機材・工具の置き方では、落下・転倒を防ぐための工夫を常に作業員同士で確認をしてきた」のように安全な現場作業を維持してきたエピソードがあれば強みになります。これまでの仕事経験に加えて、複数の作業・工程ができるようになりたいことや、そのための資格取得などに対して意欲的であることが伝えられるとよいです。また、未経験者ははじめ補助業務を任されることが多いため、指示に沿って素早く動ける人材が求められます。そのため、「まずはやってみる」という意識をもっていることはアピールにつながります。
会社の特徴と一致した独自の志望動機を記載する
志望理由は、漠然とした内容ではなく、自分なりの目的をもった具体的な内容にすることが大切です。自分が仕事で求めていることと会社の特徴が一致するようにしましょう。例えば、応募先が将来のリーダーを求めているのであれば「貴社の得意とする河川工事の現場補佐をしながら、いずれリーダーとして現場管理に携わりたい」など、キャリアアップを念頭においた転職であることを記載するといいでしょう。
将来どのような人材になりたいかを明確にする
将来のビジョンを具体的に伝えることで、採用後の活躍を期待してもらうことができます。例えば、「実務経験を積み重ね、1級土木施工管理技士の資格取得を目指したい。そのうえで規模の大きな現場でスタッフを束ね、事故のない現場を作り上げるリーダーシップ力を身につけたい」のように、どんな人材を目指すのか、そのために何に注力したいかを具体的に記載できるとよいでしょう。
土木工事関連の志望動機の例文
経験者の場合
12年間、土木作業員として共同住宅新築にともなう土木作業、道路工事の安全管理の業務や造園現場の施工管理補佐の業務を担当していました。昨年、2級土木施工管理技士の資格を取得したことをきっかけに、現場全体を管理する責任を果たしたいと思うようになりました。規模の大きな現場が多い貴社にて、ゆくゆくは現場管理全体の業務に携わりたいと考え、志望いたしました。また、重機オペレーターの技能講習を修了しております。大規模現場の管理補佐をしながら、1級土木施工管理技士の資格取得を目指します。スタッフをまとめ、事故のない現場を作り上げるリーダーシップ力を身につけたいと考えています。
担当してきた現場の種類、役割を具体的に記載しましょう。土木工事関連の場合、資格の取得を通して仕事の範囲が広がるため、資格取得の意欲・計画もアピール材料になります。業務を通して何を実現したいと思っているのかを自覚していること、そのためにもこの仕事で何をすべきかを関連付けて伝えられることが大切になります。
未経験者の場合
フォークリフトを使用した印刷物の倉庫整理を7年間経験しました。自分のスキルをさらに活かせる転職先を探していたところ、友人に誘われ土木工事の仕事を休日に手伝うようになりました。作業員が機材や重機を扱う姿を間近に見て、自分も重機が扱えるようになりたいと思い、転職を決意しました。印刷物に傷がつかないように丁寧にフォークリフトを扱ってきた経験は、土木現場でも活かせると考えています。未経験者の資格取得を支援いただけること、貴社のかかげる「重機オペレーターは生涯の仕事」に共感し、志望いたしました。重機を自在に扱えるオペレーターを目指し経験を積み、まずはRCCMや測量士の資格取得も計画的に進めていきたいです。
転職を決意した理由はネガティブなものではなく、スキルを活かせる場であること、将来のビジョンと結びつくことなどポジティブな視点で記載するようにしましょう。志望先企業の理念や方針はその会社の将来の方向性を表しているので、理念・方針に共感していることや会社の方向性に沿った入社後・将来の活躍イメージを伝えられるとよいです。
金子 孝(キャリアコンサルタント、転職・就職アドバイザー、ドリームゲート専属 メンタルケアコンサルタント)
2005年にL&Sコミュニケーション設立。就職・転職活動においていかに自尊心が傷つき、精神的にダメージを受けるかを痛感。この領域を専門にしてメンタルケアの活動を開始する。一方、個人に関わるカウンセリングだけではなく、組織の制度・体質・人間関係の課題にも精通し、アセスメントスキルを活かした研修・コンサルティングにも力を入れている。月平均10コースのアセスメント研修やコンサルティング、発達障害の方を含む登録者100名以上のクライアントに対する就職・転職活動のアドバイスを実践している。