飲食店(店長・マネージャー)の志望動機の書き方・伝え方の例文
飲食店(店長・マネージャー)に転職する場合の志望動機の書き方・伝え方のコツを例文(サンプル)とともに紹介します。店長経験者用と、店長未経験者用の見本を用意しました。履歴書や面接で特に重要になるので参考にしてください。
【目次】
飲食店(店長・マネージャー)の仕事と必要なスキル
飲食店の店長・マネージャーは、お店の運営を総責任者として任される立場です。業務の幅は広く、店舗の売上や原価、経費などのお金の管理や、従業員の確保、顧客対応(クレーム含む)、メニュー開発、在庫管理、また、会社の規模によっては本部への報告や会議への参加などです。接客や調理を行うこともありますが、基本的には経営や管理の業務が中心です。飲食店の店長・マネージャーに特に求められるのは、売上を伸ばすためのマネジメント力です。また、スタッフ同士が協力して業務を行えるよう牽引するリーダーシップも求められます。
飲食店(店長・マネージャー)の志望動機の書き方
実務経験から即戦力になることをアピールする
これまで担当してきた業務や売上アップの実績などを伝え、即戦力になることをアピールするといいでしょう。未経験であれば、接客やクレーム対応、売上管理、スタッフ指導、マネジメントなど、飲食店の店長・マネージャーの仕事に活かせる内容を中心に、実務経験を記載しましょう。SNSや広告などで集客や情報発信をした経験があればアピールポイントになります。
企業や店舗の特徴をふまえた志望理由を伝える
なぜ現在の店舗から志望先の店舗に転職したいと考えているのかを伝えることが重要です。「将来は自分の店を経営したいと考え、暖簾分けを行っているレストランを経営する貴社を志望した」など、企業や店舗の特徴をふまえた上で、自身のキャリアビジョンと矛盾がない志望理由にするのがポイントです。
具体的な将来のビジョンを記載する
志望先の企業や店舗でどのように活躍したいのか、将来のビジョンをしっかり描けていることを伝えましょう。例えば、「これまでのスタッフマネジメントと販促施策の経験を活かして、売上、顧客満足度の向上に貢献したい」など、どのように貢献できるのか、具体的なビジョンを伝えることで熱意をアピールすることもでき、採用後の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
飲食店(店長・マネージャー)の志望動機の例文
経験者の場合
個人オーナーのイタリアンレストランでホールスタッフ経験後、現在まで店長として3年間、シフト管理、発注業務、売上管理などを経験しました。SNSでの店舗PRや期間限定メニューなどの販促に力を入れ、月の平均売上をXX%アップさせました。今回、全国展開するレストランチェーンを運営する貴社の募集を拝見し、より規模が大きい店舗で経営、マネジメントを学びたく志望しました。来店されたお客さまにくつろぎの空間でおもてなしする貴社のコンセプトにも共感しております。SNS集客や販促の経験を活かして、スタッフと協力しながらエリア内の売上1位、顧客満足度1位を目指します。
経験者の場合は、転職を決意したきっかけが重要です。志望する飲食店の情報収集を行い、自分が店舗運営で大切にしていることと志望する企業や店のコンセプトが一致していることがあれば記載しましょう。実際に店へ足を運び、料理やサービスでよかった点、共感した点を具体的に伝えるのもひとつのアピール方法です。また、これまでに培ったスキルや経験と結びつけて、自分が店長になったらどのように貢献ができるのか、アピールしましょう。
未経験者の場合
アルバイトとして和食居酒屋○○店のホールスタッフを4年経験しました。多忙なときも笑顔を絶やさない接客を心がけています。旬の食材が売りの居酒屋なので、独学で食材の勉強を続けています。店舗の運営を理解し、責任感が認められたことから、店長不在時には代理でスタッフへの指示出しや売上報告などを行っています。その経験から、店長として飲食店の店舗運営に携わりたいと考えるようになりました。貴店の店長を志望したのは、産地を訪れ新鮮な食材を仕入れるこだわりや、イキイキとした店内の雰囲気に魅力を感じたからです。将来的には、旬の食材を使った新メニュー開発や情報発信にも力を入れ、店の魅力をより多くの人に伝えたいです。
未経験の部分をカバーできるよう、熱意をしっかりとアピールしましょう。例えば、「お客さまが注文したメニューや好みを丁寧に記録し、次回の来客の際、積極的に会話を行ってリピートに結びつけた」など、取り組んできたことを具体的に記載します。志望した店のどのような点に感銘を受けて働きたいと考えたのかを伝えるのもよいです。また、自分が店長になった場合、どのような貢献ができるのか、現職で習得したスキルと結びつけてアピールします。
三井 愛(キャリアコンサルタント・フードコーディネーター・栄養士)
食品メーカーでの商品開発を経て、フードコーディネーター・栄養士・キャリアコンサルタントとして、フードコーディネータースクールの運営、食を目指す方のキャリアカウンセリングなどを行う。また撮影・スタイリング業務、メニュー開発、料理教室の企画・運営など、食に関わる業務にも携わる。著書「フードコーディネーターという仕事」(現代書林)