コールセンタースタッフの志望動機の書き方・伝え方の例文
コールセンタースタッフの志望動機の書き方・伝え方のコツを例文(サンプル)とともに紹介します。例文は経験者の転職と未経験で転職する場合の2つのパターンを用意しました。履歴書や面接で特に重要になるので参考にしてください。
【目次】
コールセンタースタッフの仕事と必要スキル
コールセンタースタッフは、お客さまの電話対応業務を行う仕事です。お客さまに電話をかける「アウトバウンド」と、お客さまからの電話を受ける「インバウンド」があります。アウトバウンドは、お客さまへの電話案内、資料送付、電話フォローという流れのなかで、段階を踏んだお客さまとのコミュニケーションを、インバウンドでは、お客さまの伝えたい内容をくみ取り、明るく対応できることが必要です。アウトバウンド・インバウンドともに、電話を通じてお客さまの気持ちに沿った丁寧な対応が求められます。
コールセンタースタッフの志望動機の書き方
実務経験や業務改善の実績などを記載する
経験者の場合は、自分の経験が応募先で役立つことを整理してアピールしましょう。「自分が担当した結果、顧客層が〇%増加した」など具体的な数値も提示できるとなおよいです。また、お客さまの満足度向上やコスト削減のために行った工夫など、業務改善に携わったことがあれば記載しましょう。コールセンタースタッフはコミュニケーション力が必要なので、未経験者の場合でも、周りのスタッフへ協力を求めて解決につながった経験など、チームプレーを意識した経験があれば強みになります。
志望理由は企業の特徴と将来のビジョンを関連づける
数ある企業の中で、なぜその応募先を志望しているのか、その理由を記載しましょう。例えば「中高年の方の健康志向ニーズを的確に捉え、商品開発、改良を重ねる貴社の姿勢に共感し志望しました」「コストの削減だけではなく、通信環境の改善もお客さまに提案できるところに魅力を感じたので、貴社を志望しました」などです。志望する企業の特徴と結びつけてアピールするようにしましょう。
採用後をイメージできる将来のビジョンを記載する
「その企業で何をしたいか」「将来どうなりたいか」を具体的に伝えることが大切です。「お客さまに的確な回答を行うことで、貴社のイメージアップと信頼を高めることに貢献したい」「将来的には、新人の研修担当になり、コールセンタースタッフの業務にやりがいをもってもらえるよう指導していきたい」など、採用後の活躍がイメージしやすいように記載しましょう。
コールセンタースタッフの志望動機の例文
経験者の場合
電気通信会社のコールセンタースタッフとしてアウトバウンド業務を3年間経験しました。担当商品は主に○○○で、月間売上高はXXX万円で売上1位を獲得したこともあります。しかし、アウトバウンドではひとりのお客さまと長くお付き合いすることは難しいので、もの足りなさを感じるようになり、インバウンド業務を中心に携わりたいという思いが強くなり転職を決意しました。そこで、業界のリーディングカンパニーであり、顧客への丁寧な対応にも定評のある貴社のインバウンド業務を志望しました。貴社とお客さまの懸け橋として、明るく気持ちのよいコミュニケーションを心がけ、貴社のイメージアップを担う役割を果たしたいです。将来的には、新人の研修担当になり、コールセンタースタッフの業務にやりがいをもってもらえるように指導していきたいと考えています。
今まで携わった業務実績を数字で伝えられるとスキルの高さがアピールできます。ただし、自分の実績をアピールしようとするあまり、例えば「どんなお客さまであっても、不快に思わせることなく業務が行える」というような客観的事実に基づかない表現や、職種に求められるスキルとは紐づかないアピール内容にならないよう気をつけてください。また、今まで培ってきたスキルを活かし、さらに成長して自分ができる業務の幅を広げていきたいというアピールは好印象につながります。志望先で活躍したいという意欲を表現するのもよいでしょう。
未経験者の場合
住宅設備機器会社のショールームで、3年間インテリア販売を経験しました。現在は見込み客への提案がメインですが、実際に自社商品を使っているお客さまに対して、より充実したサービスを提供したいと思うようになり、コールセンターのインバウンド業務への転職を決意しました。なかでも、貴社はお客さま一人ひとりを大切にする「電話でのフォロー」に力を入れているところが魅力であるため志望しました。現職では、お客さまの年齢層が広く、言葉遣いや声のトーンやテンポに配慮した関わり方をしてきました。この経験を活かし、お客さまのお顔が見えない状態でも丁寧な対応ができます。気持ちのよい応対と的確な回答を行い、貴社のイメージアップと信頼を高めることに貢献したいです。
未経験の場合は、これまでの自分の経験やスキルが志望先でどのように役立ちそうかを意識して振り返ってみましょう。例えば、販売職としてお客さまに真摯に対応してきた姿勢やスキルは、コールセンタースタッフとしても役立ちます。その他の職種から転職する場合も同様に、志望先で求められることと自分の経験やスキルからアピールできることを研究して記載してください。
瀧本 博史(キャリアコンサルタント)
キャリアに関する専門家として就職指導や大学講師、職業訓練校講師、ハローワークや公共機関等の相談員として26年の経験があり、心理カウンセラーとして心の問題もケアしてきた。高校・大学では就職・面接指導と講演、公務員受験対策を実施し、近年は後進の指導にも力を注いでいる。